広島県感染症発生動向調査による令和6年第29週(7月15日~7月21日)の咽頭結膜熱の定点当たり報告患者数が、県内すべての保健所管内で国立感染症研究所が示している警報継続基準値(定点当たり1)未満となりました。
このことから、県内の咽頭結膜熱の流行は終息に向かっていると考えられるため、広島県の感染症発生動向調査警報・注意報発令要領に基づき、令和5年11月16日に発令した「咽頭結膜熱警報」を本日(7月25日)に解除しました。
最新の発生状況
・保健所別の発生状況
定点当たり報告患者数とは
定点報告の対象となる五類感染症については,広島県が指定した医療機関(定点医療機関)から,1週間ごとに患者数が報告されます(咽頭結膜熱は小児科定点の医療機関からの報告)。定点当たり報告患者数は,これらの定点医療機関からの報告患者数を,定点医療機関数で割った値のことです。
・広島県及び全国の発生状況
咽頭結膜熱とは
概要
- 発熱,咽頭炎,眼症状を主とする,数種の血清型のアデノウイルスによる小児の急性ウイルス性感染症です。
- プールでの接触やタオルの共用により感染することもあるので,『プール熱』と呼ばれることもありましたが、近年ではタオルの共用が減った等の理由からプール利用における集団感染の報告は見られなくなってきています。
症状など
- 発熱で発症し,頭痛,食欲不振,全身倦怠感とともに,咽頭炎による咽頭痛,結膜炎にともなう結膜充血,眼痛,羞明,流涙,眼脂を訴え,3日~5日間程度持続します。
- 眼症状は,一般的に片方から始まり,その後片方にも出現します。潜伏期は5日~7日とされています。
感染経路
- 通常,飛沫感染あるいは手指を介した接触感染で,結膜あるいは上気道からの感染によります。
- プールを介した場合には,汚染した水から結膜への直接進入も考えられます。
予防方法など
- 感染者との密接な接触は避け,流行時には,流水とせっけんによる『手洗い』と『うがい』の励行が基本となります。
- 衛生を保つため,プールからあがった時は,シャワーを浴び,うがいをしましょう。
- タオルなどの共用は避けましょう。
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