出前講座とは,「Teamがん対策ひろしま」登録企業に,県から講師を無料で派遣し,社員の方に1時間程度の講座を受講いただき,がんの予防や検診に関する正しい知識を身に付けてもらう取組です。
この度,第7期(令和2年度)登録企業のミクセル様がオンラインで出前講座を実施されましたので,その様子をご報告します。
令和3年12月6日(月曜日) 10時00分~11時00分
大人のためのがん教育
公益財団法人 広島県地域保健医療推進機構 健康推進課 松田 景子 保健師
Zoomミーティングを使用して,9名の社員の方にご参加いただきました。
講座メニューは,「大人のためのがん教育」ということで,がんに関する統計データや,がんの予防や検診,治療と仕事の両立支援など幅広く学んでいただきました。
二人に一人ががんになると言われる今,いつ自分や周りの大切ががんと診断されるか分かりません。松田先生からは,「大切なのは,がんについて正しく知ること。いざという時にあなたを支える力になります。」とお話しいただきました。科学的根拠のある正しい知識や,信頼できる情報に基づいて行動することが,大切な命をがんから守ることに繋がります。
▲子供のころから正しく知り行動するために,学校でのがん教育も始まっています。
たとえば,「標準治療」と聞いて,皆様はどのような印象を持たれるでしょうか?もしかしたら,様々な治療法がある中で,平均的なレベルの治療だと思われる方もいるかもしれません。
しかし,がん治療において「標準治療」とは,「科学的根拠に基づいた観点で,現在利用できる最良の治療であることが示され,ある状態の一般的な患者さんに行われることが推奨される治療」のことを指しています。「最先端の治療」が最も優れているとは限りません。(国立がん研究センターがん情報サービス「用語集」より抜粋)
▲がんについてよくある勘違いをご紹介いただきました。
がんのことを自分の事として捉え,日ごろから備えるのはなかなか難しいところもありますが,例えば,出前講座を定期的に開催して,社員の方が「がん」について学ぶ機会を作っていただけると,いざという時に社員やそのご家族の方を助ける力になるかもしれません。
セカンドオピニオンとは,主治医以外の医師に診断や治療の選択について,意見を聞き,情報を収集することです。がんの診断や治療では,患者さんやご家族が正しい情報に基づいて主治医と十分に話し合い,納得して治療を受けることがとても大切です。その一つの方法として,セカンドオピニオンを検討してみるのもよいかもしれません。
▲出前講座の中でもご紹介いただきました。
セカンドオピニオンは,下図のような流れで聞くことができます。
【セカンドオピニオンを受けるまでの流れ】
(国立がん研究センターがん情報サービス)
1から5の各場面において,注意する点や具体的な方法,実際にセカンドオピニオンを聞く際のポイントなどについては,国立がん研究センターがん情報サービスに詳しく掲載されています。セカンドオピニオンを聞く際は,ぜひ一度ご確認ください。
県内のがん診療連携拠点病院には,セカンドオピニオンの相談窓口が設置されています。この相談窓口では,(1)診断の確認,(2)治療方針の確認,(3)その他の治療方法の確認とその根拠を聞くための医師を紹介してもらうことができます。
また,同じくがん診療連携拠点病院に設置されているがん相談支援センターでも,セカンドオピニオンに関する一般的な相談を行うことができます。
Teamがん対策ひろしま出前講座では,予防や検診,両立支援など幅広いテーマの中から,企業のニーズにあわせて受講していただく事が可能です。(※その他にも希望するテーマがあればご相談ください。)
実施できる企業数に限りがありますので,お申し込みはお早めにお願いします。受講を希望する登録企業の方は,広島県健康づくり推進課(082-513-3093)までお問い合わせください。