くりっぷ84号WEB版(令和6年7月31日発行)
- 表紙
- 令和6年度県教育委員会の7つの取組
- 個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実
- 学校における働き方改革を進めています
- 大窪シゲキのこころの相談室
- 野菜作りを通して地域とつながる取組(広島県立広島特別支援学校)
- 生徒自らがWebサイトを制作し、工業高校の魅力を発信中!
- 令和7年度全国高等学校総合体育大会広島県高校生活動推進委員会
- おでかけガイド
- 子供のことでお悩みのときは…
- 読者プレゼント
表紙画像:SCHOOL “S”
変化の激しい社会においては、既成の社会の枠組みにとらわれず、直面する課題の本質を把握し、
自ら問いを立て考え、様々な知識や情報を活用して多様な他者と対話・協働しながら解決していく力が求められます。
「学びの変革」は、一斉・一律・一方通行の教育ではなく、「主体的・対話的で深い学び」の観点から、
生きて働く知識・技能の習得と同時に、自ら課題を発見し、主体的に考え、他者と協働しながら解決していく力を育むものです。
すべての子供たちの健やかな成長のため、現場からの声に耳を傾けて、学校・地域のつながりを大切にし、
関係する皆様と協働して風通しの良い「教育県広島」にしていきたいと思います。
今後とも、本県教育へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
広島県教育委員会教育長 篠田智志
令和6年度県教育委員会の7つの取組
広島県教育委員会は「学んでよかったと思える、学んでみたいと思える、日本一の教育県の実現」を目指しています。
すべての子供たちが成長できるよう、教育委員会と学校が力を合わせて取り組んでいます。
01 乳幼児期の質の高い教育・保育を推進
乳幼児期の教育・保育は、その後の生活や学習の基盤となるものです。
研修を充実させ、乳幼児期の教育・保育の質的向上や、幼稚園・保育園と小学校との連携を充実・強化します。
関連ページ:親子コミひろしまネット
02 「学びの変革」を深化
「学びの変革」は、これからの社会で活躍していくために必要な資質・能力の育成を目指すものです。
教育内容の充実や人材育成を推進し、「学びの変革」をさらに深化させます。
関連ページ:広島版「学びの変革」アクション・プランについて
03 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実
多様な子供たちを誰一人取り残すことなく育成すること、多様な個性を最大限に生かすことは、子供たちの「生きる力」を育む上で非常に重要です。
学びに多様な選択肢を提供し、両者を一体的に充実させます。
関連ページ:「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実~学びに選択肢と自己決定を!~
04 魅力的で特色ある県立高校づくり
地理的条件等によらず、生徒が自らの関心や進路希望等に応じた教育を受けることができる環境を整備します。
学校の取組を支援するアドバイザーの配置等を通じて、魅力ある県立高校づくりに取り組みます。
関連ページ:生徒自らがWebサイトを制作し、工業高校の魅力を発信中!
05 「特別支援教育」の充実
生まれ育った環境や障害の有無にかかわらず、子供が自らの能力を伸ばし、社会で力を発揮する機会は、誰もが等しく与えられるべきものです。
一人一人の教育的ニーズを把握し、適切な指導や必要な支援を行います。
関連ページ:野菜作りを通して地域とつながる取組(広島県立広島特別支援学校)
06 教職員の力を最大限発揮できる環境の整備
教職員が教育活動に専念できる環境を整えることで、子供たちの学びを更に充実させることができます。
組織マネジメントの徹底や、働き方に対する意識の醸成を通じて、教職員の働き方改革を引き続き推進します。
関連ページ:学校における働き方改革を進めています
07 コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進
地域の方々が当事者として学校運営に参加し、また、地域全体で子供たちの学びや成長を支えることで、子供が未来の創り手となるために必要な力が育まれます。
各学校のニーズに応じて、専門人材の派遣などの支援を行います。
関連ページ:コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)
個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実 ~学びに選択肢と自己決定を!~
広島県では、一人1台端末等を効果的に活用しながら、児童生徒一人一人の学習進度や能力、関心などに応じて、
多様な学びの選択肢を提供することで、自己決定・自己調整する場や子供同士で協働しながら課題に取り組む場を生み出し、児童生徒の主体的な学びを推進しています。
廿日市市立宮園小学校と尾道市立高西中学校では、児童生徒が、自分で作成した学習計画に沿って、
教科書やプリント、学習コーナーなどの多様な選択肢から自分に適した学び方を選択・決定して学ぶ「自由進度学習」に取り組んでいます。
個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実~学びに選択肢と自己決定を!~ (PDFファイル)(1.09MB)
個別最適な学び とは
- 一人一人に応じた学習活動や学習課題に取り組む機会の提供
- 指導方法・教材や学習時間等の柔軟な提供・設定
一人一人のペースに応じた学びの例
- 廿日市市立宮園小学校
学習コーナーで、問題の解き方を説明する動画を作っているよ。
できた動画はクラウド上で共有するよ。 - 尾道市立高西中学校
自分で決めた学習計画に沿って、自分のペースで学びを進めています!
