令和3年7月31日から開始した早期集中対策後の感染状況を踏まえた皆様への改めてのお願いと、重点区域の拡大(広島市、呉市、三原市、尾道市、福山市、府中市、廿日市市)について説明します。
【参考リンク】令和3年8月5日開催新型コロナウイルス感染症に係る第42回広島県対策本部員会議資料
新型コロナ感染拡大防止のための早期集中対策 (PDFファイル)(354KB)
早期集中対策の内容についてはこちら⇒ 新型コロナ感染拡大防止集中対策を実施 【7月31日~9月12日】
目次
感染状況
感染状況を踏まえた対応[ 重点区域の追加|飲食店の時短要請|集客施設|イベント(県内全域) ]
全国の感染状況
県民・事業者の皆様への要請|帰省予定者へのPCR検査|ワクチン接種
県内の感染状況ですが、7月30日に直近1週間の人口10万人あたり新規報告数が10を超えたのち、現在まで拡大傾向が継続しており、いくつかの指標が国の分科会参考指標のステージ3の目安の値に近づいています。
また、県内各市町の感染状況に着目しますと、早期集中対策の重点区域とした広島市、廿日市市及び三原市だけでなく、その他の市町においても感染拡大が続いています。
今回の早期集中対策においては、夜間の人出抑制を目的として、飲食店の営業時間短縮を要請しています。
次の図は、これまでの広島市中心部の夜間の人出と、広島市の感染状況、またその推定感染日をグラフにしたものです。
昨年秋以降の感染拡大と本年春の感染拡大において、広島市中心部の飲食店に対して営業時間短縮を要請してきました。
その際には集中対策開始後から夜間の人出が減少し、それに伴い感染も減少局面に転換させることができていました。
具体的には、対策開始直後に7日平均で7,000人台に、対策開始後しばらくしてから7日平均で5,000人台に減少させることで効果が現れていると考えます。
しかし、今回の早期集中対策においては今のところ人出の減少が見られません。
対策の効果の見極めは今週末までに行いますが、対策が効果を発揮しにくくなっている可能性があります。
広島市以外の地域における状況も注視していきますが、厳しい状況にあると推測しています。
今回、早期集中対策として、これまでよりも早く行動制限の実施に踏み切りました。
しかし、人出の減少が実現しなかった場合には、当初想定していたよりも感染拡大が続く可能性があります。
その結果、対策が長引くおそれすらあります。
このような状況を踏まえ、県内の感染状況をステージ3と判断し、国に対しては、まん延防止等重点措置の適用を要請しています。
また、現行の早期集中対策の重点区域を拡大します。
新たに追加する地域は、呉市、尾道市、福山市及び府中市です。
これらの地域においては、感染拡大が継続しており、今後さらに拡大するおそれがあります。
繰り返しになりますが、早期集中対策において当初の3市に加え呉市、尾道市、福山市、府中市を新たに追加し、合計7市へと、重点区域を拡大します。
全県での昼間の人出抑制に加え、重点区域での夜間の人出の大幅な減少により現在の感染拡大傾向の改善を目指します。
そのために、市内の酒類提供飲食店に対して営業時間の短縮要請を行います。
要請の内容は、5時から20時までの営業時間短縮と、そのうち、お酒の提供時間は19時までとします。
今回新たに追加となった4市については、開始時期を8月10日からとします。
また、飲食を主としている店舗において、カラオケ設備の提供は自粛することを要請します。
なお、4期から先払いの申請を受け付けているところですが、新たに追加となった4市についても、8月10日から先払いの申請を受け付け、8月23日であった受付締切を延長し、8月31日までとします。
金額や要件は次のとおりです。
【飲食店の時短要請】※スライド内容
対象:広島市、呉市、三原市、尾道市、福山市、府中市、廿日市市の酒類を提供する飲食店
区分:第4期
要請内容:
支給単価:
支給要件:
なお、前回の7月30日の記者会見で申し上げましたが、「頑張る中小事業者月次支援金」を8月・9月も実施することとし、飲食店の休業・営業時間短縮や外出自粛等の影響を受け、売上が30%以上減少した県内中小事業者に対する、県独自の支援を実施しています。
※特設サイトは、令和4年12月20日をもちまして終了いたしました。
人が集まる施設への使用制限ですが、7市の施設に20時までの営業時間短縮を働きかけます。
対象地域は今回追加になった4市を含む重点区域7市です。
施設の使用制限 集客施設【広島市、呉市、三原市、尾道市、福山市、府中市、廿日市市】 ※スライド内容
規模に関わらず、営業時間短縮等の働きかけ
【働きかけの内容】
【対象となる施設】
前回もお伝えしましたが、イベント等についてです。
人数上限は、5,000人を上限とし、21時までの時短営業の働きかけを行っています。
イベントの開催要件【県内全域】※スライド内容
(1)8月4日以降のイベントに適用
※8月3日までの間にチケットが販売されたイベントについては、 8月3日までに販売されたチケット
に限り要件を適用せず、チケットをキャンセル不要と扱うこと。
8月4日以降、要件を満たさないイベントのチケットの新規販売は行わないこと。
(2)21時までの時短を働きかけ
(3)【収容定員に収容率(A)をかけた人数】と【人数上限(B)】の少ない方を限度とする
収容率(A)
歓声・声援等が想定されるもの[ロック・ポップコンサート、スポーツイベント 等]
⇒収容率(A)50%以内(収容定員がない場合は十分な間隔)
人数上限(B) 5,000人
※イベント主催者の方へ…変異株の流行を踏まえ、マスク常時着用、消毒、3密回避の徹底、マイクロ飛沫対策として十分な換気などの徹底をお願いします。
これまで、県内の感染状況と、それを踏まえた対策について説明してきました。
全国に目を向けますと、感染状況は全国的に悪化しています。
皆様ご存知のとおり、首都圏を中心に感染が急速に拡大しています。
