第1条この要綱は,広島県環境基本計画(平成9年3月)で示している「環境に配慮した自主的行動の促進」の一環として,県が実施する環境配慮の推進施策や県の率先行動を具体的に示すものであり,今後,この要綱に基づく施策等を展開することにより,県民,事業者,行政などにおける自発的な環境配慮行動を促し,もって環境への負荷が少ない資源循環型社会の形成に資することを目的とする。
第2条この要綱において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号のとおりとする。
事業活動や日常生活など環境に影響を及ぼす諸活動において,環境への負荷をより少なくするための理念,計画,行動等の総称をいう。
県(企業局,教育委員会,警察本部を含む。以下同じ。)が主体的に計画又は実施する施設・建築物の整備又は用地の造成等の事業で,別表第1の第3欄に掲げる事業をいう。
公共事業の計画,設計又は工事を所管する課・室(本庁及び地方機関)をいう。
公共事業における場所又は路線,規模,基本構造及び施設配置等を決定する段階で,事業の概略設計等を行う段階をいう。
公共事業における詳細設計等を行う段階をいう。
公共事業における工事発注等を行う段階をいう。
公共事業のうち,比較的規模の大きな事業で,別表第1の第4欄に掲げる事業をいう。
公共事業のうち,大規模よりも規模が小さな事業で,別表第1の第5欄に掲げる事業をいう。
広島県環境基本計画に記載されている環境配慮指針などを踏まえて作成する別表第2の「事業別環境配慮指針」をいう。
事業特性及び事業実施地域の環境特性並びに環境配慮指針への適合状況を点検するための別表第3「環境配慮チェック表」をいう。
第3条県は,次の各号に掲げる施策を実施することにより,環境配慮の推進に努めるものとする。
(1) 環境配慮の啓発に関すること。
(2) 環境配慮に係る情報提供に関すること。
(3) 環境配慮に係る率先行動に関すること。
第4条県は,環境配慮に関する啓発資料を作成・配付することなどにより,環境配慮の重要性について広く啓発するとともに,環境配慮に関する情報を県のホームページに掲載するなどにより,情報提供を行う。
第5条県は,事業の実施に当たり,率先して環境配慮に努めるものとする。
2 事業課・室は,公共事業の計画段階から工事段階に至る全ての段階において,環境配慮指針に留意し自主的に環境配慮を行うものとする。
3 県は,一定規模以上の公共事業に係る環境配慮について庁内で協議等を行う仕組みを構築し,的確な環境配慮に努めるものとする。
4 前項の仕組みは,「庁内調整システム」と称し,その実施要領については別に定める。
なお,この庁内調整システムは,広島県公有水面埋立審査会幹事会及び広島県農村環境情報協議会など,公共事業の計画段階において環境配慮を検討する仕組みが設けられている事業については,適用しないこととする。
第6条事業課・室は,この要綱の施行後に計画する大規模事業及び中規模事業について,当該事業の計画段階から環境配慮チェック表を作成するものとし,その作成に当たり環境部に対して環境情報の提供等を求めることができる。
なお,この要綱の施行時に設計段階に進んでいる事業並びに災害復旧及び被災市街地復興等のための緊急的・応急的な事業については,環境配慮チェック表を作成しないことができるものとする。
2 事業課・室は,前項の規定により作成した環境配慮チェック表を,工事の終了後3年間保存するものとする。
なお,事業の進行段階によって事業課・室が異なる場合は,当該関係する事業課・室間において当該環境配慮チェック表を適切に引継ぐものとする。
3 環境配慮チェック表は,環境対策技術の進展や環境保全に係る社会的需用等を踏まえ,適宜見直しを行う。
第7条事業課・室は,環境部の求めに応じ,毎年度,環境配慮チェック表の写し等を環境部に送付するものとする。
第8条環境部は,前条により送付を受けた環境配慮チェック表の写し等の内容を取りまとめ,その概要を公共事業の実施に係る環境配慮実績として県環境白書等で公表する。
第9条この要綱に定めるもののほか,この要綱の施行に関し必要な事項は,別に定める。
附 則