協働的な学び とは
- 異なる考え方が組み合わさり、よりよい学びを生み出す、子供同士、地域の方々、専門家など多様な他者との協働
対話によってさらに深まる学びの例
- 廿日市市立宮園小学校
自分の考えをデジタル機器で共有しながら友達と話し合っているよ。 - 尾道市立高西中学校
個々で調べたことを友達と共有すると、今まで気付かなかったことが見つかり、自分の考えが深まりました。
保護者・子供たち・先生の声
保護者の声
自分のペースで勉強できることにやりやすさを感じているようで、親としても嬉しく思っています。
子供たちの声
自分で好きなように進められるし、いろいろなコーナーがあって楽しい!
分からないことは、友達や先生に自由に聞けるし、計画を立てる力は他の教科でも使えるよ。
先生の声
子供たちが自分で学ぶことができる教材や学習コーナー等を準備しておくと、
子供たちは自ら学ぼうとする力を発揮して、学びを進めることができるのだと感じました。
学校における働き方改革を進めています ~すべての取組は、未来を担う子供たちのために~
広島県教育委員会では、教員が限られた時間の中で、授業や授業準備など、
教員にしかできない教育活動に専念できる環境を整えていくことで、未来を担う子供たちの学びを一層充実させていくことができるよう、
「教員の働き方改革」を進めています。
「教員の働き方改革」を進める理由
「教員の働き方改革」は、これまでの教員の働き方を見直し、教員一人一人が生き生きと子供たちの前に立ち、
子供たちの豊かな学びや成長につなげるために必要な取組です。
教員の働き方改革が進むと
- 教員が授業準備や教材研究などの時間を十分に確保することができ、子供たち一人一人の学びを最大限に引き出すことができる
- 教員の子供と向き合う時間が確保され、子供たち一人一人の状況に応じたきめ細かな支援や対応ができる
⇒ 子供たちに対する教育の質の向上
本県教員の勤務の現状
本県では、正規の勤務時間を大幅に超えて勤務している教員や、年間を通して超過勤務が常態化している教員が一定数いるなどの深刻な実態があります。
※1日当たりの正規の勤務時間は7時間45分
広島県教育委員会・学校における取組
「教員の働き方改革」を進めるために、教育委員会と学校が連携しながら、さまざまな取組を進めています。
取組の一例
- 教員の業務をサポートする人材配置
- デジタル機器等を活用した業務改善
- 部活動の計画的・効率的な実施
- 学校行事などの見直し
広島県教育委員会から保護者・地域の皆さまへ協力のお願い
いつも学校の教育活動にさまざまなご支援をいただきありがとうございます。
教員の働き方改革を早期に実現するためには、行政や学校の取組だけでは限界があり、保護者や地域の皆さまのご理解とご協力が欠かせません。
教育委員会と学校が進める取組や学校の勤務時間内での対応に、引き続き、ご協力をお願いします。
大窪シゲキのこころの相談室
Q1:子供についつい口出し。親はどういう心構えでいたらよい? 40代保護者
Q:子供の自主性に任せたいものの、ついつい口出ししてしまいます。
親としてどういう心構えでいたらよいでしょうか。また、どう関わり声を掛けていけばよいでしょうか。
40代保護者
A:僕が思春期のときもそうでしたが、親に何を言われても『でも』を使って反発していた気がします。
今思えば、家の中や家族の前だけは、格好つけずに『自分らしく』いられたのかもしれません。
ある意味『自主性』があったのかも。(笑)
きっと子供たちは学校や社会では自分の意見を出そうと必死で頑張っているはずです。
見守ることもできることですが、もしも口を出すなら『選択』をしてもらうような関わり方がいいと思います。
例えば「夜ご飯は何を食べたい?」ではなくて「お魚とお肉ならどっちがいい?」みたいな感じです。
そうすれば自分で選ぶ力が付いていきます。
日々の生活の中で小さな選択を投げかけてあげれば、自ら動き出す大きな力が養えます。
僕もそうしてもらっていました。自分で決断することの魅力を教えてあげてくださいませ。
Q2:夢がありません。夢を見つけるためにはどうしたらよい? 10代生徒
Q:私には夢がありません。昔はたくさんありましたが、現実を見たり成長したりしていく中でなくなってしまいました。
