この度,広島県立総合技術研究所長に就任しました坂手宣夫です。民間企業における研究開発業務の経験を活かし,広島県の公設試験研究機関としての役割を果たせるよう取り組んでいく所存です。
さて,当研究所の第二期中期事業計画(令和3年度~令和7年度)では,その役割を以下のように定義しています。(1)中小企業や農林水産事業者(以下,「事業者等」という)の既存製品の改良・新製品開発・生産性向上を支援し,事業者等の付加価値向上による県経済の持続的発展に貢献する。(2)保健環境,商工労働,農林水産等の各事業局が推進する施策の実現に貢献する。(3)感染症や災害・事故時等における県民の健康と快適な生活環境の確保に貢献する。
広島県の特徴や取り巻く環境の変化等を踏まえ,これらの役割を果たしていくため,以下の方針で取り組んでいきます。(1)「ニーズ起点」:意欲ある事業者等や事業局が発信する課題解決に注力し,地域のイノベーション活動による付加価値向上に貢献する。(2)「総合力の発揮」:ものづくり産業の集積や農林水産物の消費地域との近接性を活かし,保健環境・工業・農林水産分野を有する当研究所の総合力を最大限発揮し,課題解決の確度・満足度の向上を図る。(3)「シンクタンク的機能の発揮」:技術課題の解決策の提案や科学的知見の提供等,各センターの持つシンクタンク的機能を駆使し,更なる支援効果の向上を図る。(4)「専門技術+デジタル技術活用」:研究員の保有する従来の専門技術に加え,デジタル分野に対応できる研究員の人材育成や,デジタル技術を活用した新技術を獲得し,技術支援機能を強化する。
これらの取り組みを通して,広島県の産業振興および県民生活の安全及び安心の実現に貢献していく所存ですので,引き続き皆様のご理解,ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。