このページの本文へ
ページの先頭です。

研究員日記 令和6年4月~

印刷用ページを表示する掲載日2024年11月14日

研究員って、どんなことをしてるの? 何を感じているの? 職場あるあるは? センターのできごとをすこ~し紹介します。(過去の記事はこちら)

令和6年度  
4月~6月7月~9月|​10月~12月|1月~3月

 


■令和6年10月~12月

令和6年11月28日 アグリビジネス創出

東京ビッグサイトにて開催されたアグリビジネス創出フェア2024で、暑さに耐性のある酒米「萌えいぶき」(広系酒45号)を紹介してきました。「萌えいぶき」を使用した日本酒を試飲していただき、「風味豊かでおいしい」、「口当たりが良く飲みやすい」など大変好評をいただきました。また、酒米としての高温登熟耐性や多収性などの特性も高く評価していただき、「萌えいぶき」が広く愛される品種となることを確信しました。(技術支援部A)

アグリビジネス創出フェアのブース写真

令和6年11月14日 センターの紅葉

センター正面玄関のもみじが見ごろを迎えています。9月から11月にかけて平年より気温がかなり高めだったため、紅葉時期は平年より遅いとのこと。連日20度越えが続いていますが、ようやく秋が深まってきたことを感じるようになりました。(技術支援部O)

センターの紅葉の写真

令和6年10月29日 高温登熟による品質劣化

今年は、非常に暑かったので、品種によっては玄米品質(お米の見た目の品質)が悪くなっている可能性があります。写真は、高温が原因で品質が悪くなったお米です。普通は胚の部分を除き、お米全体が半透明ですが、高温が原因で品質劣化したお米は、一部が白く濁ったり割れたりするお米がたくさん見られるようになります。具体的には、基白粒(基部未熟粒)、背白粒、乳白粒、砕米の発生が増えるのが特徴です。白く濁って見える部分は澱粉の詰まり具合が悪く、精米すると割れやすかったり、炊飯するとご飯がべっちゃりしたりします。(栽培技術研究部 K)

品質劣化したお米の写真

令和6年10月28日 水稲の高温登熟耐性

稲の穂が出てからの20日間の平均気温が27℃以上になると、お米の品質が悪くなり始めるといわれています。しかし、これには品種間差があり、高温でお米が実っても品質が悪くなりにくい品種を高温登熟耐性品種と言います。

今年は、非常に暑かったので私が実施している試験でも品種の違いがよくわかります。下の写真は、同じ条件で栽培した高温登熟耐性を持たない品種(左)と高温登熟耐性を持った品種(右)のお米です。高温登熟耐性を持たない品種は、お米の一部もしくは全部が白く濁っており、離れて見ると白っぽく見えます。澱粉粒がしっかりと詰まっていない部分が白く濁って見えます。(栽培技術研究部 K)

高温登熟耐性の有無によって,お米の外観が異なることを示す写真

令和6年10月21日 あの手この手で

先日の記事で研究にはアクシデントがつきものと言う記事がありましたが、研究員はアクシデントに対し様々な対策しています。キャベツを栽培している圃場では、大きなカイトが設置されていました。この圃場では、先日キャベツを鳥に食べられる被害があったので、応急対策として、よく見かける鳥よけ資材を試しに設置してみたそうです。あの手この手で研究を進めています。
・・・現場からは以上です!(かわせみ)
カイト

令和6年10月16日 謎のキノコ現る

いつもは作物に病気を起こす菌の研究をしています。が、今日はハウスに行こうとしたところ、芝生に謎のキノコが・・・。実は、先月も同じキノコを見つけて正体が気になりネット検索していたのですが、わからないまま一か月経ち・・・。さすがに2回目の遭遇となると気になるもの。

謎のキノコの写真

そこで画像検索をしてヒットしたのが、担子菌門ハラタケ科のスミレホコリタケ。同じ菌類でも作物の病原菌はなじみがあるのですが、大型のものはなじみがなく、絵合わせと発生地から推定しました。合っていますでしょうか?(生産環境研究部S)

