研究員日記 平成31年4月~令和2年3月
当センターの研究員が日記を書きます。謎多き?研究員の日常を少しだけご紹介します。
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令和2年3月31日 安芸津職場の送別式
果樹研究部と管理第二課のある安芸津の職場では,本日の勤務時間終了後に全職員が庁舎の正面玄関前に集合し,今日限りで当職場を離れる退職者3名と異動者3名の送別式を行いました。
今年度は,新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の一環から,密閉,密集,密接を伴う送別懇親会を自粛したため,対象者の皆さんには淋しい思いをさせてしまいましたが,最後のひと時に送別式を開催し,個々の思いの込められた挨拶をいただいた後,職員からの細やかな贈り物と温かい拍手でお送りしました。
退職・異動をされる皆さんには,これまで大変お世話になり,誠にありがとうございました。
(果樹研究部&管理第二課)
令和2年3月30日 退職者特別講演
果樹研究部では,人材育成の一環として,部内ゼミを行っています。
3月23日の研究員日記では,「マイマイガキャラバン2015,2019: 美観灯の開発にたどり着くまで」をテーマとしたゼミを開催したことを報告しました。
今日は,当研究部で研究経験を有し,今月末で定年退職される方から,「落葉果樹・常緑果樹の研究と普及に携わって」をテーマとして,研究活動等に関する思い出話や経験談を語っていただきました。
今回のゼミで知り得た貴重な知見を今後の研究活動の参考にしていきたいと思います。
(果樹研究部Js&Nh)
令和2年3月27日 五里霧中…?
果樹研究部の敷地内では,新年度から始まる新規課題の推進に向けて,新たな研究圃場を急ピッチで造成中ですが,今日は生憎の雨で造成作業が進みません。
午後からは濃霧に覆われて幻想的な風景となりましたが,まさに五里霧中…?
いやいや,ここで一休みして,次週からの挽回に備えたいですね。
(果樹研究部Dm&Ym&Nh)
令和2年3月25日 新年度の研究活動に備えた諸作業が進められています
3月4日の研究員日記では,果樹研究部の早生モモ品種「さくひめ」の花芽の摘蕾作業を行ったことを紹介しました。
その後も,果樹研究部の研究圃場では,新年度の研究活動に備えて,試験用ポット苗の準備,ブドウ棚へのビニールメッシュ張り,カンキツの施肥等の諸作業が進められています。
研究圃場での作業は,春の訪れとともに,次第に慌ただしくなり,気の抜けない日々が始まっています。
(果樹研究部Nh)
令和2年3月24日 早咲き系統のモモ,ナシの花が満開となりました
広島地方気象台は,19日に「中国地方で春一番が吹いた」と,22日に「広島県内で桜が開花した」と発表し,本県にも次々と春到来の知らせが届き始めました。
また,19日には「全国都市緑化フェア(ひろしま はなのわ 2020)」が旧広島市民球場跡地で開幕し,約300品種12万本の色とりどりの花々で彩られたとか…。
果樹研究部の研究圃場では,早咲き系統の早生モモ「さくひめ」や,マメナシの花が先週末に満開期を迎えました。
敷地内に栽植されているサクラも咲き始め,来週には満開を迎えそうなので,楽しみです。
(果樹研究部Nh)
令和2年3月23日 「美観灯(みかんとう)」の開発に関わる部内ゼミを開催
本日,果樹研究部で所内の研究員有志を対象としたゼミが開催され,「マイマイガキャラバン2015,2019: 美観灯の開発にたどり着くまで」をテーマとして,3月10日に広島県からプレスリリースがなされた「人にもやさしく虫も寄せ付けにくい新しい街路灯(美観灯=みかんとう」の開発にあたり,重要な意味を持った2回のマイマイガキャラバンについて,担当した研究員から話題提供がありました。
ゼミは,昨今の新型コロナウイルスの拡大する情勢を踏まえ,限られた人数で感染対策に配慮しながら行われました。
本年度のゼミはこれで終了ですが,果樹研究部では次年度も人材育成の一環としてゼミを行っていく予定です。
(果樹研究部Js&Nh)
令和2年3月6日 果樹研究部における本年度の試験研究課題成績検討会は…?
昨日の午後に,果樹研究部に於いて,本年度の試験研究課題成績検討会が開催されました。
成績検討会は,設計検討会や進捗検討会とともに部内の重要会議ですので,例年であれば,部内の全研究員に加え,他部の研究員有志も参加して開催され,本年度に実施された試験研究課題等の取組結果について,夫々の課題担当者から進捗状況が報告された後,今後の展開に向けた助言等の意見交換が行われます。
しかし,今回の開催方法には,ちょっとした異変が…。
今回は,関係する課題については総括研究員及び副部長も同席するものの,原則として管理職によるヒアリングとなりました。
また,内容の説明は,課題の主担当者のみとし,詳しい質疑を行う場合には,担当分野の研究員が同席…。
ということで,多くの職員が一堂に会すことの無いように配慮されていました。
出席した職員によれば,今回の少人数でのやり取りも結構盛り上がったとか…!?
会議開催時点では広島県内に新型コロナウイルスの感染患者は報告されていませんでしたが,こんな身近な会議の開催方法にも影響が及ぶ等,新型コロナウイルスの国内蔓延による影響は多岐に及んでいますね。
とは言え,この新型コロナウイルスによる騒ぎが早く終息してくれることを切に願っています。
(果樹研究部Nh)
令和2年3月5日 露地栽培の果樹園で発芽前の薬剤散布を行いました
2月13日の研究員日記では,果樹研究部で露地栽培しているナシやモモのうち,例年最も動きが早い指標植物の芽の先端が割れて,薄っすらと黄緑に色づいてきたことを紹介しましたが,その後も暖かい日が続き,カンキツ樹を覆っていた寒冷紗も取り除かれましたので,今週前半には,露地栽培のカンキツ,ナシ,モモに対して発芽前の樹体に薬剤散布を行いました。
毎年,この防除が終わると,いよいよ果樹栽培の多忙なシーズンに突入することを意識させられます。
この冬も暖冬気味に推移したので,例年より早い芽の動き出しに合わせて様々な栽培管理を適期に行うべく,研究圃場での樹体の生育推移等の観察に日々留意しなくてはいけませんね。
(果樹研究部Km&Dm&Wd&Nh)
令和2年3月4日 モモ「さくひめ」の摘蕾
昨日,果樹研究部のモモ園を訪れると,早生品種「さくひめ」の花芽が大きく膨らみ,うっすらとピンクに色づいた蕾が顔を覗かせていました。
樹の傍らでは,担当の職員が枝に手をかけて何やら作業を行っています。
近づいて作業の様子を見ると,蕾に指を当てて上向きの蕾等を落としています。
モモは花芽の着生がとても多いので,新梢の生育や果実の肥大を促すために,開花前に不要な蕾を落とす「摘蕾」という作業により,貯蔵養分の浪費を防ごうとしていました。
それにしても,開花に必要な低温にさらされる時間(=低温要求量)が日本の主要品種の約半分に短縮された,農研機構育成の早生品種「さくひめ」ですが,既存品種に比べると生育ステージの推移は非常に早いですね。
(果樹研究部Dm&Mc&Nh)
令和2年3月3日 敷地内で夜のお散歩を楽しんでいるのは何者…?
果樹研究部の敷地内に,研究圃場を改植するために購入した真砂土を下ろして暫く放置しておくと,いつからか珍客が足跡らしいものを点々と残していき,しかも足跡は夜毎に増えていきました。
「いったい何者?」と思い,降雨が明けた翌々日に地面についた足跡を覗けば,5cm程度の長細い蹄の跡が2つ付いていました。
「果たして,鹿なのか?猪なのか?」と迷っていたら,「猪は後ろに副蹄という小さな跡が付くのが特徴」とか…。
ということで,足跡の主は「鹿」のようです。
果樹研究部には敷地の周囲に高さ1m程度のフェンス等が張り巡らされていますが,「鹿」はこの程度の高さの障害物を容易に飛び越えて来て,ここで夜のお散歩を楽しんでいるのですね。
(果樹研究部Nh)
令和2年3月2日 改植中のモモ園で大苗の定植を完了しました
2月6日の研究員日記では,果樹研究部のモモ園の改植箇所への培土搬入が始まったことを紹介しましたが,先週末までにモモの大苗の定植を終えて,モモ園の改植作業が完了しました。
より魅力的なモモ園となるよう,早生の有望品種「さくひめ」をモモの樹体ジョイント仕立て等にして,栽培管理の容易な整枝法を展示予定ですので,ご期待ください。
(果樹研究部Ss&Sn&Nh)
令和2年2月28日 発芽後の諸作業に向けて着々と準備が進んでいます
少し肌寒さを感じる今週半ばの日中に,果樹研究部における早春の諸作業にフォーカスしました。
ナシ園では,樹体の株元への敷き藁が終わり,多目的ネットの破損個所の補修作業が行われていました。
選果施設内では,採取したカンキツ穂木のチェックと貯蔵準備に追われていました。
小さな貯水池のポンプ脇では,ブドウ園で必要な潅水用の水量確保に向けた配管作業が行われていました。
この日は,果樹の芽が動き出した後に予定されている諸作業に向けて,着々と準備が進められていました。
今年もこれからの多忙なシーズンに向けて,抜かりはありませんね。
(果樹研究部Dm&Mc&Wd&Km&Nh)
令和2年2月27日 カンキツ樹から寒冷紗を取り外しました
昨年12月23日の研究員日記では,果樹研究部における露地栽培のカンキツ樹を寒さから守るために寒冷紗を被覆したことを紹介しましたが,3月を間近に控え,今週初めから寒冷紗を取り外す作業を開始しました。
この冬も昨季に続き暖冬気味に推移したので,カンキツ樹は元気な姿を見せてくれています。
研究圃場のカンキツ樹には,これから十分に早春の日差しを浴びてもらい,今年も研究成果の創出に一役買ってもらいたいものです。
(果樹研究部Km&Dm&Ym&Nh)
令和2年2月26日 ミカン園にも春の息吹
春の訪れを告げる言葉に,「三寒四温」という言葉がありますが,今年も移動性高気圧と低気圧が交互に通過する時期になりましたね。
お昼休みに果樹研究部の敷地内を散歩していると,南に面したカンキツ園の一角には,白色のナズナやタンポポの花や紫色のカキドオシの蕾が顔を覗かせていて,ミカン園にも春の息吹が感じられました。
(果樹研究部Nh)
令和2年2月21~22日 日本初のレモン新品種「イエローベル」の試食販売会 in 東京
2月21日と22日にかけて,東京銀座にある広島県のアンテナショップ「TAU」で,当センターが育成したレモン新品種「イエローベル」の試食販売会を行いました。
フードコーディネーターさん始め,研究所内外の多くの方々にご尽力いただき,用意したイエローベル100個完売したとのこと!
