明治大正昭和の三代にわたって活躍し、文人精神の幽雅味と円山派の持つ写実性との融合を目指した日本画家・田中頼璋。若い頃から旅絵師として活動していた頼璋は、36歳で妻子を連れて上京し、川端玉章に入門します。画家としては遅い出発でしたが、瞬く間に頭角を現し、数々の美術展覧会において優秀な成績を収め、画壇に揺るぎない地位を獲得しました。
大正期以降、日本画の革新が叫ばれ、時代が目まぐるしく流れていく中、頼璋は旧派の画家とされ、次第に忘れられていきますが、大正・昭和初期の広島日本画壇において指導的な役割を果たしており、広島の美術史を語る上で欠かすことのできない人物です。当館ではこれまでに2回、回顧展を開催してきました。
本展では、山水画の名手として知られた田中頼璋の卓越した筆技と描写力に改めて光を当てていきます。なかなかまとまって作品を観る機会が少ない作家です。ぜひご覧ください。
特集展「自然の息吹を描く」チラシ表裏 (PDFファイル)(1001KB)
特集展「自然の息吹を描く」チラシ中面 (その他のファイル)(4.02MB)
【会 期】令和6年12月6日(金)~令和7年1月13日(月・祝)
【時 間】9時30分~17時(入館は16時30分まで)
【休 館】月曜日(ただし祝休日は開館し、翌平日が休館)、12月28日(土)~1月4日(土)
【入館料】一般200円(160円)、大学生150円(120円)、65歳以上・高校生以下は無料
※( )は20名以上の団体料金
【関連行事】
展示解説会
〇12月14日(土) 解説:当館学芸員
〇1月11日(土) 解説:岡原闘鶴(南宗画士)
各日午後1時30分から(※通常の入館料が必要です。)