令和6年10月15日 秋の香り

秋の香りと聞いて何を思い浮かべますか。この時期を代表する香りとしては、やはりキンモクセイではないかと思います。農業技術センター中庭には3本のキンモクセイがあり、満開になっていました。仕事中に風に乗ってほのかに香りが届くと秋の深まりを感じると同時に、このような環境で仕事ができる喜びも感じます。(センター長)

キンモクセイの写真

令和6年10月11日 新品種「萌えいぶき」の収穫

東広島市造賀地区で酒造好適米新品種「萌えいぶき」(広系酒45号)の収穫が行われていました。6月10日に田植をした圃場です。生産者さんによると、今年のできは、昨年よりいいということです。萌えいぶきを原料としたお酒が、多くのひとに愛されるお酒になるよう期待されていました。(技術支援部 S)

萌えいぶきの収穫風景

令和6年10月4日 温暖化の影響?

水稲の刈り取りが順次進んでいることを前回紹介しました。写真奥はまだ刈り取りが済んでいない田んぼです。

水田の写真

手前は早生品種の刈り取りが済んだ田んぼですが、刈り取った後なのに妙に青々と茂っていると思いませんか。近づいてみると稲穂が見えます。

遅れ穂の写真

「遅れ穂」といって刈り取った後から出る、木を切った後の切り株から出るひこばえのようなものです。穂を触ってみるとしっかり身が入っていて、また刈り取って使えそうな気がしますが、ここは原種生産水田なので、きれいに刈り取り、粉砕してすき込みます。温暖化で生育が前進化することで早く刈り取り、刈り取り後も気温が高い状態が続くとこんなことになってしまいます。(センター長)


■令和6年7月~9月

令和6年9月25日 コンバインのクリーニング

早生(わせ)に始まり、中生(なかて)、晩生(おくて)と原種水稲の収穫が順次進んでいます。その作業の中で最も大変なのが、コンバインのクリーニングです。

原種は種の源流なので、他の品種が混入することが許されません。そのため、1品種を刈り取るたびにクリーニングをして、コンバイン内を徹底的に洗浄します。この作業は2日にわたって2人の職員が交代で行います。外側のカバー、中の外せるパーツは全て外し、さらにパーツも分解する徹底ぶりで、職員の業務に対する高い意識とがんばりに頭が下がります。

職員の負担を減らすため、業務の効率化をもっと進める必要があると思っています。(センター長)

コンバインを洗浄している写真

令和6年9月20日 TVでセンターの開発技術が紹介されました!

この2日間で3件のTV放送がありました!農業技術センターの「イマおし!」の環境制御技術,『萌えいぶき(広系酒45号)』,そしてアスパラガス枠板式高畝栽培などが紹介されました。メディア掲載情報ページから,外部リンクで動画や記事をご覧いただけます。当センターでは,紹介された技術をご活用いただく支援を行っておりますので,興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。

令和6年9月11日 正面からと圃場側から

広報担当です。カメラを持って,敷地内の写真を撮影しています。作物は一定の時期しか撮影できないものもあるため,将来必要になることを予測して写真を撮りためています。

例えば当センター(本所)の紹介写真,通常は正面からのものを使用しますが,圃場側から撮影した写真も「らしさ」があって好みです。(技術支援部O)

農業技術センター本所の写真

令和6年9月5日 田んぼの風景

豊かな黄金色に輝く稲穂が、穏やかな風にそよぎます。収穫時期の水稲が、その美しさと豊かな実りを誇っています。田園風景には、アオサギとシラサギが元気に舞い踊り,水辺で活気に満ちた光景を演出しています。(技術支援部O)

田んぼの風景の写真
▲収穫前の水稲(奥の建物が農業技術センター本所)

令和6年8月27日 台風に備えて

台風10号の接近に備えて、今日から台風対策の準備に入っています。作付けしていないハウスは全て締め切ったり、被覆資材が飛ばないようにゴムバンドを掛けたりと通常作業に加えて必要な作業が増えてしまいます。収穫を控えた水稲もあり、週末まで予断を許さない状況が続き、農業の大変さをあらためて実感します。(センター長)

台風に備えてハウスを締め切っている写真

令和6年8月19日 停電になったら

先日,落雷の影響かセンターが一時停電になりました。圃場では,ポンプの動作確認のため,シソを栽培しているハウスに研究員がやってきました。植物が枯れてしまうと,研究をすることができません。研究員は,日々のトラブルにも柔軟に対応することが求められます。(技術支援部O)