試食でお出ししたスープがこれまた美味しくて,食の世界は奥が深い・・・
次回は3月に大阪で開催予定です。
●ひろしまブランドショップTAU
フェイスブック: https://www.facebook.com/tau.hiroshima/
ツイッター: https://twitter.com/tau_hiroshima
●イエローベルの育成
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hrj/13/1/13_19/_pdf (外部サイト)
令和2年2月17日 土着天敵を活用したナス病害虫防除について講演しました
土着天敵ヒメハナカメムシを活用した夏秋ナスの防除体系を確立するために,産地での問題点を抽出しながら,研究を行っています。
その成果を「土着天敵を活用したナス害虫防除技術の普及」について,JA広島中央のナス生産者大会(生産者32名,関係者26名)で講演を行いました。生産者と技術者とともに,よりよい技術となるように,今後も検討していきます。
(生産環境研究部H)
令和2年2月14日 昨秋見つかったスズメバチの巣は如何に…?
昨年9月27日の研究員日記では,果樹研究部の所在する安芸津の栗岡の地で建築物の軒下でスズメバチの巣が4つ発見されたことを紹介ましたが,これらの巣は今どのようになっているのでしょうか?
昨秋に見つかったスズメバチの巣を巡ってみれば,キイロスズメバチの巣の1つはオオスズメバチの攻撃により破壊されており,残りの3つは撤去してありました。
次のシーズンには,スズメバチが身近に飛んでくる機会が減り,怖い思いをしなくても済みますように…。
(果樹研究部Nh)
令和2年2月13日 ナシやモモの芽が動き始めました
果樹研究部のある安芸津では,昨冬に続き今冬も暖冬気味に推移しているため,研究圃場を巡回し,例年最も芽の動きが早い指標植物の芽の動きをチェックしました。
すると,ナシの台木に用いられるマメナシの花芽やモモ「さくひめ」の葉芽は,既に芽の先端が割れて,薄っすらと黄緑に色づいた組織が見え始めていました。
とは言え,研究圃場に栽植してあるナシやモモの主要品種の芽はまだ動きが遅いのですが,そろそろ発芽前の防除の準備を始めないといけませんね。
なお,早生モモ新品種「さくひめ」は,温暖化により冬の気温が高くても安定した開花と果実生産が見込め,西南暖地向けのお勧めの新品種ですので,情報が必要でしたら,当センターのホームページに掲載してある研究成果情報の,『早生で核割れが少なく,豊産性のモモ新品種「さくひめ」(農研機構育成)の広島県における栽培特性』をご覧ください。
(果樹研究部Nh)
令和2年2月12日 人権問題職場研修会
当センターの安芸津職場に勤務する職員で「ウェルカム!-外国人の人権-」をテーマとした人権問題職場研修会を実施しました。
研修会では,果樹研究部の人権委員が進行役を務め,広島県人権ライブラリーから借用したDVDを鑑賞した後,外国人との接し方等について意見交換しました。
DVDの作品には,「心づかいとは,相手のために自分の心を使うこと」,「大切なのは,相手に歩み寄っていく気持ちがあるかどうか」,「常に心を変化に向けておこう。変化を歓迎しよう。もてなそう」等の言葉がでてきましたが,心して実践したいですね。
(果樹研究部&管理第二課)
令和2年2月6日 モモ園の改植箇所への培土搬入が始まりました
11月21日の研究員日記では,果樹研究部のナシやモモの研究圃場で一部の樹が伐採・伐根され,より魅力的で必要度の高い研究圃場づくりに向けて改植作業に取り掛かったことを紹介しました。
今月からは,モモ園の改植箇所への培土搬入が始まりました。
現在,苗木の定植に向けて,急ピッチで改植作業を進めています。
(果樹研究部Ss&Sn&Nh)
令和2年2月5日 既に飛散しています,杉花粉!
杉は,果樹研究部の研究圃場の周辺にある防風樹の中でも主要な樹種の1つです。
厳寒期とは言え,麗らかな日和となった昨日のお昼休みに果樹研究部の敷地内を散歩していたら,防風樹として植えてある杉の雄花に目が留まりました。
「例年,杉の花粉の飛散が話題になり始めるのは丁度この時期からだなぁ…」と思って,杉の雄花を手で叩いてみれば,モァ~ッとした白い煙のように見える大量の花粉が瞬時に舞い上がりました。
杉の花粉は,今年も既に飛んでいるのですねぇ…。
「花粉に敏感なわが身を守るため,マスクを用意しなくては…」と思ったものの,今年は新型肺炎を引き起こすコロナウイルスの影響でマスクが入手困難とのこと。
今年の春は,花粉症対策もままならないのでしょうか…?
(果樹研究部As&Nh)
令和2年2月4日 レモンの果実品質調査
今日から二十四節季の「立春」となり,「立春」は「春の始まりの日」とされています。
とは言え,実際には,今はまだ一年で最も寒さの厳しい時期であり,果樹研究部の実験室では,1月27日の研究員日記でも紹介したように,各種の中晩生カンキツ類の果実品質調査が日々行われています。
今日の実験室では,遮光したレモンの果実品質の経時的変化を調査していました。
中晩生カンキツ類の果実品質調査は今後も定期的に行われ,担当者は現場で使える技術や品種を生み出すべく,データ収集に追われています。
皆様のお役に立つ研究成果創出に向けて頑張っていますので,御期待を…!
(果樹研究部Yy&Kj&Nh)
令和2年2月3日 果樹研究部の傾斜地に植林した松は…?
果樹研究部は,東広島市安芸津町三津の小高い山の上に職場があります。
このため,果樹研究部の敷地内には多くの傾斜地があります。
一昨年の3月には,これらの斜面の崩落防止を目的として,広島総研の林業技術センターから提供を受けた,マツノザイセンチュウに抵抗性を持つ松を約500本植林しました。
それから2年近くが経過したので,先日,植林した階段畑を覗いてみたところ,殆どの松は周囲の雑草の繁茂にも負けずに生き残っていました。
樹の大きさは,先端がやっと雑草から頭を覗かせている程度なので,松の根が地中を縦横無尽に伸びて当初の目的を果たすまでには相当な年月を要しそうですね。
今日は節分ですが,「鬼は外,福は内」の言葉のように,これらの松が,このまま順調に大きくなって,果樹研究部の傾斜地から邪鬼(=災害)を追い払い,福(=豊かな林地)をもたらしてくれますように…。
(果樹研究部Nh)
令和2年1月29日 強風による試験樹の被害は…?
週明けの1月27日(月)には,低気圧の接近により西日本の広い範囲で風雨が強まり,ニュース等で1月の最大瞬間風速の記録を更新した地域もあったことが話題となっていました。
当日は,果樹研究部の所在する安芸津の山腹でも午後から強風の吹き荒れる天候となり,カンキツ樹を覆っている寒冷紗やブドウ樹のあるサイドレスハウスの天井ビニールがバタバタと揺れ動いていました。
一夜明けて,研究圃場を見廻ってみれば,所々でカンキツ樹を覆っている寒冷紗の裾がめくれたり,古い寒冷紗の一部が破損している箇所が見られました。
とは言え,大切な試験樹には被害が無く,ホッと一安心です。
今回の強風で裾がめくれたり,破損した寒冷紗は早急に修復し,厳寒期の寒波襲来時にカンキツ樹が寒害を受けないように備えたいですね。
(果樹研究部Nh)
令和2年1月28日 加温ハウスのレモンの花が咲き始めました
屋外で強風の吹きすさぶ日に,果樹研究部でレモンを栽培している加温ハウスを覗いてみました。
屋外が肌寒い日でも日中にハウス内に入れば麗らかな暖かさを感じます。
なので,レモンの樹は順調に生育しており,既に開花が始まっているため,このハウスでは開花期の防除が行われていました。
レモン樹の生育が進展しているということは,このハウス内で取り組まれている試験も始まっていることを意味しており,担当者は気を抜けません。
今年取り組んでいる試験内容が順調に進展し,当初想定したような良い成果に結びつきますように!
(果樹研究部St&Nh)
令和2年1月27日 果樹研究部で行われていた雨天日の諸作業 part2
今日は早朝から降雨のうえ,時折,強い風も吹く荒れた天候となりました。
この冬は暖冬続きのため,瀬戸内沿岸部では厳しい寒波の襲来はなく,未だに初雪すら見られません。
この冬の天候は,寒さに弱いカンキツ樹にとっては有難いのですが,今日の強い風は「春一番」と言うには早すぎますよね。
この天候では屋外での作業が捗らないため,果樹研究部の職員は,本日の屋外作業を取りやめ,実験室で晩生カンキツ類の果実分析調査,選果施設で晩生温州ミカンの選別,貯蔵庫でレモンの腐敗果除去,農薬庫で毒劇物の定期点検等,屋内で様々な作業に取り組んでいました。
なので,今日は,屋内作業が順調にこなせた一日となりました。
(果樹研究部Nh)
令和2年1月23日 2020年も,力を合わせて頑張ります!
果樹研究部の所在する安芸津の勤務地では,本年も先週末の昼休憩に職員揃って新年の記念写真をパチリッ!
