令和５年度広島県高等学校生徒質問紙・学校質問紙調査報告書

はじめに

　県教育委員会では、「確かな学力」の育成を図ることを目的として、平成14年度から平成26年度まで「広島県高等学校共通学力テスト」を実施してきました。平成26年度には「広島版『学びの変革』アクション・プラン」に基づく「高等学校課題発見・解決学習推進プロジェクト」が始まり、平成27年度から平成29年度まで「活用問題」を取り入れた「広島県高等学校学力調査」を、平成30年度からは、「カリキュラム・マネジメントの充実」、「教科や総合的な探究の時間等における深い学びの充実」、「学校で生徒に身に付けさせたい資質・能力の育成状況の評価」を把握、分析できるよう「広島県高等学校生徒質問紙・学校質問紙調査」を実施してきました。

　令和３年度から令和５年度までの３年間は、「学びの変革」第3期として、高等学校学習指導要領（平成30年告示）の趣旨を踏まえ、学校の教育目標の実現を目指したカリキュラム・マネジメントの充実を図る取組を進めてきました。本年度調査におけるカリキュラム・マネジメントに関連する質問項目の結果からは、ほぼ全ての学校で、教育目標を具体化し、全教職員が理解した上で、教育活動を計画し実施している状況になってきたことが明らかになり、取組の成果が着実に出てきていることが分かりました。

　本報告書では、生徒の生活や学習及び学校の教科指導等の実態について、調査結果の分析・考察を行い、課題等を明らかにしています。特に、各質問項目の回答の過年度比較に加え、関連する複数の質問項目の回答の相関に着目することで、主体的に学ぶ生徒の姿を多面的に捉えるとともに、生徒質問紙と学校質問紙の回答結果を関連させた分析を行うことで、生徒の主体的な学びを実現するための効果的な取組について明らかにしています。

　各学校においては、本報告書の内容や分析方法を参考に、自校生徒の調査結果等についてきめ細かく分析し、指導上の課題を明らかにした上で、カリキュラム・マネジメントの充実に向けた取組を一層進めてください。

　令和６年３月