令和6年5月23日(木曜日)9時30分~15時00分
開講挨拶では、第4期教育振興基本計画をもとに、社会教育を通じた持続的な地域コミュニティの基盤形成の重要性と本研修の目的や研修受講に際しての心構えについて説明しました。
オリエンテーションでは、日程や研修受講の留意点、学習履歴等について説明しました。最後に研修のねらいを確認し、そのねらいを意識しながら研修を受講するようお伝えしました。
講師:広島県教育委員会事務局生涯学習課 社会教育監 半田 光紀
生涯学習・社会教育に関する国や県の動向や施策について、理解を深めました。
講師:大分大学教育マネジメント機構基盤教育センター 教授 岡田 正彦
講義内容についてより理解できるよう、受講者の方にはオンデマンド動画視聴による事前学習の上で受講していただきました。
はじめに、社会教育の概念や意義、社会教育行政職員の現状を踏まえた上で、社会教育が積極的に連携・協働をプロデュースすることの大切さや新しい教育機能を開発したり既存の教育機能を高度化したりすることの重要性について学びました。
次に、社会教育行政事業の推進にあたって意識することを学びました。「消費的学習」(学んで楽しかったという感想だけで具体的な行動変容や成果活用の取組につながらない学習)に終わらないよう、学習と実践(取組)をつなぐ働きかけや仕掛けを設けることが重要であること、クローズアップとバードビュー(鳥瞰)の二つの視点を併せ持つこと、事業改善につながるようPDCAサイクルを回していくこと等について学びました。また、一人で悩みながら仕事を抱えるのではなく、ネットワークを構築して協働しながら取組を進める大切さについても学びました。
岡田先生のコーディネートにより、県内市町の生涯学習・社会教育に関わるお二人から、実際の体験談や仕事を通じて学んだこと、やりがいや楽しさについて発表していただきました。
山野さんからは、主に「親プロ」(「親の力」をまなびあう学習プログラム)の支援について話していただきました。コロナ禍の影響で、「親プロ」講座の開催が2年間0件であったことに危機感を持たれ、開催の場を求めて御苦労されたそうです。様々な部署の方とのつながりを生かして積極的にアプローチされ、取組を進められました。参加者の笑顔を見たり喜びの声を聞いたりする中で、やりがいを感じられたそうです。行き詰まったら違う角度から考えてみること、一人で抱え込まず周囲の人や組織と連携することが大切だと感じられたそうです。
池田さんからは、高齢者大学や子ども囲碁教室、防災講座等、様々なプログラムを担当されている中での体験について話していただきました。前年度と同じような内容になっていないか、事業の周知はどのようにすればよいか等の悩みをもっておられましたが、いろいろなことに関心を広げて事業につなげたり、周囲の人に相談したりすることによって解決につながったそうです。企画した事業が実現できた時や、参加者が「学びになった」と喜ばれている姿を見た時にやりがいを感じられたそうです。
お二人の発表から、厳しい状況の中でも諦めず次の一手を考えることや、困り事を一人で抱え込まず人とのつながりを大切にすることが重要だと学ぶことができました。
進行:広島県立生涯学習センター 振興課 天保 信子
演習の前に、チャット機能を使い「地域の良いところ」について受講者全員で交流する「アイスブレイク」を行いました。受講者の方からは魅力的な自然があること、地域住民が優しいこと、特産物があること等、様々な地域自慢が挙げられました。
はじめに、グループに分かれて自己紹介を行いました。自己紹介では、それぞれの業務内容や大切にしている資質・能力についても意見交換を行いました。
次に、「コミュニケーション能力」、「学習ニーズの把握と企画立案の能力(プランニング力)」、「コーディネート能力」の三つの視点に分けて具体的な内容について説明しました。「コミュニケーション能力」では、アサーション(お互いを尊重する自己表現)を意識したコミュニケーションの重要性について学びました。「学習ニーズの把握と企画立案の能力(プランニング力)」については、「要求課題(個人の要望)」と「必要課題(社会の要請)」を踏まえた上で事業や講座を企画する必要があることを学びました。また、「コーディネート能力」では、「学習ニーズの把握と企画立案の能力」で考えた事業の実施に際して、連携・協働ができる地域の人材や団体について考えました。
最後に、実践発表者と岡田先生から、演習を通しての講評をいただきました。
事務連絡では、振り返りアンケートの提出や学習履歴等について説明しました。最後に、参加者全員で画面に登場し、手を振ってお互いにエールを送りながら研修を終了しました。
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