その中でも、広島県よりも早く感染拡大を始めた地域の状況について、懸念していることがあります。
こちらは、東京都のこれまでの直近1週間の人口10万人あたり新規報告数とその時点での前週比をプロットしたものです。
直近の数値をみると、感染の水準が高いにも関わらず、感染拡大のスピードが落ちていない、むしろ上昇しているという、過去に例を見ない状態となっています。
デルタ株の感染力や、行動制限への疲れや慣れ等により緊急事態宣言が効果を発揮しなくなっている可能性もあります。
このような感染拡大の特徴が、今後広島県においても見られるおそれがあります。
このように、他県の感染状況も非常に悪化しているところですが、大都市からの感染持ち込みリスクについて検証している県外流入指標についても、直近では高い水準で推移しています。
県内での感染拡大を抑え込むとともに、感染の持ち込みにも最大限の警戒が必要です。
現在の懸念事項としては、
の2点があり、今後のさらなる感染拡大リスクは高いものと考えます。
ですから、人出の減少に向けたさらなる強い対策が必要と判断し、まん延防止等重点措置を要請しました。
しかし、これらの懸念事項により、最悪の場合は、緊急事態宣言が発出されるような状態に陥るおそれさえあります。
そうならないためにも、今一度、皆様に御協力をお願いしたいと思います。
まずは、昼間の人出の削減です。
繰り返しになりますが、そのための全県民と事業者の皆様への要請です。
生活に必要な買い物を含めて外出を半分にしてください。
出勤者を7割減らしてください。
次に、夜間の人出の大幅な削減です。
そのため、事業者の皆様のご協力によって重点区域7市のお酒を提供する店舗に対して、酒類の提供時間短縮と営業時間の短縮を要請しています。
また、重点区域の7市では、20時以降の外出はせず、勤務も抑制してください。
夜間の人出を大幅に削減するということは、お店の協力だけでは効果がなく、何よりお客さんとなる県民の皆さんが20時以降に出歩かないようにしていただくことです。
県民の皆さんは、協力要請に応じていない店舗は利用しないでください。
これまでもお伝えしているように、 首都圏と関西圏をはじめとして感染者が急増しています。
このタイミングでの県外往来は、県内でのさらなる感染拡大や、他地域での拡大につながるおそれがあります。
自分自身が感染するだけでなく、大事な誰かに感染させてしまうリスクが高くなっています。
県内で、さらに感染拡大すると、様々な行動制限の強化や延長にすらつながります。
そのため、このお盆休みには県境をまたぐ移動は自粛してください。
また、他地域から人を呼ばないでください。
それでも、事情があって広島県に来られる人には、帰省予定者向けの事前PCR検査を勧めてください。
このほか、駅や空港、サービスエリアでの帰省者向け検査もあります。
詳細は、県ホームページに掲載しています。 ⇒夏のPCR検査集中実施
なお、この事前検査については、8月4日現在で、6,000人以上の方にお申し込みいただいていますが、そのうち、4,000人以上の方がご家族からの勧めで申し込みをされていたことがわかっています。
報道機関の皆様による報道や、ご家族が独自に調べてお伝えしておられるのだと思いますが、やむを得ず帰省を考えている県外のお子さんやご兄弟がいらっしゃったらぜひ受検を勧めていただけますようお願いいたします。
全国的に感染状況が厳しくなっており、広島県においても今後、感染状況がさらに悪化する可能性があります。
しかし、ワクチン接種により希望が見えている部分もあります。
こちらは、感染状況と高齢者へのワクチン接種率の推移を示したものです。
過去の大きな感染拡大と、今回の感染拡大における、同等の感染状況での65歳以上の感染者の占める割合を調べたところ、今回の感染拡大では、これまでよりも低い割合に抑えられていることが 分かります。
全体のワクチン接種が進めば、様々な年代で同様の状況となると期待しています。
万が一感染した場合における重症化率への影響については、県内のデータで結論を出すにはまだ時間を要しますが、重症化が防がれているというデータが得られると期待しています。
デルタ株においてはワクチン接種後の感染可能性も高いと言われていますが、それでもワクチン接種で得られるメリットは変わらず、大きいものと考えています。
特に、40から50代の方で、肥満・糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方については、重症化リスクが高いと言われていますので、早めの接種をお願いします。
ワクチン接種を進めるための取組として、広域接種の取組を開始しています。
具体的には、これまで一定の手続きをしなければできなかった、住所地以外での接種ができるようになっています。
これまで以上に接種しやすい状況になっていますので、接種場所等の関係から接種を悩まれていた方は是非、前向きに検討をお願いします。
接種にあたってはご覧の注意点もありますので、市町ごとの情報を確認して、接種してください。
ワクチン接種が進んできていることにより、少しずつ状況は改善しています。
しかしながら、もうしばらくは、徹底した対策が必要です。
そして拡大している今、 まさに正念場です。
これまでも、皆様の多大な協力により感染拡大を乗り切ってきました。
現在の対策により感染者数を低く抑え、行動制限を早く終わらせるために、行政として、 出来ることを全力で行っています。
しかし、やはり県民の皆様とともに、全員で取り組まなければ抑え込みの効果はでないと考えています。
他の地域では拡大防止の取組が効果を発揮していないおそれが あります。
広島県においては、 ここでしっかりと踏ん張って、なんとか拡大を抑えたいと思います。
外出の半減、出勤者7割減による昼間の人出削減と事業者の皆様の協力による時短営業と夜間の人出の削減に、みんなで徹底して取り組みましょう。
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