令和2年10月,首相の所信表明演説において,「2050年カーボンニュートラル」が宣言されて以降,国においては,その実現に向けて,「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の策定や「国・地方脱炭素実現会議」の開催などにより,「経済と環境の好循環」を目指した取組について,国を挙げて強力に推し進められています。
こうした中,広島県は,カーボンが様々な形で存在し,自然界や産業活動の中で循環し,持続的に共生できる社会経済「カーボン・サーキュラー・エコノミー(※1)」の実現を目指しています。
広島県は,これまでの省エネルギー対策や再生可能エネルギーの導入促進に加え,二酸化炭素を建設資材や燃料等の原材料として再利用する取組や農林水産業における利用,石油由来プラスチックからの代替促進などにより,環境と地域経済の好循環を図りながら,SDGs(※2)へも貢献することで,日本のみならず世界から注目を集めるような広島型カーボンサイクル構築の取組を推進していきます。
このため,2050年温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指して,県民,事業者など多様な主体が一緒になって取組を進められるよう,「みんなで挑戦 未来につながる 2050ひろしまネット・ゼロカーボン宣言」を行います。
令和3年3月18日,環境省 小泉大臣と広島県 湯崎知事がカーボンニュートラルの実現に向けた今後の取組などについて意見交換を行い,この宣言を表明しました。
ゼロカーボンシティ宣言(広島県) (PDFファイル)(807KB)
環境省では,「2050年に二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを目指す旨を首長自らが公表した自治体」を「ゼロカーボンシティ」として国内外に広く発信するとともに,全国の自治体へ表明を呼び掛けており,この宣言は,「ゼロカーボンシティ」表明に相当するものです。
「ネット・ゼロカーボン」とは,二酸化炭素などの温室効果ガスの人為的な発生源(事業活動や日常生活)による排出量と,建設資材等の原材料への二酸化炭素の再利用や森林吸収等による除去量とが均衡した,温室効果ガス排出量の実質ゼロを指します。
「ゼロカーボン」や「脱炭素」という文言では,受け取り方によっては,温室効果ガスを完全に無くすといった誤解を与えかねないことから,広島県では,あえて「ネット(実質)」という文言を付けた「ネット・ゼロカーボン」という表現を使用しています。
具体的な取組の方向性については,現在策定中の,令和3年度以降を計画期間とする「第5次広島県環境基本計画」及び「第3次広島県地球温暖化防止地域計画」に記載することとしています。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)