シソを栽培しているハウスの写真

令和6年8月13日 高校生の職場見学

8月7日(水)、広島県内の高校3年生の生徒さん5名が職場見学に来られました。研究職志望の生徒さんだけあって、研究員の説明も熱心に聞き入って質問するなど、終始興味津々の様子。栽培技術研究部の見学では、トマトは赤く熟れる前に収穫することや、普段食べているアスパラガスが大きくなった姿にもビックリ。そして、研究職が意外と女性職員が多く、研究室での実験や書類作成以外にもいろいろな仕事があることも新鮮に感じたようでした。案内した私も研究好きの高校生と話すことができて楽しい一日となるとともに、彼女たちが背負ってくれる将来の科学分野は明るいと感じました。(生産環境研究部S)

研究員の説明を真剣に聞く高校生の写真
左写真:「トマト栽培の極意は?」研究員に質問
中写真:「イネを枯らす『ウンカ』という害虫です」研究員の説明に真剣な眼差し
​右写真:野菜を枯らす「フザリウム菌」を顕微鏡観察中

令和6年8月7日 テレビ取材がありました

農業技術センターの「イマおし!」の1つである環境制御技術に関して地元テレビ局の取材を受けました。夏の高温によってトマトが赤くならない着色不良対策や、そもそも夏栽培が困難なホウレンソウの栽培を可能にする技術について、実際のハウスや植物を見て頂きながら説明しました。キャスターからは「内部がここまで涼しいハウスは初めてだ」、「既にこうした技術がセンターで展示され、県内で普及が進んでいることに驚いた」との感想がありました。(センター長)

テレビ取材の様子の写真

令和6年8月6日 インターンシップ

7月30日から31日までの2日間、西条農業高校から2名の生徒さんがインターンシップに来られました。普段から農業について学んでいるだけあって、スムーズに作業されていました。また、学校でインターンシップについての発表があるそうで、写真を撮ったり、説明をメモしたりと、記録にも注力されていました。暑い中でしたがお疲れ様でした!(技術支援部A)

土壌分析や足場菅ハウス見学の様子の写真

令和6年8月5日 管理放棄された水田?

センターの圃場内に雑草だらけの水田があります。

この圃場では、商品として登録を取る前の除草剤について、稲に対する薬害や除草効果を調査する試験を行っています。除草剤の効果を見るためには、まったく除草しない放任区を設ける必要があります。また、水田に継続的に雑草が生えるよう、番外で雑草を育てないといけないため、雑草だらけの部分があるわけです。

除草剤を1回処理した区(写真手前側)では、草が抑えられて、稲が元気に生育しています。放任区(写真後ろ側)では、どこに稲が植わっているのかわからないくらいヒエが繁茂しています。こうなると、米の収量はほとんど期待できません。除草剤の効果ってすごいでしょ!(栽培技術研究部 K)

放任区と除草剤処理区の比較写真

令和6年8月2日 何気に見かけたのは・・・

場内を見回っている時に何気に見かけたのは、なんとウチワヤンマだった。
お尻にあるうちわ状の広がりがその名の由来らしい。
都道府県によっては、レッドリストの指定をうけている希少なトンボだ。
実物を見たのはこれがはじめてだったので、少しだけ得した気分です。

by Pica Jiro

ウリワヤンマの写真

令和6年8月1日 令和6年度近畿中国四国農業試験研究推進会議果樹推進部会果樹研究会開催

令和6年7月18、19日の2日間で、近畿中国四国農業試験研究推進会議果樹推進部会果樹研究会が開催されました。近畿・中国・四国の公設試の研究員が集い、果樹研究の話題提供や情報交換を行う催しです。今年度は広島県が当番県でした。1日目は東広島芸術文化ホール くららで果樹研究について各府県から話題提供が行われ、当部からは2名の研究員が登壇しました。2日目は三次ピオーネ生産組合で現地検討会が行われました。参加者の皆さんは圃場や選果場を熱心に見学しておりました。両日共に参加者間での情報交換が活発に行われ、有意義な時間だったと思います。