2020年は,十二支で言うところの「子年(ねどし)」で動物の「鼠」に相当しますが,十干を加えると「庚子(かのえ・ね)」となり,「変化が生まれる状態,新たな生命がきざし始める状態」を指すそうです。
なので,今年は,職員がワンチームになって,新たな取組に果敢にチャレンジしていきたいですね。
(果樹研究部&管理第二課)
令和2年1月16日 防風樹の刈り込み作業を開始しました
果樹研究部の研究圃場の周辺には,珊瑚樹,犬槙,杉,檜等の樹木によって防風樹が植えられています。
これらの防風樹は樹高が高いため,安全に最大限の配慮を行いつつ,高所作業車等を活用して高所での枝の刈り込み作業を行っています。
この作業は,例年,比較的労務に余裕のある冬季に行っていますが,今年も防風樹の剪定作業を開始しました。
果樹研究部では,これから暫くの期間,防風樹の刈り込み作業が続きます。
(果樹研究部Dm&Km1&Km2&Yn&Nh)
令和2年1月15日 連携して新規就農者を支援
東部農業技術指導所(所在地:福山市)と連携して新規就農者への技術支援を行いました。
具体的には,神石高原町より来所された5名に対し,当センターで開発した自動調光システム等の最新技術を紹介しました。
県内での導入事例も織り交ぜながら丁寧に説明しました。
(by Pica Jiro)
令和2年1月15日 ナシの剪定作業が進んでいます
果樹研究部では,今月に入りナシの剪定作業が進んでいます。
ナシの剪定は,長年の熟練を必要とする作業です。
このため,ナシを担当する研究員と専門技術指導員は,剪定の考え方や今年の剪定の留意点を説明するため,今シーズンの生育状況を踏まえて,圃場管理担当者を集めた技術講習会を開催し,技術の継承を行っています。
剪定後のナシの樹は,適度に花芽を残し,スッキリしましたよ。
(果樹研究部Sn&Dm&Mc&Wd&Nh)
令和元年12月23日 カンキツ樹体に寒冷紗を被覆しました
今年も「夜が最も長く,昼が短い日」とされる冬至を迎え,いよいよ本格的な冬の到来です。
果樹研究部の研究圃場では,カンキツの樹体を冬の寒さから守るため,先週から寒冷紗の被覆作業が行われています。
もう1週間程で年越しとなりますが,カンキツの担当職員は,この作業が終わるとホッと一息つけます。
この冬も大切なカンキツの試験樹が寒波被害を受けずに,無事に越冬できますように…!
(果樹研究部Nh)
令和元年12月16日 露地栽培のカンキツ果実への袋かけ
12月5日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場にある中晩生カンキツ類が着色してきたことを紹介しましたが,このうち多くの品種は年内に収穫されます。
しかし,果樹研究部の研究圃場は,県内のカンキツ産地の中では比較的寒さが厳しい立地条件にあるため,年明け後の厳寒期にも樹上に着果させておく必要のある品種では,袋かけを行って果実に対する寒さ被害を回避させることがあります。
このため,写真にある「不知火」を始めとする,厳寒期以降に収穫される一部のカンキツ品種に対し,先週頃から袋かけの作業が行われています。
果樹研究部では,供試用のカンキツ果実を冬場の寒さ被害から回避させるため,一手間かけて気を使いながら育てています。
(果樹研究部Nh)
令和元年12月13日 露地栽培のレモンを収穫しました
12月5日の研究員日記では,果樹研究部における露地栽培の中晩生カンキツ類が色づいてきたことを紹介しましたが,今月に入ってレモンの果皮も黄色く色づいてきました。
果樹研究部では,特産である「広島レモン」の生産に役立つ研究に対応するため,レモンの研究圃場の比率を高めつつありますが,今週半ばまでには,果樹研究部で育成した「イエローベル」を始め,様々なレモン品種をほぼ収穫しました。
収穫したレモンは,貯蔵等の各種試験のために優先して供試されますが,残りの果実は「広島レモン」として出荷されます。
レモンの研究担当者は,収穫後の果実分析等の各種研究業務で多忙となりますが,現場で活用していただける研究成果創出に向けて頑張っています。
(果樹研究部St&Sk&Nh)
令和元年12月12日 ナシ&イチジク園の多目的ネットの天井部分を解放
先週末には,二十四節季で「本格的に雪が降り始める頃」とされる「大雪(たいせつ)」の時期に入りました。
果樹研究部のナシ&イチジク園では,春季から秋季に多目的ネットを被覆していますが,すっかり落葉を終えた冬季にはネットを被覆する必要はありません。
むしろ,寒気流入時の降雪被害,即ち,降り積もった雪の重みによるネットの破損や棚の倒壊を未然に防ぐ必要があるため,今週の初めには,多目的ネットの天井部分を解放しました。
これらの園では,これから本年伸長した枝の剪定作業が始まります。
(果樹研究部Nh)
令和元年12月11日 拡大型の根域制限で栽培されたブドウ樹の根の観察
12月10日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場における改植に際し,露地植えされたナシ,モモ及びブドウの根の状態を紹介しましたが,この冬場には,拡大型の根域制限で栽培され,11年が経過したブドウ樹も改植の予定ですので,限られた土量で潅水と施肥を集中管理され,物理的にも化学的にも好適な環境に置かれた根の状態を観察する絶好の機会です。
そこで,今週の初めには,ブドウ担当の研究員が果樹を担当する普及指導員との共同作業により根を洗い出し,根の分布実態を観察しました。
バークストリッパーにより1時間以上水圧をかけて奮闘した結果,長年好適な土壌環境に置かれた根は,多くの細根を伴って,根域枠の全域に伸長しているのを観察できました。
今回の試みでは,「果樹栽培では,根の生息する土壌環境を好適に維持管理することが大変重要である」ということを再認識する良い機会となりましたよ。
(果樹研究部Ss&Nh)
令和元年12月10日 改植園で観察したナシ,モモ及びブドウの根
11月21日の研究員日記では,果樹研究部のナシ園やモモ園の改植が始まっていることを紹介しましたが,その後ブドウ園でも改植が始まりました。
改植中の研究圃場に行ってみると,其々の根が掘り起こされていました。
ナシの樹は,半径約3mの円内に枝を伸ばし,園内のほぼ全面に潅水していたためか,根も四方に広く伸びていました。
一方,モモやブドウの樹では,土壌改良と潅水が畝の部分に集中して施されており,枝も畝に沿って列状に伸ばしてあったためか,多くの根が畝下部分に集中していました。
果樹園の改植は,日頃確認できない根の状態を観察できる絶好の機会ですね。
(果樹研究部Ss&Sn&Nh)
令和元年12月9日 親睦会行事の景品授与
当センターの安芸津職場では,親睦会行事として11月に「輪投げ大会」が昼の休憩時間を利用して開催されましたが,本日,安芸津職場の職員が集まる機会がありましたので,結果報告を兼ねて景品が授与されました。
大会は,4チームによる対抗戦方式で行われ,平均得点を争う団体戦でしたので,景品内容には多少の差異はあるものの,参加者全員に景品が渡されました。
皆さん,和やかな雰囲気の中,ちょっとしたボーナス気分を味わいながら,笑顔で景品を受け取っていましたよ。
これで,師走の多忙な業務も,張り切って乗り切れますね。
(果樹研究部&管理第二課)
令和元年12月6日 仏の手をしたレモン…?
先日,果樹研究部のレモン圃場で,収穫直前の果実をたわわに着けたレモンの樹を観察していた際に,面白い形をしているレモンの果実を見つけました。
今年の1月8日の研究員日記では,変わった形状のレモンとして「双子のレモン」を紹介しましたが,今回見つけたレモンも大変面白い形状をしています。
一般的なレモンの果実は,果実の先端部は細って尖っている部分が1つだけですが,今回見つけたレモンは,先端部が5つに分かれ,まるで指が伸びているように見えます。
香酸柑橘類の一種には,長楕円体で先が指のように分かれる,「仏手柑(ぶっしゅかん)」という名称の,変わった形状をした果実もありますが,今回見つけたレモンも,まさに「仏の手をしたレモン」ですね。
縁起の良い果実のように思えて,両手を合わせて拝みたくなりましたよ。
「終わりよければすべてよし」という言葉がありますが,本年の締めくくりとして,何かご利益を期待したくなりますね。
それにしても,自然界では,探せば,いろんな形状の果実を見つけることができるものですねぇ。
(果樹研究部Nh)
令和元年12月5日 中晩生カンキツ類が着色してきました
11月14日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場にある早生温州ミカン「興津早生」を収穫したことを紹介しましたが,師走を迎えて,今週からは中生温州ミカン「石地」の収穫が始まりました。
また,カンキツ品種圃場では,「八朔」,「ネーブルオレンジ」及び「不知火」等が鮮やかに着色してきました。
果樹研究部では,例年の如く,12月はカンキツ類の収穫と調査に追われそうです。
露地栽培のカンキツ園からオレンジ色や黄色が消えた後には,今年もカンキツの樹への寒冷紗の被覆が始まります。
(果樹研究部Nh)
令和元年12月4日 農業技術大学校の学生さんに講義をしました
研究員が講師となり,広島県立農業技術大学校2年生の学生さんに講義をしました。
土壌肥料担当2年目の若手研究員は,初めての経験でしたが,土壌肥料の基礎,スマート農業に関する取り組みをわかりやすく説明していました。
メモを取りながら熱心に講義を受け学生さんの姿に,広島県農業がさらに魅力的なものとなるよう頑張らなければ!という思いをさらに強くしました。
(生産環境研究部 O,H)
令和元年11月28日 安芸津職場の紅葉スポット
二十四節季では先週末に「小雪(しょうせつ)」を迎え,北国では僅かながら雪が降り始める頃とされるのでしょうが,果樹研究部のある安芸津職場は瀬戸内海沿岸の小高い丘の上にあり比較的暖かい地ですので,今が紅葉の見頃です。
なので,安芸津職場の紅葉スポットである,正面玄関前のロータリーと庁舎西側駐車場横にあるモミジが鮮やかに紅く染まっています。
ちなみに,庁舎から東を臨めば,隣接する国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門ブドウ・カキ研究領域のカキ園の紅葉も眺めることができます。
これらの葉も間もなく散り始め,一段と冷たい風が吹くようになれば,果樹研究部では,落葉果樹の剪定や中晩生柑橘類の収穫が始まります。
(果樹研究部Nh)
令和元年11月21日 果樹園の改植の時期になりました
果樹研究部では,必要に応じて研究圃場を計画的に改植し,研究成果の実証展示や新たな研究課題の推進に向けて準備しています。
11月15日の研究員日記では,研究圃場に栽植されているブドウやナシの樹の落葉が始まっていることを紹介しましたが,果樹の研究圃場の改植は多大な労務を要するため,果樹研究部では比較的労務量にゆとりが生まれる落葉期頃からこの作業が行われます。
このため,「樹体ジョイント仕立て」を実証展示しているナシ園やモモ園では,先週から研究圃場の一部の樹が伐採・伐根され,より魅力的で必要度の高い研究圃場づくりに向けて取り組み始めました。
(果樹研究部Ss&Sn&Nh)
