第5回「豊かな心を育むひろしま宣言」推進協議会議事録
1 日時
平成14年10月7日(月曜日)14時00分~16時30分
2 場所
県庁北館 第1会議室
3 出席委員
朝倉委員,安東委員,石井委員(社会教育部会長),伊藤委員,上田委員(推進協議会長兼学校教育部会長),奥先委員,樫本委員,北川委員,佐々木委員,中岡委員,花輪委員,藤井委員(欠席)
4 内容
(1) 開会
(2)配付資料確認
(3)協議内容について概要説明
(4)協議
1. 宣言案について
2. 具体的な取組み事例について
3. 行動プログラムについて
(5)上田会長あいさつ
(6)教育長謝辞
(7)閉会
5 協議内容の概要
【宣言案について】
- 呼びかけ形式となっており前回と比べると分かりやすい。また,長さも適当である。気付きとして2点ほど述べたい。
1点目として,チラシの中でキーワードになる「ときめこう」「ふんばろう」「つながろう」の言葉を宣言の中に盛り込むことはできないか。
2点目として,「道徳を教えること」とあるが,道徳性を身につけた子どもの姿を紹介することがいると考える。
また,見出しであるが,文字の大きさから「豊かな心を育むひろしま宣言」と「~育てよう『心の元気!』~」ではどちらを強調したいのかよく分からない。 - 文全体がとても分かりやすい言葉で書かれており,親しみがもてる。
「ときめこう」「ふんばろう」「つながろう」のキーワードは,宣言文に入れた方がよい。 - 「ときめこう」…については同じである。
「道徳を教えること」について,教えるという言葉は適切だろうか。 - 「心を教える」ということで,教えることは学ぶことでもある。道徳は教えることであると考える。
- 「道徳は自分を見つめ…」と「道徳を教えることは…」と,道徳が主語になっている文が続いており整理が必要だろう。
- 「ルールを守る意識は薄れ,まじめや努力を軽んずる風潮…」の文は,二つの文に分けたほうが分かりやすい。
また,「寛容」という言葉は難しいのではないだろうか。
「生き方を語ることを照れくさい…」とあるが,「照れくさい」は必要ないのではないか。
「道徳を教える」というのは,「生き方を語る」とか「生き方を教える」などできるだけ平易な文を用いてはどうか。 - 見出しの宣言名とキーワードは,文字の大きさや配列を工夫していただきたい。
- 「道徳を教えることにためらいは必要ない」とあるが,県民は本当にためらっているのだろうか。ためらい以前の無関心ではないのか。文字の大きさについては,事務局案のように「豊かな心を育むひろしま宣言」を大きくした方がアピール度は高い。
- 前回の案より随分分かりやすくなっていると感じた。素直に耳に入ってくる。
- 「道徳を教えること」は難しいことではなく,教えていかなければならないことと考える。「教えることは生き方を語ること」ではなく,「生き方を示すこと」であると考える。それは学校だけではなく,家庭,地域も含んだ考え方としてよい。
「道徳は,自分を見つめ…」と「道徳を教えることは,…」の二つの文を入れ替えたらどうだろうか。 - 全体的によく整理されてきたと思う。
「人とのかかわりの大切さ」について述べていただきたい。学習指導要領には人とかかわることの大切さについて書かれているし,取組みのキーワードとなる「ときめこう」「ふんばろう」「つながろう」も結局は人とのかかわりに関するものである。
【具体的な取組み事例について】
- 宣言文を補完する具体的な取組み事例について協議してほしいが,全体的なイメージはどうだろうか。
- 家庭,地域,学校がつながる中での取組みということで,三つがリンクしたアイデアを出したが事務局の方でうまくまとめていただいたと思っている。また,キーワードとのつながりもよくなったと感じる。
- キーワードに添えた文の改行位置を変えていただきたい。
- 全体的な構成はこれでよい。
- キーワードに比べてキーワードに添える文の文字が大きすぎるように思う。
- デザイン的に考えるともう少し図の表し方に工夫がいる。文字の頭の位置も考えていただきたい。
- キーワードの並びが前回と比べて逆になっているところがあるのだがどうか。
- 実践例の紹介とともにつながりを示すために順序を変えた。
- 実践事例を入れるところに,紹介した例の具体的な内容について相談できる連絡先を記入したらどうだろうか。
- この実践例はあくまで自分たちで考えてもらうために紹介するものであって,連絡先等は必要ないと考える。
- 連絡先は必要ない。調べようと思う人は他の方法でも調べられる。
それぞれが独創性を出せばよいことである。 - この面に書かれていることが,宣言文と比べると説明的で読む人に響きにくいようだ
- 色やデザインの面ではどうだろう。色とそれを象徴している言葉が合わないような気がする。
- 「子育て三原則」とあるが,どのようなことを言うのだろうか。家庭,地域,学校でそれぞれの方針をつくろうという文ではいかがだろうか。
- 実践例の紹介の前に,「2,3の例を紹介します。他にもあります。」という文を入れてはどうだろう。