執筆者は研究員1年目です。2日間の研究会を経て、他府県の研究員から多くの刺激をもらいました。今回出会った方々との繋がりを、今後の研究活動に役立てていきたいと思います。(果樹研究部Tf)

話題提供を行う研究員の写真と現地検討会の様子の写真

令和6年7月30日 コチドリ

コチドリが、10羽程、羽休めに技術センターの圃場によってくれています。毎年初夏に見かけますが、1週間ほどするといなくなります。目の周りの黄色いわっかが、かわいいですね。(栽培技術研究部 K)

圃場で見かけたコチドリの写真

令和6年7月29日 いもち病

水稲にとって、こわい病害の一つに「いもち病」があります。葉にできた病斑をほっておくと、そこでできた胞子が出穂してきた穂に感染して、ひどい時は穂全体を枯らしてしまい、大減収となります。現在では有効な殺菌剤や耐病性に優れる品種が開発されて、激発圃場をほとんど見ることはありませんが、適期の防除ができなかったりすると、今でも減収や品質低下につながることがあります。(栽培技術研究部 K)

いもち病菌が感染し、ひし形の病斑が認められる葉の写真

令和6年7月26日 研究で起きるアクシデント

研究にはアクシデントがつきものです。圃場の一部におかしな場所があることに気づきました。近づいてみると、踏み荒らされています。圃場の周囲には足跡が残されていました。これまでのデータが台無しになる可能性があり、残念なアクシデントです。このようなアクシデントに見舞われながらも、研究員の奮闘は続きます。(技術支援部 S)

圃場の一部が踏み荒らされている写真

令和6年7月25日 幼穂(ようすい)

早い品種は既に穂が出ている田もあるかもしれませんが、早生の品種では稲の中で穂がだんだんと大きくなっている時期です。5月21日に田植えをした早生の「コシヒカリ」は7月6日に穂が1mm程度の長さになっているのを確認しました。中生品種の「あきろまん」ではまだ、穂を確認できません。

穂が1mmになった時期を幼穂形成期(ようすいけいせいき)と言います。この時期を少し過ぎて、幼穂が1.5~5mm程度になった時期に肥料をやると、お米が充実します。この時期に施用する肥料を穂肥(ほごえ)と言います。穂肥の施用が早すぎると、稲が伸びすぎて倒れてしまう心配がありますし、遅すぎると、お米の成分のタンパク含有率が高くなり、食味が悪くなってしまいます。(栽培技術研究部 K)

稲の穂の発達の様子

令和6年7月24日 麦類の等級検査

広島県JA農産物検査協議会の職員にお越しいただき、試験に供試した麦類の等級検査を受けました。一般的には麦類の等級は、1等、2等、3等、規格外の4段階にランク付けされますが、穀類の品質は、非常に重要な要素でもあるので、さらに各等級を上、中、下の3段階に詳細区分していただきました。今年の県内の麦類は、粒張りがやや劣る傾向にあるとのことでした。(栽培技術研究部 K)

麦類の等級検査の様子

令和6年7月22日 酷暑を克服するトマト栽培

今年の梅雨が明けました。今年も暑い夏が予想されています。暑い栽培環境条件下では作物の収量や品質に悪影響がでます。その対策として、当センターが開発した昇温抑制技術(YouTube)を導入したハウスでは4月12日の日記で紹介したトマトの苗が順調に生育し、収穫が始まっています。(技術支援部 S)

順調に生育したトマトの写真

令和6年7月8日 古きを知って新しきを知る

農業技術センターの歴史は1900年の農事試験場の設立に始まり、今年で124年目です。この間、75年、90年、100年の節目に記録がまとめられています。それぞれの時代でどのような生産活動がなされ、当時求められた技術、また試験場の組織が記されており、広島県の農業研究の変遷を振り返ることができます。75年史がまとめられたのが今から47年前の昭和52年ですが、当時の所長の巻頭あいさつで生産者の高齢化(原文は老齢化)、食糧農産物の供給不足など、現在と同じ課題が書かれており、技術やアプローチは違っても、私たちも同じ課題に取り組んでいるのだと感じました。(センター長)