夢を見つけるためにはどうしたらよいでしょうか。 10代生徒
A:僕が『ラジオDJ』という『夢』を見つけられた方法をお伝えします。
『自分人間図』を書きました。
真っ白な用紙に自分の好きなものや苦手なものを頭の中から文字で書き出しました。
それだけでは余白があったので、家族や先生や友達や先輩後輩に『自分』の長所や短所を恥ずかしながら聞いてまわり、それも書き加えました。
客観視することで『自分人間図』から見えてきた『自分』は
「音楽が好き、人とコミニュケーションをとるのが好き、話し上手と言うよりかは聞き上手、ただお喋りも苦手ではない。」
その結果、ラジオDJの夢を導き出せました。
『好き』や『長所』は夢の種かもしれません。
自分で見つけられないときは誰かに手伝ってもらいましょう。
『自力+他力=全力』だと思います。口にすることで夢を応援してくれる人は増えるはず。
『口に+で、夢叶う』だから。
※このコーナーでは読者の皆さんからの質問を受け付けています。
下記の読者プレゼントの応募フォーム、またはハガキにご記入ください。 全員に返信はできませんので予め御了承ください。
野菜作りを通して地域とつながる取組(広島県立広島特別支援学校)
「ノウフク・アワード2023」準グランプリ受賞!
県立広島特別支援学校では、全ての生徒が生きがいをもち、自立と社会参加をすることを目的に、地域協働による農福連携の推進に取り組んでいます。
生徒の健康に配慮し、作業を行う際の屋根付き小屋の整備や、車いすの生徒でも作業ができる水耕栽培の実施など、障害特性に応じて安全かつ健康的に農作業ができる体制を整えています。
また、県内農業高校と連携した土壌改良や、近隣小学校と収穫体験を通じた交流を行うなど、野菜作りを通して地域とつながる取組を進めています。
こうした取組が、農業を通じて生徒が社会参画や地域協働をする「農福連携」の好事例として、「ノウフク・アワード2023」の準グランプリ(人を耕す部門※)を受賞しました。
※農福連携等を推進する多様な当事者に光が当たる取組のうち、特に優れているもの
関連ページ:ノウフクWEB(外部サイト)
生徒自らがWebサイトを制作し、工業高校の魅力を発信中!~広島県工業高校等魅力発信プロジェクト~
サイトはこちら⇒
広島県工業高校等魅力発信プロジェクト (hiroshima-th.com)
工業高校の取組などを発信し、中学生や保護者に興味・関心をもってもらうため、
県立高校4校(広島工業、福山工業、呉工業、宮島工業)の生徒12名が協働して、Webサイト制作に取り組みました。
令和5年9月から約半年間、生徒が中心になってオンライン等でミーティングを重ね、
学校生活の様子や、生徒自身が入学前に知りたかったことなど、工業高校の魅力を生徒ならではの目線で紹介しています。
工業高校には、体験的な学習が多く、専門的な技術を身に付けることができます。
今回、「工業高校の魅力を発信する」という課題に主体的に取り組むとともに、Webサイト制作について専門的な技術を習得することもできました。
令和7年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)広島県高校生活動推進委員会
令和7年度インターハイを「高校生による高校生のための安全・安心で一生心に残る大会」とするため、
高校生自身が県実行委員会の一員となり、おもてなしや機運醸成における権限と責任をもってプロジェクトを進行しています。
【インターハイ開催日時】
令和7年7月23日(水)~ 令和7年8月20日(水)
総合開会式:令和7年7月24日(木)/広島県立総合体育館
広島県高校生活動推進委員会からのメッセージ
私たちはインターハイに向けて、高校生が主体となって広報活動や総合開会式の準備などを行っています。
式典・演技チームは総合開会式に関する演技・音楽・映像・アナウンス、手話通訳、会場装飾などの企画や
立案、研修を行っています。広報チームは「笑顔と楽しさを広めるけん中国総体!!」というチームコンセプトのもと、
公式SNSでの情報発信をはじめ、イベントの企画・運営を行っています。これからも一丸となって、
「こい! インターハイ!」のキャッチフレーズをモットーに、笑顔を絶やさず、大会の成功を目指して頑張ります!!
広島県高校生活動推進委員会考案
インターハイ アンバサダー ひろしばけん
2023/6/11生まれ
性格:やんちゃ、元気、好奇心旺盛、人懐っこい、天然であざといフクWEB
開け未来の扉 中国総体 2025 大会公式ホームページ(外部サイト)
おでかけガイド
みよし風土記の丘ミュージアム
ふしぎな世界であそぼう! トリックアート展
人間の錯覚を利用したふしぎなトリックアートが大集合!
作品の中に飛び込んで、一緒に写真も撮れます。子供向けのワークショップも開催。
大人も子供も、ふしぎな世界へぜひお越しください。
●期間/7月4日(木)~9月1日(日)
●休館日/水曜日(8月14日は開館)
●入館料/一般700(560)円、高校・大学生520(410)円、 小・中学生350(280)円 ※( )内は20名以上の団体
●住所/三次市小田幸町122
●問い合わせ/☎0824-66-2881
みよし風土記の丘・みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)ホームページ
ふくやま草戸千軒ミュージアム
名宝が織りなす歴史物語-広島県の国宝・重要文化財IV-
広島県の国宝・重要文化財が会し、4回目となる企画展。
それぞれの地域・時代を代表する神像や仏像、絵巻物、古文書、考古資料などを通して、それらが物語る広島県内外の歴史をひもといていきます。
●期間/7月12日(金)~9月1日(日)
●休館日/月曜日(ただし祝休日は開館)、7月16日(火)
●入館料/一般1,000(800)円、 高校・大学生500(400)円、 小・中学生350(280)円※( )内は20名以上の団体
●住所/福山市西町2-4-1
●問い合わせ/☎084-931-2513
ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)ホームページ
頼山陽史跡資料館
名刀に挑む! 刀匠久保善博の世界
庄原市西城町在住の久保善博刀匠は、その作刀技術を高く評価され、平成28年に広島県無形文化財保持者に認定されています。
現代の刀剣界をけん引する久保刀匠の作品を紹介し、その技と心に迫ります。
●期間/7月12日(金)~9月1日(日)
●休館日/月曜(ただし祝休日は開館し、翌平日が休館)
●入館料/一般300(240)円、高校・大学生220(180)円、 小・中学生150(120)円※( )内は20名以上の団体
●住所/広島市中区袋町5-15
●問い合わせ/☎082-298-5051
子供のことでお悩みの時は・・・
子供のことでの悩み事は、学校の他次の相談窓口を利用することもできます。
いじめや不登校など児童生徒の悩みに関する相談窓口はこちら
読者プレゼント
保護者の方と応募しよう!抽選で合計10名様に
3,000円分の「図書カードNEXT」プレゼント!
■応募要領/はがき又は右記応募フォームに、住所・氏名・年齢 (○歳代)と、
「くりっぷ」のご感想を明記の上、応募してください。
■応募締切/令和6年9月20日(金)(消印有効)
■応募先/〒730-8514 広島市中区基町9-42
広島県教育委員会事務局 くりっぷ「プレゼント」係
<応募フォーム>
応募フォームより応募(広島県電子申請システム)
(当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。)