職員会議とは?
職員会議について
「職員会議」は,学校運営が円滑に行われるように,校長が,所属職員の意見を聞いたり,校長の運営方針を周知させたり,職員相互の事務連絡を図るものであり,意思決定は,校長自らの権限と責任において行う,つまり,校長が職務遂行するに当たって,それを補助する機関として位置づけられるものです。
また,職員会議は,教職員の職場における研修の場でもあり,教育課程改訂の趣旨,指導方法,生徒指導上の課題等を話し合う中で,教職員個々の実践的指導力を高め,共通理解を図るとともに,学校全体としての教育力を向上させることも大きな役割といえます。
かつて,職員会議を「最高議決機関」として位置づけることが一部において主張されていました。
しかし,職員会議を最高議決機関とする説は,矛盾点が指摘される中,判例においても否定されています。
つまり,学校教育法第28条第3項では,「校長は,校務をつかさどり,所属職員を監督する」と規定し,校長は法令や教育委員会の指揮監督に従い,学校の責任者として教育活動が円滑に行われるよう,所属職員を指導監督し,校務運営を行っていくことが定められており,職員会議を最高議決機関とすることはあり得ないのです。
しかしながら,学校教育法などの法令では,特段の規定がおかれていなかったため,間違った解釈での主張が展開され,一部の学校においては,主任の任命等にも影響を及ぼしていました。
このような状況から,広島県では平成11年3月に「広島県立高等学校等管理規則」及び「市町村立小中学校管理規則規則(案)」を改正し,「校長は,校務運営上必要と認めるときは,校長の職務の円滑な執行を補助させるため,職員会議を置くことができる。」,「職員会議は,校長が必要と認める事項について,教職員間の意思疎通,共通理解の促進,教職員の意見交換などを行う。」,「職員会議は,校長が招集し,主宰する。」,「(前項に掲げるもののほか)職員会議の組織及び運営について必要な事項は,校長が定める」と,職員会議が「校長の補助機関」である旨を規定しました。
また,国においても平成12年2月に,学校教育法施行規則第23条の2第1項において,「小学校には,設置者の定めるところにより,校長の職務の円滑な執行に資するため,職員会議を置くことができる。」,また,同条第2項においては,「職員会議は,校長が主宰する。」と校長の補助機関として規定されました。
現在,職員会議の適正な運営にあたっては,職員会議が長時間にわたり,校務に支障を来すことがないよう,学校の実態に応じて,企画委員会や運営委員会等を積極的に活用し,職員会議で取り扱う事項を精選するなど,組織的,機動的な学校運営に努めることが求められています。
作成日:平成13年1月19日