令和5年度アウトリーチ型家庭教育支援ワークショップ報告
日時
令和5年11月17日(金曜日)13時20分~16時30分
会場
エソール広島(広島市中区大手町一丁目2-1 おりづるタワー10階)
受講者22名
開会行事(オリエンテーション)(13時20分~13時30分)
集合・対面のワークショップを行いました。久し振りに会われた方々があいさつを交わしたり、近況を報告し合ったり、和やかな雰囲気でワークショップが始まりました。入口には、広島県立図書館所蔵の絵本・家庭教育や発達障害に関わる本等を展示し、手に取って見ていただきました。
開講あいさつでは、今年度本県においては家庭教育支援の充実に向け、次の3点の施策に取り組んでいることを伝えました。
1 各家庭に伝えたい内容の共感的理解の促進
2 親の育ちを応援する学びの機会の充実
3 「家庭教育支援チーム」等を通じた保護者に寄り添う支援の充実
広島県教育委員会では、県内の市町の家庭教育支援において、これまでの主な取組である「「親の力」をまなびあう学習プログラム」に加え、子育てで様々な課題を抱えながらも地域社会から孤立し、自ら参加型の支援の場や相談の場などに足を運ばない、運ぶことが難しいなどの理由により支援が届きにくい家庭に対し、「届ける支援」(アウトリーチ型の家庭教育支援)の充実を図りたいことをお伝えしました。また、これには、家庭教育支援ボランティアの方が、欠かせない存在となることについてもお伝えました。
講義 学習塾がデザインする地域のモノゴト(13時30分~14時10分)
講師:複合スペースmarble 作業療法士 津田 憲吾
発達に課題を抱える子供たちを対象とした学習塾運営の取組を通して「個に寄り添う支援」について講演していただきました。「学校(教育)」「病院(医療)」「放課後デイサービス(福祉)」だけではない受皿が地域の中に必要なのではないか、という思いから発達障害専門学習塾「marble」を開設されたこと、多様性への対応や特性に合わせた教材選択等、具体例を交えてお話していただきました。
また、「勉強」とは何か、「問題」をどう捉えるのかについて、これまでの「問題の否定」を疑う必要があると教えていただきました。「問題」を焦点化して捉えるのではなく、広い視野で見た中の一つという捉えで対処していくことが大切だと学びました。
テーマトーク 個に寄り添う家庭教育支援 ~子供たちに関わる者の役割と支援~(14時10分~15時10分)
ゲストスピーカー
複合スペースmarble 作業療法士 津田 憲吾
社会福祉法人 広島市手をつなぐ育成会 事務局次長 兼桝 透
尾道市向東地区 家庭教育支援チーム‟親ぢから” 代表 緒方 惠理子
「「親の力」をまなびあう学習プログラム」ファシリテーター 花田 能人
子供の発達課題や家庭の課題等を持つ保護者に対して、個に寄り添った支援を行っている方々による「異なる立場からの意見」を聞き、相互理解を深めることをねらいとして、テーマトークを行いました。
テーマ1「子供たちに関わる者の役割について」では、子供にこんなふうに健やかに成長してほしいという願いを持って、私たちは支援者としてどのように保護者に関わっていくのかについて意見が交わされました。
テーマ2「地域資源について」では、それぞれの立場や支援の仕方について、地域資源という視点で意見が交わされました。私たちも地域資源であることや、ゆるやかなつながりが大切だということを学びました。
登壇者とのフリートーク(15時20分~15時40分)
フリートークでは、受講者の方からの質問に対し、ゲストスピーカーのそれぞれの立場からお答えいただきました。
グループ交流(15時40分~16時20分)
グループ交流
受講者が四つのグループに分かれ、ゲストスピーカーが各グループに一人ずつ入り、フリートークを10分間行いました。10分経ったらゲストスピーカーが次のグループに移動し、10分間フリートークを行いました。これを繰り返し、4人のゲストスピーカーと10分ずつフリートークを行いました。家庭教育支援を進めていく上で悩んでいることについてアドバイスをいただいたり、保護者に関わる際のこつを教えていただいたりしました。
振り返り・事務連絡(16時20分~16時30分)
振り返りでは、フリートークの話が盛り上がり、時間が足りなかったからまたやりたいというお声をいただきました。また、広島県の家庭教育支援の一つである「「親の力」をまなびあう学習プログラム」の改革についても希望する声がありました。登壇者や受講者の皆様からいただいた声を大切に研修改善に努めていきたいと思います。
振り返りアンケート集計結果 (PDFファイル)(96KB)
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