- これはあくまで実践例であり,後は自分たちで考えて取組んでくださいということだ。
- 「子育て三原則」については,キーワードになる枠が3つあるのでこの中から選ぶということか。本来は枠にしばられずに考えていけばよいと思うのだがどうだろうか。また,3つという数字にしばられなくてもよい。1つでも2つでもかまわない。
- あなたの〇〇(家庭など)で独自の約束事をつくってみませんかということであろう。
- 家庭,地域,学校の豊かなかかわりの中で,3つのキーワードにつながる環境づくりをしてみましょう,ではどうだろうか。
- 例示はできるだけ小さくして1つか2つにし,その下を空欄にして自分たちで考えたことを書き込めるようにしたらどうだろうか。
- それぞれの例示については,最終的には事務局と会長,部会長に選定をお任せしたい。
- そういうことで委員の皆様に了解願いたい。
【行動プログラムについて】
- それでは,行動プログラムについて意見をいただきたい。
- 今,大事なことは,「どのようにしたら豊かな心が育つのか」と悩んだり,「自分の地域の特色は何だろう」と考えている人が多いということだ。そうした人たちに対して的確にアドバイスができる組織や情報提供の場が欲しい。
- 幼児教育にたずさわる者の立場から言うと,母親同士のつながりを大切にしたい。そのための施策,例えば講師を依頼したいときに教育委員会にすぐ相談できるような体制がほしい。
また,これは具体的なことになるが,あいさつの推進につながるよう「あいさつをするのは気持ちがいいね。あったかいね。」と伝えていただきたい。 - 道徳についても学校教育の場だけでなく,家庭や地域が一堂に会して論議する場がほしいものである。
- 「子育て三原則コンクール」のようなものがあってもよい。その中で,県内から多くの事例を集めて紹介していただきたい。
リレーシンポジウムを行い,パブリックコメントを求める場をつくっていただきたい。特に,20歳代,30歳代の若い人を対象とした語り合う場がほしい。
現在,市町村の広域合併に伴ってマスタープランが作られつつある。
その中でニーズが高いのが「教育プラン」である。そのプランの中に道徳教育の振興が図られるようなものが盛り込めないだろうか。 - 家庭における子育てと学校における道徳とをどうつなげていくかが一番の課題である。
宣言発信後であるが,どのように取組んでいくかであるが,これは,「確かな学力」「豊かな心」「信頼される学校」の教育改革を進めていくことが県民に信頼されることにつながると考える。 - 家庭と学校の関係はどうだろうか。教育について無関心な保護者が増えてきているように思える。学校のことは学校に任せてしまっている人がいる。地域と学校の関係も同様である。その中で道徳教育をと言っても難しいことろがある。まずは,家庭,地域,学校の三者がつながりを確かにしていく方策がいる。
- 学校では,道徳の時間を保護者や地域の方々に公開し,道徳について同じ土俵で考えていくことが必要だと考える。毎週道徳の時間に使用した資料等を学級だより等で紹介するなどすれば,保護者の方に道徳にもっと関心をもっていただくことができると思う。
- 以前,学校で保護者対象に「我が家の子育て~いつまでも忘れられないこと~」として800字程度で作品を募集したことがある。子育てにかかわって忘れられない親子のふれあい等について作品を通じて共有する場がほしい。
中・高等学校,大学の授業中,生徒,学生の私語の多さが気にかかる。学習に集中できないことも含めてなぜ私語が生まれるのかについて研修の場をもつべきだ。特に初任者の研修の場に位置付けてほしい。
「こわいこと」や「恥ずかしいこと」の区別がつけられるようにしてほしい。例えば,電話のかけかたひとつにしても,あいさつから入るか,あるいはすぐに用件を述べるかについて教えていくことが子どもたちのためになると考える。
季節感を感じ取れるような行事や活動を家庭や学校で行ってほしい。
食べ物ひとつをとってもそれぞれに旬があることを教えてほしい。 - 先程の意見にもあったが,家庭,地域,学校がつながる場をつくってほしい。例えばそうした三者で構成するワークショップもいいと思うが,その中で,例えば「道徳」について語るのではなく,「感性」を育むような取組みについて話し合っていくのがよい。
- 広島県ゆかりの方々の「名言集」のようなものをつくり,道徳の時間に活用したらどうだろうか。
- 宣言として発信するのはよいことであるが,往々にして出しっぱなしということがある。重要なことは,いかに県民に浸透させていくかであり,また,取組みを継続したものにしていただきたい。
- これで協議を終了する。5回の協議会をもち,委員の皆様には宣言の作成について本当に真摯に取組んでいただいたと感謝している。きっと素晴らしい宣言が発信できるものと確信している。
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