集中対策の取組における人出の削減についての緊急メッセージについて、令和3年5月10日に会見を行いました。
新型コロナ感染拡大防止集中対策 人出の削減(5/8~6/1) [令和3年5月10日(月)]
会見スライドはこちら⇒新型コロナ感染拡大防止集中対策 人出の削減【令和3年5月10日会見】
人口10万人当たりの新規感染者数(直近1週間)はステージ4の目安となる25と、最も悪化した12月26日の25.6を超え、過去最高値の28に達しています。また、1日ごとの新規感染者数も最も悪化した12月25日の141名を超え、5月8日182名、5月9日195名と、2日続けて最も深刻な状況を更新しています。
感染状況はステージ4に相当すると認識しており、この状況だと、罰則を伴う人流抑制などを必要とする緊急事態宣言レベルの危機的状況です。(感染状況のステージについてはこちらをご覧ください。)
4月19日に県全体をステージ2に引き上げた際、今後の感染を予測した図です。他の感染拡大地域を参考に、陽性者が前週比1.8倍程度で推移すると仮定しました。
春の検査集中実施などの感染拡大防止対策を強化しましたが、現状でほぼ予測通りに感染が拡大しています。
5月9日には、新規陽性者が過去最高の195名となりました。また、国内でも感染力が非常に強い変異株の感染拡大が続いています。さらに、大型連休中は緊急事態宣言地域からも非常に多くの方が県内に来られて、更なる感染拡大のリスクが高まっています。
6月上旬まで予測期間を延ばしたグラフで、過去3週間と同様に予想どおり感染が拡大すると、新規感染者数は、5月26日までの週には1日284名、6月2日までの週には1日426名、6月9日までの週には1日639名と予想されます。
東京都や大阪府で1日1,000名を超える日があることから、これは決して非現実的な感染者数ではありません。また、直近1週間の新規感染者数(人口10万あたり)は、5月26日までの週には、神奈川県のワーストを超え、6月2日までの週には東京都、大阪府のワーストを超え、全国でワーストになってしまいます。
対策の効果が出ず、1日あたり400名を超えるようなことがあれば医療への影響が大きくなります。例えば、外来閉鎖により受診が遅れる、予定していた手術の延期など、県民のみなさまが本来受けられるはずの医療が、受けられなくなる可能性があります。こうした事態を避けるために必要なことは、今すぐに広島県全体で人出を削減するということです。
人出と新規感染者の推移グラフを見てみると、人出が7割減になった緊急事態宣言中の令和2年5月のGWと、5割減になった年末年始の後に新規感染者数が減りはじめました。つまり、接触機会の減少が、感染者の減少に効果があったと推測されます。
目標は、年末年始に実現できた人出の5割削減です。昨年のGWや年末年始は、人出を抑制して人との接触を減らすために、次のようなことに取り組んでいました。
日常生活
出勤
一つ一つは小さいことと感じるかもしれません。誰かがやればいいと思うかもしれません。しかし、医療への影響が出始めている今、全員で実行しなければ、感染拡大の抑え込みに大きな効果はないと考えています。日常を取り戻すために、一人ひとりができる工夫が無いか見直してみてください。
大規模なクラスターが無い状況でも、過去最高の人数となりました。加えてクラスターが発生すると、医療現場、保健所の現場が耐えられない状況です。そこで、大規模クラスターを未然に防止するため、対策を実施します。
重症化しやすい高齢者や障害者の方が入所する施設の職員に対して、検査の回数を2週間に1回から1週間に1回に強化します。
学校での対策は次の通りです。
生徒の皆さんに我慢をしてもらうことになり申し訳ありません。ですが、今の危機的状況を乗り切るため、学校関係者、保護者、生徒の皆さんには、何卒、ご理解とご協力をお願いします。
職場へのクラスター対策として、広島市・福山市全事業所集中実施を行っています。積極的に受けていただけるよう、キットの配布や回収を行っています。事業所の方には積極的に受検をお願いします。
感染拡大はいろいろな要素があります。その中で、人出の抑制だけが私たち個人の意思と行動でコントロールできることです。
今回の危機的な感染状況から、子供たちの学校生活にも大きな影響を及ぼす苦渋の決断もいたしました。我々大人たちが多少不便でも快適でなくても、自ら行動を制約して抑え込んでいかななければなりません。
効果が出るのは数週間後です。今、人出を抑制できるかどうかで、本来受けられる医療体制が受けられなくなるといった危機を回避できるどうかなど、少し先の未来が変わってきます。
早く日常を取り戻せるように、どうか県民全員で今できることを実践していただきたい、改めて皆様お一人お一人に強くお願い申し上げます。
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