古きを知って新しきを知る

令和6年7月5日 農薬の効果を調べる

水稲のいもち病に対する農薬の効果を調べる圃場です。農薬の効果を確認するには、いもち病が大量発生する必要があります。そのため、圃場に、いもち病に感染した苗(感染源)を設置して、そこからいもち病が誘発される工夫がされています。(技術支援部 S)
農薬の効果を調べる

令和6年7月4日 テイクオフ

金色のトゲトゲのある蛹(令和6年6月24日の研究員日記参照)から羽化したツマグロヒョウモン成虫の両翼には、評判通りのきれいな豹柄模様がありました。しばらくの間、翼を閉じたり開いたり。やがて、空の彼方へ飛び立っていきました。(by Pica Jiro

ツマグロヒョウモンの成長

令和6年7月3日 「瑞季」新技術セミナー

令和6年7月3日、JAひろしませとだ柑橘事務所にてカンキツ「瑞季」の栽培について新技術セミナーが行われました。栽培管理や貯蔵のポイントについての発表に活発に質問・議論がありました。また、試食や現地実証園の見学も行われ、大盛況のセミナーとなりました。【瑞季紹介記事(外部リンク)】(技術支援部A)
瑞季セミナー


■令和6年4月~6月

令和6年6月27日 鳥に荒らされないように

青い網で覆われた圃場。大豆を播種した圃場です。網で対策しないと、鳥に荒らされて、研究ができなくなってしまいます。(技術支援部 S)
鳥害対策

令和6年6月26日 くだもの大好き!

アナグマの子供だ。他にも2匹いるぞ。見た目はこんなに可愛いらしいけど、くだものを片端から食い荒らすので困ったものです。特に収穫間近の圃場をよく見回って、警戒を厳としなければ・・・(by Pica Jiro
アナグマ

 

令和6年6月25日 チカラワザ

自作した道具を差し込む。絡める。引き抜く。それをただひたすら繰り返す。操船しつつ貯水池に落ちないように気をつけながら。その結果、昨日中に13コンテナ分のヒシの抜き取りが無事完了!!
しかし、しかしだ。今朝からあちこち体が痛い(筋肉痛)。(by Pica Jiro
チカラワザ

令和6年6月24日 金のトゲトゲ

花壇のビオラは、あの「赤と黒とトゲトゲ(令和6年6月11日の研究員日記参照)」に食べつくされてほぼ丸坊主になってしまった。そろそろ片付けなければと覗き込むと、何とヤツはピカッと光る金色のトゲトゲが突き出た蛹になっていた。やっぱり昆虫って凄いぜ!!(by Pica Jiro)
金のトゲトゲ

令和6年6月20日 土壌調査

作物の栽培において土の状態は重要な要素の一つです。写真は土壌の物理性を調べるためのサンプリングをしている様子で、円筒管で作土層とその下の層の土を、検土杖(けんどじょう)で深さ1 m程度の土を採取しています。深い層はかなり硬く、研究員が全力で採取しています。(技術支援部A)
土壌調査

令和6年6月19日 寝室では二度と遭いたくない

噛まれると痛い!!激痛がはしる。長靴を履くときや帽子を被るときにも、よくよく確認すべし!(by Pica Jiro
ムカデ

令和6年6月14日 アスパラガスの自動潅水

梅雨入りが待ち遠しく感じられる暑さです。作物も水分を必要とする時期ですが、アスパラガスでは土壌の乾燥状態に応じた自動潅水が行われています。テンションメーターで土壌の水分を常時計測し、水分が少なくなると、その情報がテンションメーターから潅水指令装置に伝わり、自動で点滴潅水が始まります。アスパラガスはストレスなく育ちます。(技術支援部 S)
自動潅水

令和6年6月11日 赤と黒とトゲトゲ

見つけた人は、その赤と黒とトゲトゲに思わず目がとまってしまう。ツマグロヒョウモンの幼虫だ。毒々しい出で立ちだが毒は無い。トゲトゲしいので刺されたらさぞかし痛そうだが、柔らかいので刺さることはない。今は一見怖そうな風貌だが、やがて両翼にヒョウ柄を纏った美しい蝶になる。やっぱり昆虫は凄いぜ!!(by Pica Jiro)
ツマグロヒョウモン幼虫

