社会の変化に対応するため,新たな知識や技術を学ぶための学習,自己実現・生きがいを求めての学習,自分を社会の中で生かすための学習など,住民のみなさんの学習需要が増しています。生涯学習振興・社会教育行政関係職員は,学習の入口から出口まで,学習者に合った効率的な学習を進めるための支援が求められています。
支援の具体的な内容は,
ここでは学習の支援に関する基本的な事項とポイントを紹介します。
・学習情報の種類
・学習情報内容
学習情報としては概ね次のような情報が提供されています。
・学習情報提供方法
学習者の学習活動形態(個人学習・集団学習・集合学習)や内容はさまざまです。
それぞれに合った学習機会が提供されるよう,施設の充実や効果的な事業・講座の計画・実施が大切です。
事業・学習プログラムの作り方についてはこちらを参照してください。
さまざまな場で学んだことが,学歴に代わって意味を持つということになるためには,学んだ成果がきちんと評価され,それを認証していくことが必要です。
この学習成果の評価は,自由な生涯学習領域にあっては強制的に行われるものではなく,学習者の申請に応じて行われるものです。
○学習成果の評価の三原則
○生涯学習パスポート
生涯学習パスポートとは,学習活動歴,ボランティア活動歴,職業歴,学校歴等を記入し,証拠となる資料(修了証や活動記録等)や自己評価などをファイルしたものです。就職,転職,ボランティア活動等を行うときの自己アピール資料や,キャリア開発等のための活用が考えられます。
生涯学習パスポートに決まった様式はありませんが,「生涯学習パスポート」モデルが示されています。
「生涯学習パスポート」に関する調査研究報告書(財)日本生涯学習総合研究所
参考例 東広島市の生涯学習パスポート
生涯学習支援ネットワークは,生涯学習関係機関,施設,団体や指導者・学習者が連携・協力して学習資源を相互に交換したり,学習資源を使って共同活動したりするための仕組みです。
住民の生涯学習活動は多岐にわたり,学習ニーズへの対応を生涯学習関係機関,施設,団体等が個別に行うことには限界があります。
ネットワークに参加している関係機関等で学習資源を交換することによって多様な学習ニーズをより満たせるような生涯学習支援が可能になると考えられます。
*学習資源の種類
学習資源の種類 | 具体例 |
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人的資源 | 講師,学習相談員,学習ボランティア,学習仲間 |
物的資源 | 生涯学習関係施設・設備,経費,教材,教具 |
文化的資源 | 学習内容に関する内容情報,学習案内に関する案内情報 |
参考資料: