12月13日(金)に、志々田委員が府中町立府中中央小学校を訪問しました。
府中町立府中中央小学校は、昭和43年4月に開校しました。平成30年には、コミュニティ・スクール(以下「CS」)指定校となり、令和3年からはCS事務局を発足させ、学校が地域と持続的に協働しながら子どもたちを育てていく仕組みづくりに力を入れられています。
本日は、府中中央小学校でのCS活動の様子等を視察しました。
まず、学校到着後に給食をいただきました。この学校は自校給食で、毎日約930食分手作りです。志々田委員は、「とても美味しくて懐かしい。」とおっしゃっていました。
その後、昼休憩に体育館で開催された「ミュージックフェア」を見学しました。この催しは、「楽しいひとときを児童にプレゼントしたい」との願いからCS事務局が企画した音楽会です。楽器演奏のできる教師や保護者、地域の方が集まり、クリスマスソングを中心に本日まで練習を重ねてきたそうです。演奏が始まると、集まった児童たちはノリノリで踊り、熱気にあふれた会場となりました。途中、有志の児童がステージに上がり、ダンスやリコーダーを披露。志々田委員は、「昼休憩にも関わらずこんなにたくさんの人が集まってすごい。」と驚かれていました。
次に、4年生の総合的な学習の時間を参観しました。4年生の総合的な学習の時間のテーマは「わくわく1000人プロジェクト」とされており、昔の府中中央小学校を知っている人やこの学校を支えてくださっている方との交流を通して、地域に愛着をもち、自分のできることを考え実行することをめざした学習に取り組まれています。本日は、ベルママ(CSサポーター)が講師となり、ベルマークの集め方や家でカートリッジ等のゴミが出た場合の処分方法等を学んでいました。
最後に、志々田委員、学校(校長・教頭・主幹教諭)、CS事務局のメンバー3名で意見交換会が行われました。
まず、CS事務局からCSの活動内容等の説明をしていただきました。授業サポートだけでなく、図書室の見守りや読み聞かせ、校内掲示や植栽など、様々な活動をしていると教えていただきました。また、校内に「のびぃルーム」という部屋を設けておられ、地域の方や保護者間の交流の場として人気であると聞きました。
有崎校長(崎はたつさき)からは、「学校は子どもが育つ土壌である」という経営理念のもとでCSを推進していること、子どもを植物に例えると、良い栄養をあげるだけではなく、子どもが自分の力で根を張れるように土を豊かに耕していく必要があり、その土の役割は保護者や地域のみなさんにも担っていただいていること、この理念を保護者や地域と共有していくことが大切であると教えていただきました。
この共有化を図るために、月に1回、CS事務局3人とPTA会長、校長の計5名で情報共有や経営方針の確認を行っていることや、教師の仕事を理解していただくために校内研修にCSサポーターや保護者も参加していただいているという話を聞き、地域と学校が密接に連携されていると感じました。
CS事務局のみなさんは、コロナ禍を経て人のつながりの薄さが課題であること、保護者の教育活動への参画意識に係る悩みを志々田委員に吐露され、それに対して志々田委員は、他県の好事例を示されながら、人が会って話をする時間が信頼につながること、いろんな選択肢を含めた活動を構築すること、今の活動の成果は20年後に表れてくるため長いスパンで思考する必要があることなどを伝えておられました。
その後も、今後の取組や現状の課題等意見交換が活発に繰り広げられました。