令和6年6月10日 新品種「萌えいぶき」の田植

東広島市造賀地区で酒造好適米新品種「萌えいぶき」(広系酒45号)の田植が行われていました。広島県が開発した「萌えいぶき」は、酒造好適米としては日本で初めて高温登熟耐性を付与した品種です。生産者さんは「萌えいぶき」に大きな期待を寄せておられます。(技術支援部 S)
萌えいぶきの田植

令和6年6月4日 海外からのオファーに応えて

地球と飛行機

県内のイチジク産地が抱える難問題の解決に取り組み、その研究成果が海外でも高く評価され、この度、果樹研究部所属のJ総括研究員が日本代表として招聘されました。帰国後に開催された海外出張報告会での「普段から心がけてきたことは何ですか?」との質問に、J総括研究員は次のように力強く答えてくれました。
「恩師の教えを実践することです。エビデンス・ベースド。つまり、論文に取りまとめて公表すること(できれば英文で)。いくら良い研究に取り組んでも、やりっぱなしでは結局ダメなんですよね。」と。

M:普段はあまり気づかなかったけど、そんなに凄いことやってたんですね。
私:そうなんです。
M:(研究員は)皆さん、そうなんですか?
私:そうですね。特に彼(J総括研究員)は皆のお手本です。
M:研究員って、実は本当に凄いことやってるんですね。
私:それを直接本人に伝えてあげてください。きっと、もっと凄いことやってくれますよ(笑)。でもね、研究員が安心して凄いことをやれるのは、Mさんのようなスタッフがしっかり支えてくれるからなんですよ。

というのが報告会を聴講した直後の事務系スタッフMさんと私との会話です。(by Pica Jiro)

令和6年5月31日 職場体験

5月28日から31日までの4日間、東広島市立中央中学校から3名の生徒さんが職場体験に来られました。田植えや麦の調査、野菜の栽培・収穫、害虫調査、カルス培養など幅広い体験をされました。農業や研究に関心があるとのことで、どの体験においても真剣に取り組む様子が印象的でした。今回の体験が将来を考える上で少しでも役に立てばうれしい限りです。(技術支援部A)
職場体験

令和6年5月29日 初優勝おめでとうございます!!

バスケ男子、Bリーグ。初優勝、おめでとうございます。
昨夜の試合は感動したぞ!!
いや~、めでたい。
トンボの次は、是非、鯉の躍動するところを見たいと思いませんか。皆さん!(by Pica Jiro
とんぼ初優勝

令和6年5月28日 白ねぎ・アスパラガス部会ワーキング会議開催

5月21日、広島県園芸振興協会主催の白ねぎ・アスパラガス部会ワーキング会議が当センターで開催されました。会議前半では、当センターの講堂で産地の状況や出荷販売状況、病害虫等の課題への対応等、意見・情報交換を行いました。また、当部からは「品種ウインデルのマニュアル」「枠板式高畝栽培」の2件について講演しました。後半には、当センターの試験栽培ハウスを見学し、多収性品種、改植圃場、環境制御技術について、熱心な質問を頂きました。6月には、当センターの研究成果が導入されている世羅町の生産者圃場で現地検討会が開催される予定です。(栽培技術研究部U)
白ネギ・アスパラワーキング

令和6年5月27日 自然が織りなす異形

枯れ枝にしては何か様子が変(写真左)だと感じた私は、勇気を振り絞って指先でつついてみた。するとどうだろう。足らしきモノを大きく広げて威嚇してくる(写真右)ではないか・・・
「なんじゃこりゃ~!」
直ぐに調べてくれた入庁2年目の病害虫担当の研究員によると「シャチホコガ」の幼虫とのこと。田舎育ちで随分と色々な昆虫と接してきたつもりだったのだが、はじめて見るその異形に思わず見入ってしまった私。自然の織りなす造形ってホント凄いぜ!!(by Pica Jiro
シャチホコガ幼虫

令和6年5月23日 トマト最新技術の視察

広島県の夏秋トマトの代表的な産地の1つである、神石高原まる豊とまと生産出荷組合様が、当センター「イマおし」の3つの技術(換気、遮光、細霧冷房)の組み合わせによる効果的な『昇温抑制技術(YouTube)』、『足場管ハウス』の視察に来られました(5月21日)。トマトの熟練生産者様だけあって、当センターで生育しているトマトにも興味津々・・・。研究員への質問が絶えず、気温だけでなく、とても熱い有意義な時間となりました。(栽培技術研究部U)
トマト視察