令和元年11月20日 本年産温州ミカンの初出荷
11月14日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場にある温州ミカン「興津早生」の収穫を紹介しました。
これらのミカンのうち,調査用の果実以外は,収穫後に選果機に通して大きさ別の仕分けを行い,不良果を除外した後に段ボール箱に詰めて出荷され,市場に流通します。
先日収穫された温州ミカンは,本日,生産工程管理日誌を添えてJAに出荷されました。
果樹研究部の研究圃場で生産された本年産温州ミカンの初出荷です。
カンキツは,これから本格的な収穫シーズンに入るため,今後暫らくの間は収穫,選果等の作業が増えてきます。
これらの作業は,この時期の果樹研究部を代表する光景の一つでもあり,冬の訪れを実感します。
(果樹研究部Km&Dm&Nh)
令和元年11月19日 カンキツ園での冬支度
県内のカンキツ生産地の中で最も北に位置し,小高い山の上にあるカンキツ園では,12月を目前にして最も気になるのが「冬の寒波被害に対する備え」です。
このため,果樹研究部では,大切なカンキツ試験樹を冬の寒波で枯らさないように,防寒対策の作業が11月頃から増えてきます。
露地栽培の研究圃場に栽植されているカンキツ幼木には,この時期から稲藁を巻きつけています。
また,露地栽培のカンキツ成木には,冬の寒さの被害を防ぐために,毎年,12月頃から寒冷紗を被覆しています。
とは言え,寒冷紗を樹体に直接被覆すると枝葉や果実を傷めてしまいますので,樹体の周りに専用の棚を作成して,寒冷紗を被覆します。
今年も寒冷紗被覆用の棚の補修と増設が完了したので,果樹研究部のカンキツ園では,1か月後に控えた,「緑の樹体を白い寒冷紗で覆う作業」を待つばかりです。
(果樹研究部Kj&Yy&Nh)
令和元年11月18日 果樹研究部で行われていた雨天日の諸作業
今日は午後から久しぶりにまとまった雨が降り,果樹研究部では様々な室内作業が行われていました。
農薬庫では,本年の果樹研究圃場の薬剤防除がほぼ終了したのを受けて,来年に向けた農薬の在庫確認作業が行われていました。
ちょっと広めのスペースのある選果施設では,冬場にカンキツ樹の防寒資材として被覆する寒冷紗の修繕作業が行われていました。
また,貯蔵庫では,カンキツ担当の職員により,レモンの調査が行われていました。
いずれの作業も,この時期特有の作業です。
(果樹研究部Nh)
令和元年11月15日 冬支度の始まり
先週末に立冬を迎え,果樹研究部のある安芸津職場では,今週には時折吹く冷たい突風により,掲揚してある国旗と県章旗が久々にはためいていました。
この時期の研究圃場では,ブドウやナシの樹の落葉が始まっており,樹体自ら冬支度を徐々に進めています。
晴天日の昼間はまだ暖かい日もありますが,朝夕は上着の着用が欠かせなくなり,今年も冬の気配が感じられる時期になりましたね。
(果樹研究部Nh)
令和元年11月14日 早生の温州ミカンを収穫しました
11月5日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場にある温州ミカン「興津早生」の果皮がほぼ完全着色したことを紹介しましたが,本日この品種を収穫しました。
収穫に際しては,収穫経験豊富な職員がミカンの収穫を初体験する職員に対して作業上の留意点を説明してから作業を開始しました。
果実の採収方法は,ヘタに繋がる枝を残し過ぎると収穫籠の中で他の果実を傷つけてしまうため,まず果梗枝(=果実に繋がる枝)の付け根から5mm程度離れた位置に収穫用のハサミを当てて樹から一旦果実を切り離し,その後に果実の付け根に収穫用のハサミを当てる「2度切り」により,ヘタ付近に段差のある果梗枝を残さないようにします。
その他の留意点としては,収穫籠からコンテナに移す時には果実が傷まないように低い位置からそろりと移すことや,コンテナに入れる容量は8分目くらいまでに留めておくこと等を説明しました。
今回も,ちょっとしたポイントを技術継承した上で作業を進めたため,初体験の職員も円滑な作業ができました。
こうした作業前の技術継承は大切ですね。
(果樹研究部Km&Sk&Nh)
令和元年11月12日 ハート型ミカンが成熟しました
7月25日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場に植えてある温州ミカンの幼果の1つが「ハート型」になっていることを紹介しましたが,その後の生育状況が気になったので,研究圃場で再度確認してみました。
このミカンは,早生温州ミカンの「興津早生」で,幼果の時には濃い緑色を呈して真上を向いていましたが,今の時期には果皮がオレンジ色に変わり,自身の重みにより真下を向いた状態で樹に着生していました。
また,外観からは,1つの果実のように見えていましたが,中央部の果皮を割って果実内部を覗いたところ,内側には2つの果実が内包されていました。
自然界には,稀におもしろい果実が着生することがありますね。
(果樹研究部Nh)
令和元年11月11日 この時期にカンキツ品種圃場を黄色く彩る品種は…
11月5日の研究員日記では,早生温州ミカンの果皮のオレンジ色が目立ってきたことを紹介しましたが,この他にも,この時期に着色の進んでいるカンキツを探して果樹研究部のカンキツ品種圃場を訪れたところ,果皮が黄色く彩る品種を2つ見つけました。
1つは,「桃栗3年,柿8年,柚子の大馬鹿18年」の言葉で,「成長が遅い」ことが知られている「柚子」で,もう1つは,果樹研究部の所在する東広島市安芸津町内に古くから局在して栽植されてきた「ジャボン」です。
果皮の表面は,「柚子」ではデコボコし,「ジャボン」ではツルツルしているので,見た目は対照的ですが,いずれも香酸カンキツで,もうすぐ収穫期を迎えます。
暦の上では,「冬の気配が立ち始める」ことを意味する「立冬」を迎えたばかりですが,これらの品種の黄色く熟した果実を見ていたら,冬の到来を意識しますね。
(果樹研究部Nh)
令和元年11月5日 早生温州ミカンが完全着色
10月18日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場にある「興津早生」や「石地」等の温州ミカンの果実が黄色く色づき始めたことを紹介しましたが,早生の温州ミカン「興津早生」が栽培されている研究圃場では,果皮がほぼ完全に着色し,オレンジ色が目立つようになってきました。
この品種は,もうすぐ収穫できそうです。
本格的にミカンを楽しめる季節の到来ですね。
(果樹研究部Nh)
令和元年10月24日 温州ミカンの生育調査
果樹研究部では,毎年,温州ミカン等を対象として定期的に生育状況の調査を行い,当該年度の生育データと平年値とを比べて栽培管理の参考にしたり,各種の果樹生産対策会議等で技術指導の基礎データに活用したりしています。
果樹研究部の温州ミカン「興津早生」における直近の調査結果では,着色歩合,果実肥大および酸濃度は平年並み,果実糖度は平年よりやや低い傾向でした。
この品種は,あと3週間後頃には収穫できそうです。
(果樹研究部Sk&Nh)
令和元年10月23日 秋の一斉清掃
7月17日の研究員日記では,安芸津職場の職員総出により,蒸し暑い気候の中で一斉清掃を行ったことを紹介しました。
季節の変遷は早いもので,今日は,秋の一斉清掃の日です。
全職員が朝一番に本庁舎前に集合し,作業手順や作業上の留意点等の確認を行い,各自の持ち場に別れて清掃作業を開始しました。
清掃作業は,まず庁舎&貯水池周辺の法面や庭園等の屋外から開始し,その後,車庫,農具舎および果樹研究部の廊下等の屋内に移りました。
今回の一斉清掃では,夏と違って,心地よい気温の中,良い汗を流すことができました。
お陰様で,職場環境も職員の気持ちもスッキリしましたよ。
(果樹研究部&管理第二課)
令和元年10月21日 樹冠下への敷きわら
果樹研究部の研究圃場では,稲わらを樹冠下の雑草の抑制や土壌の乾燥防止として有効利用するための敷きわら作業が着々と進行中です。
本日も,当センター本所(八本松)から貰い受けた後に天日干しを済ませた稲わらをカンキツ幼木の株元に敷き詰める作業が行われていました。
敷きわらは,果樹研究部で毎年10月頃に行われる,定番の作業です。
(果樹研究部Km&Nh)
令和元年10月21日 第65回全日本花卉品種審査会 ユーストマ(秋出し)
栽培技術研究部は,トルコギキョウ(ユーストマ)の品種審査会を日本種苗協会様から受託しています。
今年は,7月29日に苗を定植し,本日の審査会ではすべての品種・系統が開花してします。
審査員の皆さんは悩みながら採点されていました。
今が見頃ですので,興味のある方は当センターまでお越しください。
(栽培技術研究部 K)
令和元年10月18日 温州ミカンの果皮が緑から黄色に変わる時期になりました
果樹研究部の研究圃場に植えてある,「興津早生」や「石地」等の温州ミカンは,昼夜の気温の低下とともに,果皮が色づき始めました。
日毎に黄色っぽく変わる温州ミカンの果実に,秋が深まりつつあるのを実感します。
(果樹研究部Nh)
令和元年10月17日 中国重慶市の高校生による視察
中国重慶市から,高校生9名と引率教員1名が果樹研究部を訪れました。
この訪問は,「日本・アジア青少年サイエンス交流事業さくらサイエンスプラン(国立研究開発法人科学技術振興機構による採択事業)」に応募された,公益財団法人広島国際センターが窓口となって,科学技術分野に関心を持つ重慶市の青少年及び教員に対し,広島県内の科学技術関連の大学・研究機関や企業への視察ならびに人的交流の機会を提供する一環として果樹研究部を訪れたもので, 3年前と昨年に続き,3度目です。
このため,研究員3名が,農業技術センターの概要をはじめ,「光反射シートを利用したブドウの収量増加技術」,「ブドウの根域制限栽培」,「モモの樹体ジョイント仕立て」および「温州ミカン「石地」の早期多収を目指す主幹形栽培技術」等の研究成果を室内での講義や研究圃場での実証展示物により紹介しました。
視察者の皆さんは,紹介した各技術に高い関心を持たれたようで,熱心に質問されていました。
この視察の機会が,視察者の皆さんにとって,我が国の果樹園芸技術に対する理解の促進と今後の更なる人的交流に向けた一助となれば幸いです。
(果樹研究部Tk&Ss&Oy&Nh)
令和元年10月15日 カンキツ高品質果実連年安定生産に向けた新技術セミナーを開催
8月26日の研究員日記では,『果樹研究部の研究圃場にて,カンキツの高品質生産や経営安定に資する新技術セミナーを10月中旬に開催予定』とお知らせしましたが,本日,当該セミナーが開催されました。
今回のセミナーは,「高品質果実連年安定生産に向けたウンシュウミカンとレモンの栽培管理技術」をテーマに開催され,カンキツを担当する研究員3名が,経営体(カンキツ安定生産)コンソーシアムに参画して3年間実証中の研究成果を紹介しました。
今回は,県内の技術者や生産者ら47名が出席されましたが,今後,今回のセミナーで紹介した新技術が一人でも多くの方々に活用していただけることを期待しています。
(果樹研究部)
令和元年10月10日 ミカン主幹形樹も夏秋梢処理でスッキリ!
9月30日の研究員日記では,果樹研究部のカンキツ品種育成圃場での「夏秋梢」の処理作業の様子を紹介しました。
その後,今週半ばには他のカンキツ研究圃場でも「夏秋梢」が次々と処理され,ミカンの主幹形樹もスッキリした樹姿になりました。
これで,視察案内時やセミナーの開催時にも気持ちよく対応ができますね。
今年のミカン生産の仕上げとなる高品質な果実の収穫が待ち遠しい限りです。
(果樹研究部Ky&Nh)
令和元年10月8日 カンキツ防寒用の寒冷紗の修繕
南洋上には台風19号が発生し日本に接近しつつありますが,季節は既に二十四節季の「寒露」を迎え,本格的な秋の到来です。
果樹研究部のある安芸津は,県内のカンキツ生産地としては北限に近く,山腹に研究圃場があるため,寒さに弱いレモン等のカンキツ樹に対して,冬の寒さの被害を防ぐために,毎年,12月頃から寒冷紗を掛けています。
なので,10月に入りますと,果樹研究部では,前年の冬に吹き荒れた風で枝や支柱に引っ掛かって破損した寒冷紗の修繕作業が行われます。
今年も,この時期に寒冷紗をしっかり修繕して,来るべき冬に備えています。
(果樹研究部Nh)
令和元年10月7日 消防訓練
安芸津に勤務する果樹研究部と管理第二課に所属する職員を対象に,通報,避難,消火の3点セットで消防訓練を実施しました。
本日の訓練では,庁舎2階の病害虫実験室を火災発生地点とし,火災発生を知らせる庁内放送を皮切りに,全職員が一斉にグラウンドに避難しました。
当初は,東広島市消防署の協力によって,訓練の講評と消火作業等の説明をいただく予定でしたが,市内での緊急出動と重なったため,消防署に勤務経験のある職員2名の主導により,訓練が行われました。
訓練の講評では,「出火時の緊急放送が小さくて聞取り辛かった」とのコメントがあったように,通報面での周知が本日の反省材料ですが,避難面では全員が迅速に安全な場所まで移動できたうえに,消火面では的確で素早い消火作業の手順を学習できたことから,概ね訓練の目的を果たすことができました。
今回のような消防訓練を定期的に重ねて,いざという時には的確に落ち着いた行動ができるようにしたいですね。
(果樹研究部&管理第二課)
令和元年10月3日 秋を身近に感じる果樹…柿,栗,銀杏
10月に入ったとは言え,日中はまだ蒸し暑さを感じますが,陽射しは随分と和らいできました。
果樹研究部の研究圃場では,カンキツ,ブドウ,ナシ,モモ,イチジクが研究対象として栽培されていますが,この他にも秋を感じる果樹を探して,お昼休みに果樹研究部のある安芸津職場の敷地内を散策しました。
執務室のある庁舎より北側の敷地内を歩いていると,今では廃園となっている園地の片隅や林地との境界付近にポツンと佇む,柿,栗,銀杏の樹を見つけました。
いずれの樹も栽培管理対象外の放任樹ですが,樹上に着生した夫々の果実に,秋の訪れを実感しました。
(果樹研究部Nh)
令和元年10月2日 果樹研究部の試験研究課題中間検討会
本年度の試験研究課題中間検討会が,果樹研究部に於いて開催されました。
本年度の上半期に果樹研究部で実施された試験研究課題は,ブドウやナシ等のように既に収穫を完了した樹種を対象とするものから,多くのカンキツ類のように未だ収穫の完了していない樹種を対象とするものまで様々です。
このため,試験研究課題の設計内容や対象とする樹種により,現時点までの進捗状況は大きく異なりますが,それぞれの課題担当者から現時点の進捗状況が報告された後,今後の展開に向けた意見交換が行われました。
本年度の下半期は始まったばかりですので,残りの半年で,当初の目的を達成できるように頑張りましょう!
(果樹研究部)
令和元年9月30日 カンキツの「夏秋梢」除去
未だ蒸し暑さが感じられる日中のカンキツ園で,樹の中に剪定鋏を突っ込んで農作業に精を出しているのは,この園地の栽培管理を担当する果樹研究部の職員です。
カンキツの樹は,春,夏,秋に枝が伸長しますが,夏から秋に伸びた枝は「夏秋梢」と呼ばれます。
「夏秋梢」は,若木,高接ぎ後間もない樹および着果の少ない成木等で多発しやすく,放置しておくと,樹勢を乱すばかりでなく,かいよう病等の病害虫の伝染源にもなります。
このため,果樹研究部のカンキツ品種圃場では,旺盛に伸びた「夏秋梢」を切り取る作業が行われていました。
「夏秋梢」を取り除いたカンキツの樹は,とてもスッキリした樹姿になっていましたよ。
(果樹研究部Nh)
令和元年9月27日 今年は多い…?スズメバチの巣
例年,9月頃になるとスズメバチの出現頻度が高まりますが,今年は,果樹研究部の敷地内で例年以上にスズメバチの姿を見かけます。
ハチの中でも毒性が強く,生命に危険を及ぼす可能性もあるスズメバチ。
スズメバチの刺害による死亡例は,毒蛇の咬害よりも高いとされる記事もあります。
今年,果樹研究部のある安芸津の栗岡の地で発見されたスズメバチの巣は4つ。
いずれも,建築物の軒下に巣を作っています。
スズメバチは,巣への接近者を突然攻撃してくる場合があるので,早く巣を除去して欲しいなぁ…。
(果樹研究部Nh)
令和元年9月24日 紫外可視分光光度計が更新されました
1枚目写真:紫外可視分光光度計, 2枚目写真:高速液体クロマトグラフ装置
紫外可視分光光度計が更新されました。
オートサンプラー装備の最新式で,リン酸,硝酸,ケイ酸,鉄等の迅速な分析が可能となりました。
概に実施した高速液体クロマトグラフ装置の修繕と合わせ,測定精度の向上と高速分析により分析労務が大幅に削減されるとともに,より高いレベルでの研究に活用していく予定です。
(生産環境研究部 K)
令和元年9月24日 ハート型のイチジク…?
これまでの研究員日記において,平成30年9月18~19日には「ハート型&菊紋型のブドウ果粒」,平成31年1月8日には「双子のレモン」,令和元年7月25日には「ハート型のミカン」等,果樹研究部の研究圃場で偶然見つけた,様々なおもしろい形の果実を掲載しましたが,今回は,おもしろい形のイチジクを紹介します。
先日,県内のイチジク産地で園地を巡回中に,「ハート型のイチジク」を見つけました。
イチジクでは,稀に1つの節に2つの正常な果実が着果しているのを見かけることがありますが,そのケースでは,節から発生している果実の付け根の部分は完全に分かれていて別々の個体です。
今回発見した「ハート型のイチジク」は,節から発生している果実の付け根の部分は1つしかなく,途中から2つの個体に分かれ,そのうちの1つがハート型で,残りの1つが正常な形をしています。
どうして,このような果実ができるのでしょうかねぇ…?
神様の悪戯…?
自然現象とは言え,不思議てすねぇ。
(果樹研究部Nh)
令和元年9月18日 果実形質調査
8月27日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場でブドウやナシの収穫が進んでいることを紹介しましたが,その頃の実験室ではブドウ等の果実形質調査が盛んに行われていました。
それから更に日々が過ぎゆき徐々に秋めいてきて,昼と夜の長さがほぼ等しくなる「秋分」が近づいてきた昨今,実験室を覗くと,イチジクの果実形質調査が見られ始めました。
近年,果樹研究部ではイチジクの研究にも力を入れていますので,これからのシーズンは実験室でイチジクを見かける機会が増えそうです。
研究目的に沿った,イチジクの良い成果が得られることを期待しています。
(果樹研究部Nh)
令和元年9月10日 安芸津中学校生徒の職場体験学習
今週は,安芸津中学校の生徒さん2名が果樹研究部で職場体験学習を行っています。
今日までに,カンキツ類の摘果,ブドウの収穫や調査等の作業を体験しました。
日中はまだ厳しい残暑が残りますが,暑い中,2人とも各作業に積極的に取り組んでいました。
ここでの2人の体験が,今後,1つでも何かの役に立ちますように…!
(果樹研究部Oy&Nh)
令和元年9月2日 連日の選果&出荷作業
8月27日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場でナシやブドウ等の収穫が進んでいることをご紹介しました。
収穫された果実のうち,供試用の果実以外は,選果作業を経て出荷され,県の財産収入になります。
なので,ブドウ,ナシ,加温栽培のグリーンレモンの収穫盛期に差し掛かった今の時期には,ほぼ毎日,何らかの果物の選果作業&出荷が行われています。
これらの作業を担当する職員は,収穫の喜びを感じながら,日々気を抜かずに果実の最後の仕上げ作業に取り掛かっています。
(果樹研究部Nh)
令和元年8月27日 収穫シーズン到来
先週末(23日)に二十四節気の「処暑」を迎え,今月初旬の厳しい暑さが少し収まり,朝晩には涼しい風すら感じられる頃となりました。
例年,処暑になると,スーパー等では秋の旬の味覚が一段と増えてきますが,果樹研究部の研究圃場でも,ナシやブドウの収穫が進んでいます。
また,今日は,ブドウの他にも,加温ハウスで栽培したグリーンレモンの収穫も行われ,担当の職員は,収穫,調査,選果等で慌ただしく動きまわっていました。
(果樹研究部Nh)
令和元年8月26日 高品質ミカン生産に係る視察対応
本日,県内西部の島嶼部地域から26名のカンキツ生産者が果樹研究部にお越しになりましたので,温州ミカン「石地」の高品質生産を目的とした視察見学に対応しました。
カンキツ担当の研究員が,2種類の整枝法(主幹形,開心自然形)と樹冠下の透湿性光反射シートの被覆の有無とを組み合わせて実証展示している温州ミカン「石地」の研究圃場にご案内し,生育ステージ毎の適正な水分管理により連年で高品質な「石地」を高位に安定多収していること等をご紹介しました。
果樹研究部では,このように研究成果の実証展示圃を設けて,新技術等に関心のある果樹生産者の皆様の視察をお待ちしています。
このホームページの「視察・見学」の欄にある申請書にご記入いただき,果樹研究部にご連絡いただければ日程等を調整いたしますので,ぜひ,お越し下さい。
また,本年10月中旬には,果樹研究部の研究圃場にて,カンキツの高品質生産や経営安定に資する新技術セミナーを開催予定です。
ご案内の際には,ふるってご参加ください。
(果樹研究部Ky&Nh)
令和元年8月23日 アスパラガス「母茎地際押し倒し法」から「L字栽培」に名称変更しました
当県の特許技術,アスパラガス母茎地際押し倒し法について,ちょっと名称が専門的すぎるかなあということで
より覚えやすい,アスパラガス「L字栽培」に名称を変更しました。
また,今年の4月からは,L字栽培専用資材「らくとれーる」が東プレ株式会社(東京都)から販売されています。
新生母茎地際押し倒し法,もとい「L字栽培」をどうぞよろしくお願いします。
(技術支援部Y)
令和元年8月16日 台風一過
台風10号は,昨日の午後に広島県を縦断し,日本海に抜けて行きました。
ニュースでは,「大型で,強く,速度が遅い台風」という予報でしたので,本県を直撃するとの情報が流れた時には,「今回はかなり激しい被害があるかも…」と大変心配し,昨日は一刻も早く通り過ぎるのを願うばかりでした。
ところが,幸いなことに,果樹研究部のある東広島市安芸津町では,雨風ともに,さほど激しくはありませんでした。
お陰様で,研究圃場では,多目的ネットやハウスビニルの破損等の甚大な被害は無く,その上,ほどほどの降雨をもたらしてくれたため,露地栽培の果樹にとっては絶好の水分補給の機会となり,ホッと胸をなでおろしました。
今朝は薄曇りの天候となり,「台風一過で快晴」とはなりませんでしたが,いつも通りの通常勤務ができ,安堵の一日です。
台風の多発するシーズンは今暫く続きますので,今後も引き続き抜かりの無い台風対策が必要ですね。
(果樹研究部Nh )
令和元年8月9日 再び,炎天下での防除
8月1日の研究員日記では,炎天下でカンキツやナシの防除を行ったことをご紹介しました。
多くの果樹では,高温下で晴天が続くとハダニが発生してきます。
健全なカンキツの葉は濃い緑色を呈していますが,ミカンハダニに激しく吸汁されたカンキツの葉では,葉緑素が破壊されて小さな白い点となって見えます。
このような葉は,同化機能を著しく阻害され,早期に落葉することもあります。
果樹研究部の研究圃場でも,カンキツの葉等でハダニが増加し始めましたので,一斉に防除を行いました。
今日も,暑い中で防除を担当してくださった職員の皆さん,ありがとうございます。
(果樹研究部Nh)
令和元年8月8日 交通安全研修
当センターの安芸津職場では,8月の全体会議に先立ち,東広島警察署から講師を派遣していただいて,交通安全研修を実施しました。
研修では,「県内の交通事故発生状況」や,「想像力欠如の残念な運転事例」等について説明を受けた後,交通事故全体の約6割を占める,「交差点での事故」に係るDVDで,事故現場の再現映像により原因と防止策を学びました。
一人一人が,運転時のみならず,歩行時にも,ゆとりのある心持ちで行動し,「もしかして(危険予測),止まる(安全停止),見る(安全確認),待つ(安全確保),確かめる(再確認)」を心掛けて,事故防止に努めないといけませんね。
貴重な知見を紹介してくださった講師のN先生,ありがとうございました。
(果樹研究部&管理第二課)
令和元年8月7日 高校生のインターンシップ
西条農業高校の生徒さんがインターンシップ制度を活用して来所されました。
1日目は,栽培技術研究部の担当者と圃場見学や小麦の調査を行っていただきました。
厳しい暑さが続きますが,体調に留意され有意義な研修となることを祈っています。
(技術支援部SY)
令和元年8月6日 猛暑続きから小雨となり,ホッと一息
8月1日の研究員日記では,果樹研究部での炎天下の防除についてご紹介しましたが,今日は,台風8号が九州に上陸した影響により朝から小雨模様の天候です。
ここのところ猛暑続きでしたので,露地栽培のカンキツ類にとっても待望の降雨となり,ほんのお湿り程度の雨量であっても,正直,「ホッと一息」といったところですね。
(果樹研究部Nh)
令和元年8月1日 炎天下の防除
本日も夏空にモクモクと積乱雲が湧き出ています。
日中の炎天下での農作業は,大量の発汗により体力を消耗します。
そんな中,果樹研究部の研究圃場では,カンキツやナシの防除を行いました。
カンキツでは,若葉や緑枝の柔らかい組織の表皮下にミカンハモグリガの幼虫が潜って坑道を作りながら食害し白い筋を描いたような跡を残すため,伸長中の新梢が発生している幼木や高接ぎ樹等がある圃場を主体にスピードスプレイヤーや動力噴霧器等を用いて農薬を散布しました。
暑い中で防除を担当してくださった職員の皆さん,ありがとうございます。
(果樹研究部Nh)
令和元年7月29日 果樹の新技術セミナー等のご紹介
週末の7月26日(金)には,呉市蒲刈町に於いて,県内の生産者や技術者等43名の参加により,温州ミカン「石地」の主幹形栽培研修会を開催しました。
この研修会は,3月26日(蒲刈),4月12日(瀬戸田)に続き,今年3回目です。
参加者からは,「ポイントが分かりやすかった」,「座学は興味深い話でした」,「水分管理の必要性を改めて認識した」,「現地で実際に見ることができて良かった」,「毎年お願いします」等のご意見をいただきました。
果樹研究部では,本年度10月頃にも温州ミカン「石地」の主幹形栽培研修会を計画しており,この他にもレモンの栽培管理や育成品種に係る新技術セミナーも開催予定です。
ご案内の際には,ふるってご参加ください。
(果樹研究部Ky&Tk&Oh&Oy&Nh)
令和元年7月25日 ハート型のミカン…?
平成30年9月18~19日の研究員日記では「ハート型&菊紋型のブドウ果粒」,平成31年1月8日の研究員日記では「双子のレモン」等,果樹研究部の研究圃場で見つけた,おもしろい形の果実をご紹介しました。
今日,果樹研究部の研究圃場で温州ミカンの摘果作業を行っていたら,「ハート型のミカン」の幼果を見つけました。
県内のカンキツ産地では,型枠を活用して「ハート型のレモン」を生産している産地もありますが,今回発見した「ハート型のミカン」は,まさに自然現象によって偶然に生じた産物です。
自然界には,いろんな現象が生じますね。
こんな形のミカンが沢山生産できれば,「カワユイ!」って人気沸騰でしょうね。
このミカンは,成熟期まで4か月余りありますが,無事に成熟しますかねぇ…。
(果樹研究部Nh)
令和元年7月23日 レモン幼木園における潅水施設の完成間近
台風5号の北上により梅雨前線が押し上げられて,先週から雨天が続いていましたが,台風が通過したので,今後の梅雨前線の動きが気になりますね。
例年通りなら,そろそろ梅雨が明けてもよさそうな時期ですが,降雨から一転して酷暑となっても困りものですよね。
果樹研究部には定植後2年目になるレモン幼木園がありますが,炎天下での樹体管理を円滑に行えるようにするために春先から潅水設備を整備してきました。
この潅水設備が,なんとか梅雨明けに間に合うタイミングで完成しそうです。
これで,このレモン幼木園では,夏場も定期的に潅水して,樹体をしっかり成長させることができそうです。
(果樹研究部St&Nh)
令和元年7月22日 農林水産関係開発・行政・普及連携会議の果樹専門部会を開催!
「ひろしま未来チャレンジビジョン」に掲げる本県農林水産業のめざす姿を実現するため,農林水産関係技術開発・普及・行政総合連携会議が設置されており,本年度の果樹専門部会が安芸津で開催されました。
参加者30名は,果樹研究部の大会議室に一堂に会し,農業経営発展課の進行の下,果樹研究部から本年度に取組んでいる試験研究課題の概要や研究成果等を紹介した後,農業技術指導所を始めとする農林水産局の各機関から提出された,レモン,ブドウ,ナシ,イチジク等に関する37の技術課題の背景,概要および現状認識を共有しました。
こうした取組をさらに発展させて,相互の連携強化と共創活動に繋がり,1つでも多くの生産現場の課題解決に結びつくよう,頑張りましょう。
(果樹研究部)
令和元年7月17日 夏の一斉清掃
果樹研究部では,庁舎や貯水池の周辺の法面や庭園等を職員総出で年2回清掃をしています。
例年,1回目は夏に行っていますが,昨年は豪雨災害等により夏には行なわれなかったため,夏の一斉清掃は2年ぶりです。
今日は,全職員が清掃開始に先立ち庁舎前に集合し,作業内容や作業上の留意点等の確認を済ませた後,各自の持ち場に分かれて清掃を開始しました。
午前中からの職員の頑張りにより,午後には清掃箇所が見違えるように綺麗になりました。
蒸し暑さの中の清掃作業なので汗だくになり大変疲れましたが,達成感と一体感を感じることのできた行事でした。
(果樹研究部&管理第二課)
令和元年7月16日 梅雨の晴れ間の農作業…蒸し暑い!
