出前講座とは,「Teamがん対策ひろしま」登録企業に,県から講師を無料で派遣し,社員の方に1時間程度の講座を受講いただき,がんの予防や検診に関する正しい知識を身に付けてもらう取組です。
この度,第3期(平成28年度)登録企業のツネイシカムテックス様がオンラインで出前講座を実施されましたので,その様子をご報告します。
令和3年9月15日(水曜日) 14時00分~15時00分
治療と仕事の両立を目指して~私たちが今できること~
公益財団法人 広島県地域保健医療推進機構 健康推進課 松田 景子 保健師
▲受講中の様子(本社)
Zoomミーティングを使用して,講師,本社会場,及び工場をつなぎ,オンラインで19名の社員の方にご参加いただきました。
ツネイシカムテックス様では,昨年度,「大人のためのがん教育」をテーマに出前講座を開催(※)され,その際はがんに関する基本的な情報について幅広く学んでいただいていたことから,今年度はより具体的なテーマとして,「がん治療と仕事の両立」について講座を行いました。
前半は,復習も兼ねてがんの予防や検診に関する情報を改めて紹介していただき,後半は,就労世代を取り巻くがんの現状について様々なデータを示しながら,がんと診断された時に心がけておくことや,会社として相談窓口を設置・周知しておくことの必要性などを教えていただきました。
オンラインでの開催でしたが,参加者の皆様は,講師からの問いかけにもしっかりとリアクションを取ってくださり,講義後の質疑応答やアンケートではたくさんの質問をいただくなど,積極的にご参加いただきました。
(※)昨年度の様子はこちらから
イベント報告-出前講座を開講しました!(ツネイシカムテックス株式会社)
平成30年度に厚生労働省が行った調査では,がんと診断された時に収入のある仕事をしていた方の内,約2割の方が退職・廃業していたという結果がでました。
また,その約2割の方の詳細を見てみると,実に6割近い方が初回治療を開始するまでに退職・廃業していたことが分かりました。もちろんこの中には,会社や家族と相談をし,十分に検討した上で仕事を辞められた方もいますが,そのタイミングを見ると「がん診断直後」が34.1%と最も高く,これは説明によって回避可能かもしれないと出典の報告書の中で考察されています。
こうした状況を受け,登録企業における相談窓口の設置・周知のバックアップを目的に,昨年度「がん治療と仕事の両立支援宣言カード」を初めて作成しました。(ツネイシカムテックス様にもご作成いただきました。詳しくは下記リンク先をご覧ください。)今後も登録企業の皆様と共にがん治療と仕事の両立支援に取り組んでいきます。
また,両立支援の他にも,Teamがん対策ひろしま出前講座では,予防や検診など幅広いテーマの中から,企業のニーズにあわせて受講していただく事が可能です。(※その他にも希望するテーマがあればご相談ください。)
実施できる企業数に限りがありますので,お申し込みはお早めにお願いします。受講を希望する登録企業の方は,広島県健康づくり推進課(082-513-3093)までお問い合わせください。