令和6年5月22日 忍び寄る暗殺者

5月某日の水田で作業中、背後に忍び寄る影が・・・
体長2cmほどの黒くスマートな体に、白と黒の餃子のような大きなでっぱり、足の付け根は不気味に赤く、太く鋭い口を持ったこの昆虫はサシガメと言うカメムシの仲間です。サシガメは別名を「アサシンバグ」と言い、暗殺虫の異名を持っています。仮面ライダーの怪人にいてもおかしくないような見た目と特徴ですが、普段は木の上で害虫を食べてくれて人間の味方をしてくれます。とは言え、人間を刺すこともあり、激痛なので見つけても触らないようにしてください。(かわせみ)
暗殺者

令和6年5月20日 原々種の田植え

研究員日記によく登場する主要農作物の原々種、原種の栽培。県内で栽培される種の源流を生産する農業技術センターの大切な仕事です。原々種の田植えは特殊な田植え機を使用し、苗を1本ずつ植えます。今回は酒米だったのですが、10年以上冷凍庫で保存していた種の更新で、少し発芽率が落ちているため、田植え機にセットする苗トレーに欠株が生じてしまいます。写真は機械植えで欠株が出た場所に手で補植しているところです。(センター長)
原々種の田植

令和6年5月17日 事故やけがのない職場を目指して

農業は外で作業することが多いため、常に熱中症やけが、農業機械操作時の事故と隣り合わせです。各機械の操作や作業には安全基準書を作っていますが、それを守ることを当たり前に習慣づけることはなかなか難しいことです。その1つに作った安全基準書や作業時に身に着ける帽子などを「引き出しやロッカーにしまってしまう」ことが挙げられます。「隗(かい)より始めよ」で、私もすぐに手に取れるよう帽子とヘルメットは机の上に置くこととしました。(センター長)
事故のない職場

令和6年5月13日 瑞季(みずき)の花満開

広島県が新たに世に送りだすカンキツ新品種「瑞季(みずき)」の花が満開です。圃場ではカンキツの花の爽やかな香りが漂っています。「瑞季」はネクストブレイク品種の候補として東京の雑誌で紹介されました【紹介記事外部リンク】。(技術支援部 S)
瑞季の花

令和6年5月9日 なつかしい鳥除けテープ

最近はあまり見かけなくなりましたが、私が子供のころは収穫前に鳥の被害にあわないよう、鳥除けのキラキラ光るテープがあちこちの田んぼに張られていました。そのテープが田植え時期に張られていたので目に留まり、現場にいた研究員に聞いてみたところ、サギ除けとのこと。サギは稲を食害しませんが、このほ場は水田の肥料試験を行っていて、サギがカエルやオタマジャクシを捕りにきて、土をかき混ぜて試験結果に影響を与えないためだそうで、効果ありとのことでした。(センター長)
鳥よけテープ

令和6年5月2日 麦の防除

麦の病害虫防除が行われていました。農薬を水で希釈し、噴霧器で散布します。この圃場は種子生産の圃場なので、適切な病害虫防除が求められます。(技術支援部 S)
麦の防除

令和6年4月26日 クワイ栽培講習会

広島県が日本一の生産量を誇る農産物をご存じでしょうか?レモン、ワケギ、そして福山のクワイです。福山のクワイは青みが深く田んぼのサファイアと言われています。そのクワイを健全に作るために、研究員駆け出しの頃に取組んだ研究成果を基に、生産者と一緒に病害防除の勉強をしました。(参考:クワイ連作障害の原因解明と防除対策)(生産環境研究部S)
クワイ講習会

令和6年4月19日 第119回広島県清酒品評会にて

18日夕方、広島市で開催された清酒品評会において、農業技術センター、食品工業技術センター、農研機構、酒造組合、全農が協力して育成した酒米新品種「萌えいぶき(広系酒45号)」を使い、県食品工業技術センターが醸造した日本酒が出席者にふるまわれました。知事からも「萌えいぶきは日本初の夏の高温にも適応した品種」として紹介され、今年は9ha、50トンが栽培され、県内13蔵で醸造される見込みです。10数年前の育成開始から本日まで、長年の育成、普及に貢献したセンター職員はじめ、すべての方のご尽力に、あらためて敬意を表します。(センター長)
清酒品評会