先週は梅雨前線の北上により降雨日が多かったため,屋外での農作業が思うように捗りませんでした。
しかし,今日は午前中から陽射しのある好天に恵まれたため,果樹研究部では,カンキツの除草や防除,モモの収穫や選果等の農作業が行われていました。
私も研究圃場でカンキツの摘果や剪定の見直し作業を行いましたが,蒸し暑さの中での農作業のため,汗が滝のように流れ落ち,シャツを何枚も着替えました。
就業時間が終わる頃には少々バテ気味となりましたが,今月の職場ミニ研修で学習したように,腰に下げたペットボトル内のイオン飲料で再々水分補給を行ったので,熱中症は免れました。
明日は,早朝から職場の一斉清掃です。
万全の体調と熱中症対策で,蒸し暑さを乗り切って頑張るぞ!
(果樹研究部Nh)
令和元年7月12日 キャベツ排水対策の現地実証開始
収益性の高い大規模経営を実現するために,体系的な機械化や経営管理を含めたスマート農業技術体系の導入を進めています。
今回,圃場の水平や傾斜,表面凹凸をドローン画像解析により評価し,レーザーレベラーによる緩傾斜化で表面排水を促し,キャベツの収量向上効果を実証するため,現地圃場での試験を開始しました。
(生産環境研究部 HOK)
令和元年7月11日 貯水池の菱の除去
7月8日の研究員日記では,今年も果樹研究部の貯水池に,やっかいな浮草の「菱」が広がり始めたことをご紹介しましたが,今朝は梅雨時の降雨の合間を縫って,職員が菱の除去を行っていました。
救命胴衣を着用した職員が,ボートの上から二人一組となって,絶妙のコンビネーションで次々と菱を抜き取っていき,水面が綺麗に清掃されました。
今年の菱の発生量は,今のところ昨年よりも少ないようですので,除去作業に入る頻度も低下することを期待しています。
(果樹研究部Nh)
令和元年7月9日 令和初の果樹研究部ゼミを開催
果樹研究部では,部内外の研究者を講師としたゼミを行っています。
昨日は,2019年に入ってからは3回目で,かつ,元号が令和に変わってからは初のゼミを開催しました。
今回は部内のMさんが講師となり,長年育成してきたイチジクのシーズに関わる興味深いテーマで開催されました。
今後も地道にゼミを開催し,人材育成に繋げていきたいと思います。
(果樹研究部Mt&Js&Nh)
令和元年7月8日 今年も貯水池にやっかいな菱が…
例年よりも遅れて梅雨入りして以来,安芸津の空も曇が広がる日々が続いていますが,果樹研究部の貯水池の水面に目を移すと,今年も,やっかいな浮草の「菱」が広がり始めています。
今年も,ボートに乗って水面を覆う菱の除去が必要な時期になりましたね。
(果樹研究部Nh)
令和元年7月3日 センター間連携による技術的課題解決を推進しています
総合技術研究所では,他センターの取り組みを理解し,センター間連携(共創)による分野横断的課題解決を推進するため,センター相互の訪問を行っています。果樹研究部にも多くの他センター研究員が訪れ,圃場や貯蔵施設での試験研究の概要説明では活発な意見交換がありました。このような取り組みで総合技術研究所一丸となり,よりニーズを充足する生産現場の課題解決に結びつくよう,頑張りましょう!
令和元年6月28日 ドローンによるレモンの防除
6月3日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場に於いて,かいよう病が発生しやすいレモン等のカンキツ類を対象として,動力噴霧機やスピードスプレイヤーで殺菌剤による予防散布を実施したことをご紹介しました。
本県のカンキツ産地で一般的に用いられているカンキツ類の防除手段は,果樹研究部に限らず,動力噴霧機を用いた手散布が最も多く,次いで,スピードスプレイヤーを用いる方法が行われています。
近年,無人航空防除機としてドローンが登場し,果樹にも使用可能な農薬の登録が次第に増えつつあります。
果樹研究部では,西部農林水産事務所や企業等で構成する研究コンソーシアムによる「レモンにおけるスマート農業機械等の一貫作業体系の実証」事業に参画し,本年度からドローンを用いたレモンの防除試験を開始しました。
本年度,果樹研究部の研究圃場では,これまでに5月中旬と6月中旬にドローンによる防除を試みました。
この方法により,レモンの防除作業の更なる効率化と身体的な負担の軽減を可能とし,現地実装を目指しますので,今後の成果にご注目ください。
(果樹研究部St&Ky&Tk&Nh)
令和元年6月26日 貯蔵レモンの出荷準備
広島県内で露地栽培されているレモンは,主に12月頃から収穫量が増加して随時出荷されますが,国内産のレモンの流通量が少なくなる夏場のレモンは高値で販売でき,大変貴重です。
このため,果樹研究部では,「もっと沢山の広島レモンを夏場に生産・出荷するための技術開発」を目指し,これまでに広島レモンの長期貯蔵中のロスを軽減するための技術等を研究してきました。
果樹研究部の研究圃場で収穫されたレモンは,この技術を使って長期の貯蔵を行っています。
今週始めには,果樹研究部で長期貯蔵したレモンの出荷に向けた作業を行いました。
今回の貯蔵方法は広島レモンのみに適用する技術ですので,広島レモンの価値向上に向けて大いに活用していただきたい!
関心のある方は,まずは当センターのホームページで果樹研究部のレモンに係る成果を御覧いただき,必要であれば果樹研究部まで御相談ください。
(果樹研究部Km1&Km2&Yn&Dm&Nh)
令和元年6月25日 温州ミカンの摘果作業を開始しました
気温が30℃近くまで上昇した日中に,果樹研究部の温州ミカン園でファン付きジャケットを着て農作業に勤しんでいるのは,カンキツ類担当の研究員です。
主幹形に仕立てた温州ミカンの樹の中に手を突っ込んで,何やら忙しそうに動いています。
果樹研究部の温州ミカン園は,5月中旬に開花期を迎えた後,果実は順調に肥大して,現在1~2cmの大きさですが,樹上には大変多くの果実が着生しています。
このため,温州ミカン園では,樹の負担を軽減し,程良い大きさと品質の果実を生産するために,樹上に着いた多すぎる果実を摘み取る,「摘果」と呼ばれる作業が始まっていました。
これから暫くの期間は,カンキツ類の摘果作業が続きます。
(果樹研究部Ky&Tk&Nh)
令和元年6月24日 研究圃場の落葉果樹の生育は今…?(2)
4月19日の研究員日記では,果樹研究部の研究圃場に植えてある落葉果樹の春先の生育状況をご紹介しましたが,それから2か月が経過したので,今日は,この時期の研究圃場における落葉果樹の生育状況をご紹介します。
1枚目の写真は,露地栽培のナシ「豊水」です。
この研究圃場では既に摘果作業を終えて,果実の横形は既に5cm近くになるものもあり,今後の肥大が楽しみです。
2枚目の写真は,露地栽培のモモ「さくひめ」です。
この品種は農研機構が育成した早生モモの新品種で,果実は既にふっくらと大きく膨らみ,お肌はほんのりピンク色に染まっており,今週中には収穫できそうです。
この品種の詳しい情報が必要でしたら,当センターのホームページに掲載してある研究成果情報の,『早生で核割れが少なく,豊産性のモモ新品種「さくひめ」(農研機構育成)の広島県における栽培特性』を是非ご覧ください。
3枚目の写真は,簡易被覆栽培のブドウ「シャインマスカット」です。
ちょうと今,摘粒作業が終わって袋掛け直前の時期を迎えています。
4枚目の写真は,露地栽培のイチジク「蓬莱柿」です。
新梢の基部葉の付け根部分から着果(花)が始まっており,随分上位の葉の付け根にも果実(花)が見られるようになりました。
いずれの樹種も適切な農作業により順調に成長していますが,まだまだ農繁期の真っ只中のため,当分の間,多忙な時期は続きそうです。
(果樹研究部Nh)
令和元年6月20日 こんなところにザクロ…?
果樹研究部の所在する安芸津職場の敷地内をお昼休みに歩いていた時,鮮紅色の花の咲く樹を見つけました。
1樹のみが研修館横の通路の傍にポツンと残されており,樹に近寄ってみれば,花托が発達して成長中の果実を見つけました。
これは,ザクロですね。
この樹は,以前に広島県立農業技術大学校果樹コースが安芸津にあった頃に学生の教育用に植えられたもので,果樹コースが庄原市内に移転した後も伐採されずに,人目に付きにくい場所でひっそりと成長し続けていました。
鮮紅色のザクロの花を見ると,初夏を感じますね。
(果樹研究部Nh)
令和元年6月19日 中学生の職場体験ウィーク
今年も向陽中学校の生徒さんが来所されました。
栽培技術研究部と生産環境研究部の研究員と一緒に,職場体験学習に励んでいます。
本年は梅雨入りが大幅に遅れ,連日好天が続いています。
暑さに負けず,充実した1週間となるよう願っています。
(技術支援部SY)
令和元年6月10日 この時期のミカンの果実は…
先週末,ミカンの調査のため,果樹研究部のミカン園に入ってみれば,果実は既に1cm前後の大きさに育っていました。
まだ満開後約3週間のため,このミカン園では,褐変した花弁が多くの果実に付着しています。
開花期に殺菌剤を散布していないミカン園では,褐変した花弁が果実に長い間付着したままで降雨や多湿条件が続くと,花弁に灰色かび病という病気が発生します。
この病気は,果実にも傷を生じますので,果実の生理落果を助長したり,商品としての価値を低下させてしまうことがあります。
でも,今年は開花期以降の降雨頻度が少なかったため,ミカンの花弁上に本病の発生を殆ど見かけることがありません。
この病気の防除剤の効果試験を担当する研究員にとっては残念な年と言えそうですが,綺麗なミカンが生産できそうなので,生産者にとっては栽培管理上の心配事が1つ減りそうですね。
(果樹研究部Nh)
令和元年6月3日 カンキツ類のかいよう病防除
今年の5月は比較的天候の良い日が多かったため,今のところ,降雨に起因する果樹病害の発生は問題となっていませんが,既に6月に入りましたので,梅雨入り後の降雨に伴う病害の発生に備えておかなければなりません。
本日,果樹研究部の研究圃場では,かいよう病が発生しやすいレモン等のカンキツ類を対象として,殺菌剤による予防散布が行われました。
なお,蛇足ですが,果樹研究部では,かいよう病に強く,現場で喜んで使っていただけるカンキツ類の品種登録を目指して研究を進めていますので,将来の成果の活用をご期待の上,いま暫くお待ちください。
さて,中国地方の梅雨入り日の平年値は6月7日だそうですが,今年の梅雨入りは何時頃になりそうですかね。
今年は,昨年7月のような豪雨は生じませんように…!
