【オンライン】
令和5年11月30日 木曜日 10時00分~15時00分
あいさつ
広島県立生涯学習センター 所長 里本 佳子
令和5年6月に閣議決定された「第4期教育振興基本計画」(令和5年度~令和9年度)で新たに示された目標を確認しました。そして、地域住民の最も身近な学び・交流の拠点である公民館等の社会教育施設においては、住民参加による課題解決や地域づくりの担い手の育成に向け、住民の学習と活動を支援する機能をより一層強化していくことが期待されていることを再確認しました。
演題:「ちいさなしあわせを重ねあう-これからの公民館の在り方を考える-」
講師:東京大学大学院教育学研究科 教授 牧野 篤
まず、第4期教育振興基本計画の考え方をもとに、デジタル田園国家構想や社会教育の役割、ウェルビーイングについてお話していただき、人生100年・複雑化する社会で生涯学び続ける力をつけることの大切さを教えていただきました。
次に、学校制度の特徴や価値観の変容、少子高齢・人口減少社会などの現代社会が複雑化し、予測不能な時代に変容してきた背景から、地域コミュニティの在り方やこれからの教育改革について講話いただきました。「社会教育」を基盤とした、人づくり・つながりづくり・地域づくりの必要性に触れられ、社会教育が「社会」を永続させるための営みであり、社会教育を基盤として一般行政が有効に機能していくことを教えていただきました。
そして、地域における学びの拠点としての公民館の在り方について、動画や事例を通して講話いただきました。事例から、小さな社会をたくさんつくる地域づくりの舞台であること、人と人との関係を耕す営みを学びを創り出すこと、ゆるやかなつながりのもとに子供も大人も生活や社会の当事者となることなど、公民館の役割について多くの御示唆をいただきました。
内容
ICT活用に関わる講座を体験し、ICTを使った仲間や地域とのつながりづくりについて学ぶ。
≪ICT体験コース≫
第1部
「ICT機器との上手な付き合い方~スマホ講座の組み立て方~」
講師:広島市電子メディア協議会 電子インストラクター 堂脇 一人
高齢者を対象としたスマホ講座の組み立て方について、参加者が求めていることやトラブル等の知識を身に付けておくことなど、講座を組み立てる立場から講話をいただきました。
詐欺サイトの見分け方については、参加者が実際の画像を見分けることを体験する中で、見分け方を知っておかないと誰でも騙されてしまう可能性があることに気付くことができました。
今後、今回の研修の内容を参考にして、各地域におけるデジタルディバイド解消につなげ、事業や講座等を企画・実施していただければと思います。
第2部
「生成AIを利用したデジタル教育の充実に向けて」
講義・演習 広島県立生涯学習センター 社会教育主事 大屋 裕幸
生成AIの活用に向けて、ChatGPTを使った演習を行いました。はじめに、ChatGPTの仕組みや使用する際の留意点等を説明いたしました。その後、実際にChatGPTに触れたり、様子を見たりする中で、ChatGPTをどのように活用できるかを具体的なテーマのもとに体験していただきました。ChatGPTから得られる情報をどのように使うかなど、最後は人間による思考・判断が必要であり、コントロールをしていくことが重要です。その他のICT活用についても、日々進歩する中で、使用したり、仕組みを学んだりしていただくきっかけにしていただければと思います。
≪ICT活用コース≫
「ICTを活用したつながり作り」
講師:地域コミュニティ CORAL(福岡県小郡市)
福岡県小郡市で活動されている地域コミュニティ「CORAL」のみなさんに、ICTを活用したつながり作りの実践事例を発表していただきました。リアルなつながりも大切にしながらICTも活用した新たな地域活動づくりをされており、町内会と大学生と連携して取り組まれている電子回覧板など、特徴ある実践事例を紹介していただきました。
CORALの活動の中の「まわしよみ新聞」を演習で行いました。今回は、新聞の代わりに各地域の広報誌を使って、それぞれの地域の自慢を意見交流しました。Googleアプリの「スライド」を使って、紹介された広報誌の記事や感想等を書いた付箋をスライド上に貼りながら、それぞれの地域について楽しく情報交流をすることができました。
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