令和6年4月18日 麦すくすくすく

11月21日には1葉期の小さかった小麦がすくすくと育ち、1月5日にはしっかりと緑になって、現在は穂がでています。順調に育っているようです。(技術支援部 S)
麦すくすくすく

令和6年4月17日 彩られた畦道

当センターの畦道が紫に彩られています。彩っているのはムラサキサギゴケ(だと思います)。ムラサキサギゴケの花言葉を調べると「忍耐強い」とのこと。忍耐強いかもしれませんが、花を踏むのははばかられます。(技術支援部 S)
彩られた畦道

令和6年4月16日 設計検討会

昨日、今日の2日間で、当センターの試験設計検討会が行われました。センター長による『検討会の目的として、「失敗すべくして失敗するを避けること」がある』との冒頭あいさつで始まった検討会。担当者からの試験設計の発表に対し、ベテランからは試験区の設計方法の改善や開発技術の普及を見据えた取組み等の助言があり、4月に新規採用されたばかりの若手からは試験内容に係る質問があるなど、活発に意見交換がなされました。(技術支援部 S)

 

令和6年4月12日 トマト栽培が始まりました。

写真は現在、種から育てている実験に使用するトマトの苗です。これから4月~11月末までの約8ヶ月間、トマトをビニールハウス内で管理しながら栽培します。栽培期間8ヶ月間は長いな、、といつも思うのですが、栽培が終わってみるとあっという間に終わってしまいます。小さい頃から生き物を育てるのが好きで、トマト栽培を楽しめているからこそ、時間が経つのが早く感じるのかもしれません。去年よりも上手に栽培できるように、今年も頑張っていきます。(トマト研究員)
トマト栽培始まる

令和6年4月10日 鳥獣害対策支援機関発足!

本日、農業技術センター講堂で一般社団法人鳥獣害対策等地域支援機構の開所式がありました。多くのマスコミ取材も入り、この問題の関心の高さがうかがえます。同法人は農業技術センター内の建物に事務所を構え、会員市町を中心に鳥獣害の原因究明と対策指導を行います。広島県の鳥獣被害額は令和4年度4億円余と、近年は横ばいとなっています。鳥獣被害は販売額減少にとどまらず、生産意欲の減退など深刻な問題です。センターの敷地を活用した防護柵設置の研修も行われるので、私たちも学びつつ、支援していきたいと思います。(センター長)
鳥獣害支援組織発足

令和6年4月5日 期待の新人デビュー!

今年もプロ野球が開幕し、カープの若手の活躍が光っていますが、生産環境研究部でも期待の新人が作業デビューしました。今日は水稲の種まきに使う床土を育苗箱に入れる作業に参加し、先輩に教えてもらいながら作業をしてもらいました。農業技術センターでは若い職員が多く、みんなで学びながら成長しています。(かわせみ)
新人デビュー

令和6年4月4日 職員の技術向上!

今日、ハウスでトマトを栽培する準備を始めました。日々、圃場作業などを担う会計年度任用職員は技術の熟達に努めています。トラクターに乗っている職員は、先輩から教えを熱心に聞き、慎重に作業に取り組んでいます。トラクターの作業できれいに整地できました。(線虫推し)
技術向上

令和6年4月3日 田んぼの準備

当センターの水田ではいろんな試験研究が行われています。様々な品種や肥料、農薬などの試験の内容によって栽培時期が異なります。当地域て一般的な5月中下旬に田植をする圃場では、土づくりのための堆肥散布が行われていました。一方、来週に田植をする圃場では荒代かきが済み、田植の準備が急ピッチで進められています。(技術支援部 S)
田んぼの準備


【過去の記事】
注)作成当時の技術や知見のため現在には適用できない情報、当センターや関連企業で対応できない情報も含まれていることをご了承ください。​
平成26年度| 平成27年度| 平成28年度| 平成29年度| 平成30年度| 平成31年度| 令和2年度| 令和3年度| 令和4年度令和5年度

Adobe Reader

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

おすすめコンテンツ