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所長あいさつ

印刷用ページを表示する掲載日2025年4月1日

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 新年度(令和7年度)を迎えるにあたり、ご挨拶申し上げます。広島県立総合技術研究所の役割は、県内中小企業様や農林水産事業者様への技術支援や県の諸施策実現への支援を通じて、事業者様等の付加価値向上による産業振興及び感染症や災害・事故時等における県民の健康と快適な生活環境の確保に貢献することです。気候変動、少子高齢化、デジタル技術の急速な進化等の様々な環境変化が進む中で、この役割を果たし続けて行くために、新たな課題に対応できる技術を獲得するための研究開発にも取り組んでいます。

 弊所は、工業分野3センター※1、農林水産分野4センター※2及び保健環境分野1センター※3が統合された全国的に見ても珍しい公設試験研究機関です。それぞれの分野で技術支援や研究開発を行うと共に、多くの専門分野を有する強みを活かして、専門が異なるセンター間で協力して異分野が融合した研究開発も行っています。現在注力しているDX関連での事例を挙げると、園芸作物の栽培技術を有する農業技術センターとデジタル技術に強い西部工業技術センターが協力して、作物の収穫量や品質を向上するために、天候に応じてハウスの日射や換気、灌水等の栽培環境を自動制御できる技術とハウス内で得られた環境データを解析し、最適な制御方法を提案するシステムを開発しました。本技術は、投資額の抑制にも留意して開発したこともあり、既に多くの農家様に導入して頂き、効果を実感して頂いています。他にも農林水産・保健環境分野の技術とデジタル技術を融合した数多くの技術支援及び研究開発を実施しています。

 本年度も、工業、農林水産及び保健環境分野におけるこれらの取り組みを通して、広島県の産業振興及び県民生活の安全・安心の実現に貢献していく所存ですので、引き続き皆様のご理解、ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

広島県立総合技術研究所長 坂手宣夫

※1 食品工業技術センター、西部工業技術センター、東部工業技術センター
※2 農業技術センター、畜産技術センター、水産海洋技術センター、林業技術センター
※3 保健環境センター