夏季調査と比べて,潮位が高く,干潮時間より前に河川から干潟へ進入するルートは,胴長が必要でした。胴長を所持している調査員によってボートで先に全員の荷物を運び込みました。
調査員の多くは,山(竹やぶ)を抜けるルートから干潟へ入りました。
今回の調査は総勢26名です。
最初に資料を使って,夏季調査結果と秋季調査の観察ポイントを報告しました。その後,前回調査の反省から改善した調査方法(変更点)について,指導員から説明を受けました。
今回の調査の特徴は,5つのライン(1ラインは幅20m,潮上線から干潮線までの距離200mから300m)のブロック割りを,調査員自らロープを使って,位置取りの作業を実施しました。
曲がらないように1人が起点側から指示を出すようにしました。
3人一組の班編成をしました。大学生がリーダーになり高校生と一緒に,指導員に調査方法など色々確認をしていました。
5つのラインそれぞれに担当班が分かれて,潮上帯から干潮線に向けて調査開始。
基質の構成割合,漂着ごみ,ハクセンシオマネキとスナガニの巣穴などの数を調べました。
干潟部分では,各ブロックの代表地点でアサリ調査を実施しました。
アサリ調査はコドラート法で,枠を使って範囲を決め,クマデとスコップを使って掘っています。
通称「ハチの岩」の岩礁域の調査にも5人の調査員が担当して,潮間帯生物や海藻類の生息数をブロック毎に調べました。1周目は数を調べ,2周目に生息する位置など,環境要因などの違いなどを踏まえた比較を行っていました。
この他に海浜植物なども調べました。
最後に調査を通じて,参加者の感想や意見交換も行いました。
今回の意見を参考に調査方法の更なる改良を検討していきます。
きれいな海に多いカメノテがハチ岩の沖側では見られたが,岸側では見られなかった 。ケガキが非常に少ないが見られた。一方,、ムラサキイガイも非常に少ないが,見られた。
賀茂川河口の植物は,11科20種が確認され,後背地のマダケの竹林が一部,海岸付近に見られた。
温帯の海岸沿いに普通に見られるダンチクや,先駆植物のセイタカアワダチソウ等が多く見られた。砂浜にホソバノハマアカザなどの浜植物が見られた。
調査地点 | 竹原市賀茂川河口部周辺(ハチの岩) | 調査日時 | 平成19年10月13日(土曜日) 15時00分から18時00分 |
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指標生物名 | 点数 | チェック | 指標生物名 | 点数 | チェック | ||
ケガキ | 20 | ○ | ヒジキ | 10 | ○ | ||
アオガイ | 19 | × | オオヘビガイ | 9 | ○ | ||
ムラサキインコガイ | 18 | × | イボニシ | 8 | ○ | ||
イロロ | 17 | × | ヒザラガイ | 7 | ○ | ||
イワヒゲ | 16 | × | アナアオサ | 6 | ○ | ||
クロフジツボ | 15 | × | マガキ | 5 | ○ | ||
カメノテ | 14 | ○ | ムラサキイガイ | 4 | ○ | ||
イシゲ | 13 | ○ | シロスジフジツボ | 3 | ○ | ||
マツバガイ | 12 | ○ | ツノマタ(褐色タイプ) | 2 | × | ||
ウミトラノオ | 11 | ○ | タテジマフジツボ | 1 | × | ||
チェック欄の○印の数(N) | 13 | <評価> 1 きれいな海(76点から100点) 2 少しよごれた海(51点から75点) 3 よごれた海(26点から50点) 4 大変よごれた海(0点から25点) |
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○印の点数の合計(T) | 122 | ||||||
平均点(T÷N) | 9.4 | ||||||
評価点(平均点×8) | 75 | ||||||
評価 | 2 |
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