風しんは、妊娠初期にかかると、胎児に感染し、赤ちゃんが、難聴、白内障、先天性心疾患を特徴とする先天性風しん症候群を持って生まれてくる可能性が高くなります。
特に、妊婦の方を守る観点から、次に該当する方は、任意で風しんの予防接種を受けることをご検討ください。
風しん(三日ばしか)は、風しんウイルスに感染して起きる発疹性の病気で、軽い麻しん(はしか)の症状に似ています。春先から初夏に流行することが多く、2~3週間の潜伏期の後、発熱と共に発しんがみられ、3日程持続します。また、この時期に首や耳の後ろのリンパ節の腫れる症状が現れることも特徴です。感染しても症状の出ない場合もありますが、特に成人で発症した場合、高熱や発しんが長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。
定期予防接種の対象の方は、積極的に予防接種を受けましょう。
第1期 : 生後12月から生後24月に至るまで
第2期 : 小学校就学前の1年間
※ 定期予防接種について詳しくは、お住まいの市町役場の予防接種担当窓口にお尋ねください。
第5期 : 昭和37年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた男性のうち、風しんに係る抗体検査を受けた結果、十分な量の風しん抗体価がないことが判明した者(風しんの追加的対策 令和7年3月まで)
定期予防接種の対象者以外の方は、任意に自費で接種することとなります。
(一部の市町では助成制度があります。詳細は、お住まいの市町役場の予防接種担当窓口にお尋ねください。)
※ 妊娠中は予防接種を受けることができません。また、予防接種後2~3か月は、妊娠を控えましょう。
※ 任意接種(MRワクチンなど)については、かかりつけ医などの医療機関にご相談ください。
妊娠初期に風しんにかかると、胎児に感染し、赤ちゃんが難聴・白内障・先天性心疾患を特徴とする先天性風しん症候群を持ってうまれてくる可能性が高くなります。
妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、抗体を持たない又は抗体価の低い妊娠中の方は、可能な限り人混みを避け、不要不急の外出を控えるようにしてください。妊婦の周りにいる方は、風しんを発症しないよう予防に努めてください。
なお、妊娠を希望される女性やその配偶者、低抗体価の妊婦の配偶者は、「風しん抗体検査」を受けることで、ご自身に風しんの発症や重症化を予防できる免疫があるか確認することができます。
A.2 妊娠初期(20週以前)に風しんにかかると、胎児に感染し、赤ちゃんが難聴・白内障・先天性心疾患を特徴とする先天性風しん症候群を持ってうまれてくる可能性が高くなります。妊娠前であれば未接種・未り患の場合、ワクチン接種を受けることを積極的に検討すべきですが、既に妊娠しているのであればワクチン接種を受けることが出来ませんので、風しんが発生している地域では可能な限り外出を避け、人ごみに近づかないようにするなどの注意が必要です。
A.3 風しんが発生している地域では、不要不急の外出を避けていただき、やむを得ず外出をする際には可能な限り人ごみをさけていただくなど、風しんに感染しないよう注意してください。また出産後は、早期の段階で風しんの予防接種を受けることをおすすめしています。
また、風しんの抗体価が低い妊婦の同居家族については、風しんにかかったことがなく、2回の予防接種歴がない場合は、風しんの免疫の有無を確認するための抗体検査を受けてください。その結果、抗体価が低いことが判明した方については、妊婦とお腹の子どもを守る観点からも予防接種を受けることについてご検討ください。
A.4 現在、妊娠を希望する女性と妊婦の同居家族を対象として、風しんの免疫の有無を確認するための抗体検査を無料で受けていただくことのできる事業を多くの自治体で行っています。自治体ごとに風しん対策の補助の有無や補助の額などのあり方が異なるため、抗体検査を希望される方は、事業で検査可能な医療機関を含めて、まずは居住地域の保健所にご相談ください。
A.5 特に風しんの発生がない、あるいは非常に少ない国・地域では、滞在中に風しんを発症すると、感染の拡大防止のため、発症した本人の移動制限だけでなく、同行者の移動も厳しく制限されることがあります。
A.6 南北アメリカ(輸入例とその関連)と多くの中東、ヨーロッパ諸国は、年間数例から2桁までの非常に少ない報告数にとどまっています。その一方で依然として多数の患者の報告があるのは、主にアジア及びアフリカ諸国です。
風しんにかかった(検査で診断された)ことがない方が海外渡航される時には、あらかじめ風しんの予防接種歴を確認し、風しんの予防接種を2回受けていない場合、又は接種歴が不明の場合には予防接種を検討することをおすすめしています。
今まで風しんにかかったことが確実である(検査で風しんの感染が確認された場合)場合は、免疫を持っていると考えられることから、予防接種を受ける必要はありません。しかし、風しんかどうか明らかでない場合は、かかりつけの医師にご相談ください。たとえかかったことがある人がワクチン接種をしても副反応は増強しません。
もし、風しんまたは麻しんの片方にかかったことがあっても、他方にはかかっていない場合、定期接種対象者は麻しん風しん混合ワクチンを定期の予防接種として受けることができます。
定期接種の対象者は、1歳児、小学校入学前1年間の幼児ですが、定期接種の時期にない人で、「風しんにかかったことがなく、ワクチンを1回も受けたことのない人」は、かかりつけの医師にご相談ください。
(なお、過去の制度の変遷から、定期接種の対象については、平成2年4月2日以降に生まれた人は2回、昭和54年4月2日~平成2年4月1日に生まれた人は1回、昭和54年4月1日以前に生まれた男性は0回です。)
また、妊娠を希望する女性や、抗体を保有していない妊婦の家族のうち、今までに明らかに風しんにかかったことのない人も、抗体検査を受けて、抗体価が低い場合には接種を検討しましょう。
医療従事者や学校関係者・保育福祉関係者など、風しんにかかるリスクが高い人や風しんにかかることで周りへの影響が大きい場合、流行国に渡航するような場合は、2回目の予防接種についてかかりつけの医師にご相談ください。
風しんの予防対策としては、MRワクチンは単独ワクチンと同様の効果が期待されます。
また、風しんワクチンの代わりにMRワクチンを接種しても、健康への影響に問題はありません。むしろ麻しんの予防にもつながる利点があります。
ただし、MRワクチンは、生ワクチンという種類のワクチンですので、妊娠している女性は接種を受けることができません。また、妊娠されていない場合であっても、接種後2カ月程度の避妊が必要です。これは、おなかの中の赤ちゃんへの影響を出来るだけ避けるためです。
また、風しんの単独ワクチン、麻しんの単独ワクチンの接種にあたっても、妊娠している人は接種を受けることはできません。接種後2カ月程度、妊娠を避けるなど同様の注意が必要です。
風しんについて(厚生労働省ホームページ)
先天性風しん症候群に関するQ&A(国立感染症研究所ホームページ)
風しんQ&A(国立感染症研究所ホームページ)
県内の風しん発生状況
リーフレット「麻しんと風しん 大人も注意!」(広島県地域保健対策協議会作成)
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