これは古墳時代の代表的な三つの建物を復原したものです。古墳時代には、豪族の家を高床倉庫(高倉)といくつもの竪穴住居が取り囲み、「古代の村」を形作っていたものと考えられます。
中央の建物は、竪穴住居とよばれる最も一般的な住居です。三次市松ヶ迫遺跡群の住居跡を参考にして復原したこの住居は、地面を掘り部屋をつくり、中央に炉を、壁面にカマドを設けています。おそらく5~7人の家族で生活していたと考えられます。
右側奥の建物は平床住居(平地住居)です。地面をそのまま床にし、板壁や茅壁で囲い屋根で覆っています。
初めは豪族の家として建てられますが、古墳時代の終わり頃からは庶民の家としても造られています。古墳から出土する家形埴輪は、この建物をかなり写実的に表しています。
左側奥の建物は高床倉庫(高倉)と呼ばれ、穀物などの収穫物を納めていました。
湿気やネズミなどの害を防ぐためのいろいろな工夫がなされています。また、豪族などが住んだ高床式住居が現れるのは、この時代です。