(果樹研究部Dm&Km1&Km2&Nh)
令和元年5月31日 これなぁ~に?
葉表には橙黄色や赤色を帯びた丸っぽい形をしたものがあり,葉裏には沢山のお髭のようなものが見られますが,これなぁ~に?
実は,これはナシの葉に発生した赤星病という病気の病斑です。
この病気は,ナシの葉等に4~5月頃に発生が増加しますので,以前にはナシの重要病害でしたが,近年は卓効のある殺菌剤が開発されていますので,ナシを生産される農家からの問い合わせは減っています。
とは言え,生垣等に植えてあるビャクシンの葉上に3月頃に伝染源が形成されてナシに感染しますので,例年,4~5月頃には果樹愛好家の方から果樹研究部に問合せがあります。
ナシの樹の近くにビャクシン類があると,しっかりと防除をしたつもりでも,ナシの葉等に病斑を生じて,見事に橙黄色に染まることがありますので,注意が必要です。
(果樹研究部Nh)
令和元年5月28日 土壌の調査
新規造成圃場での緑肥栽培や有機物施用による土壌改良効果や,水田転換圃場での排水対策を検証するため,農業技術指導所と連携し,土壌理化学性や地下水位調査を行いました。
晴天下での土壌採取(1枚目)や水位計設置(2枚目)に大いに汗を流しました。
(生産環境研究部 KOK)
令和元年5月28日 ある研究員の技術相談等の対応状況
農業技術センターには,県内外の多くの方から様々な相談が寄せられます。
研究員は,日々寄せられる電話やメールでの相談に応じたり,障害のある果実や葉等の持込みがあれば直接対面して原因や対策の相談に応じたりもしています。
今回は,果樹研究部に所属する一人の研究員の昨年度の技術相談の対応状況をご紹介したいと思います。
この研究員の場合,昨年度は,果樹の生育が盛んになる3~8月には月に約9件,残りの半年間は月に約4件の技術相談等に対応しています。
相談内容は,いずれも果樹の技術に係るものですが,このうち,県内からの相談は85%で,依頼者の約半数は果樹生産に従事されている方で,約3分の1は技術者や研究者,約1割は一般県民,残り約5%が農業以外の他産業に従事されている方からの依頼でした。
こうした技術相談は,最も多いのが電話による相談であり,突然の予期しない内容も多く,中にはスッキリとした的確な回答ができないケースもありますが,これからも「利用者発信のニーズ充足」を意識して,技術相談等の対応を行っていきます。
(果樹研究部Nh)
令和元年5月24日 今年は蛾の幼虫の発生が多いようです
写真は本県の特産果樹である西条柿の葉ですが,葉のあちこちに穴や窪みがあり,正常な形をしていません。
これらの葉は,葉の一部が蛾の仲間であるマイマイガの幼虫に食害されたため,こんな歪な形になってしまいました。
先日の新聞には,「県北地域でオビカレハの幼虫が大発生し,果樹の葉を食い荒らしている」との記事が掲載されていましたが,ここのところ果樹研究部に寄せられる相談にも,「園地周辺の林木に発生したマイマイガがミカンの樹を加害している」とか,「栗の樹にクスサンが大発生しているが,どうしたらよいか?」といったケムシ類の被害と対策の相談が寄せられています。
今年は県内各地でケムシ類が多発していますので,皆さん,大切な樹を丸裸にされないようにご注意を…!
(果樹研究部Nh)
令和元年5月23日 貯水池からの給水管の抜本修理が完了しました
4月25日の研究員日記では,果樹研究部の貯水池から潅水用の水を送る給水管が破損し応急措置で急場をしのいでいることをご紹介しましたが,今週,約1か月ぶりに新たな給水管への交換が完了しました。
これで,安心して研究圃場の水管理ができます。
各研究圃場では,早速,新たな給水管から送られた水を用いて潅水を行っています。
今後は,トラブルなく潅水できますように…!
(果樹研究部&管理第二課)
令和元年5月22日 夏を迎えるガラス室のお化粧に新作業機登場
果樹研究部の本館前にあるガラス室は,建設されて今年で50年を経過しますが,毎年,夏を迎えるにあたって5~6月に行う恒例の作業があります。
夏場のガラス室では,日中の陽光で室内が極端な高温になるため,僅かでも夏季の直射日光を遮って室温を緩和しようと,クレフノン20倍と木工用ボンド50倍の混合液をガラスの表面に散布し,ガラス表面を白く染める薬剤散布作業をこの時期に行っています。
今年も,昨日,この作業を実施しましたが,本年の特筆すべき事項は,この冬場に購入した自走式の小型高所作業機が,今回の作業の実施にあたり大いに役立っていることです。
今回の作業が老朽化したガラス室にとって優しい夏対策であるように,自走式の小型高所作業機は今回の作業者にとって優しい作業となったようです。
(果樹研究部Dm&Nh)
令和元年5月21日 ブドウの花穂整形
この時期の果樹研究部のブドウ園では,棚への新梢の誘引が完了し,花穂が大きく伸び,花が咲き始めたものも見られます。
ブドウを収穫するまでには多くの管理作業が必要ですが,このうち,ブドウを商品性の高い房型に整える目的で,開花前の時期に房の大きさを調整する作業が花穂整形(房づくり)です。
写真は,ブドウ「シャインマスカット」の花穂で,この品種では,花が咲く直前から開花始めの時期に,花穂の房先を切り込まずに先端3.5cmを残しています。
花穂を長く残し過ぎると,後に行う果粒のまびき(摘粒)作業がうまくできず,房型が悪くなってしまいます。
房の上に小花穂を2本残しているのは,2度行うジベレリン処理の目印として一時的に残したもので,ジベレリン処理を行う度に小花穂の1つを落としていきます。
ブドウは,新梢が伸び始めたかと思えば,誘引,摘心,花穂整形,ジベレリン処理,摘粒,袋かけ,副梢&巻きつる除去,防除等,次々と管理作業に追われ,いずれも繊細な管理が必要なため,気が抜けません。
また,袋かけが終了する時期までは,腕を上げての辛い作業が長く続きます。
生産者の皆さんはこうした数々の御苦労を重ねて,甘ぁ~いブドウを生産しています。
(果樹研究部Dm&Mc&Wd&Ss&Sn&Sk&Nh)
令和元年5月17日 性フェロモントラップに珍客
性フェロモンを使ってトラップにシロイチモジヨトウを誘引して,発生推移を調査しています。
しかし,時々,トラップに珍客が入っていることがあります。
アマガエルは良く捕まりますが,この日はニホンヤモリが2頭も捕まりました。
埼玉県などでは准絶滅危惧種に指定されています。
この後,本来の任務である家を守る仕事に復帰してもらうため,珍客には早々と立ち去っていただきました。
(爬虫類も愛する男)
令和元年5月17日 広島大学の学生さんが来所
広島大学総合科学部の2~3年生49名が見学のため来所されました。
生産環境研究部のH研究員が,天敵昆虫やLED防蛾灯を利用した害虫防除について説明を行いました。
学生の皆さんはパソコンを活用され,熱心に記録をとられていました。
今回の訪問を契機に,当センターの研究に関心を持っていただければ幸いです。
(技術支援部SY)
令和元年5月16日 筋引き師匠
田植えの季節がやってきました。
今年も水稲品種比較試験用の田んぼに筋をつけていきます。
奥の若手スタッフはとても丁寧なお仕事。
手前のベテラン研究員は,とにかく作業が早くて正確で,とても泥の中を移動しているようには思えません。
心の中で「師匠」と呼んでおります(筋引きしたことないけど)。
(技術支援部Y)
令和元年5月13日 ダニ類・蚊が媒介する感染症の研修会
季節は,既に夏の気配の感じられる立夏を迎え,草木も繁り,果樹園でも農作業に追われる日々が続いてます。
果樹研究部の研究圃場は,山林に囲まれ,自然豊かで,かつ,猪や鹿等の獣類の出没する環境にあり,農作業中には,これらが持ち運んで拡散したダニ類等に知らず知らずのうちに取りつかれることもあります。
県内では,ダニ類や蚊の人体への吸血により重篤な感染症を発症した事例もあることから,保健環境センターの職員を講師に迎えて,「ダニ類・蚊が媒介する感染症とその対策」をテーマとした研修会を当センターの安芸津職場で開催しました。
研修会では,マダニ類によるウイルス媒介で発症する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を始めとする各種感染症の特徴や,媒介虫の生態,感染症の予防や対策等について学ぶとともに,講師との積極的な意見交換もなされ,有意義な機会となりました。
今後は,今回の研修会で学んだ内容を活かして,感染症への適切な予防と対策を講じ,重篤な事態に陥らないよう努めます。
貴重な知見をご紹介してくださった講師のS先生,ありがとうございました。
(果樹研究部&管理第二課)
令和元年5月9日 果樹研究部における昨年度の視察見学状況は…?
例年ですと,果樹研究部には,年間に約50件,500名余りの方が視察見学にお見えになります。
果樹研究部における昨年度の視察受入実績を振り返ってみますと,視察受入の件数は65件で,視察者の総数は405名でした。
昨年度は,県外から大勢で訪れる団体の視察者が減った一方で,県内から少人数で訪れる視察対応が2倍以上に増加したため,例年に比べて,視察受入件数は増加し,視察者の総数は減少しました。
とはいえ,少人数で視察見学を希望される方は,目的意識が明確で,熱心に意見交換される方が多く,対応した研究員も案内にやりがいを感じているような気がします。
樹種では,カンキツやブドウの視察見学を希望される方が多く,次いでモモの順でした。
また,時期は,11月が最多で,次いで2月,10月,6月の順でした。
当センターのホームページには,果樹研究部の研究成果の紹介を始め,視察受入時期や視察依頼方法等を掲載していますので,このホームページの「視察・見学」の欄にある申請書にご記入いただき,果樹研究部にご連絡いただければ日程等を調整いたしますので,ぜひ,お越し下さい。
(果樹研究部)
平成31年4月25日 貯水池からの給水管の破損と応急措置
果樹研究部には約9haの研究圃場がありますが,いずれも貯水池から給水して潅水を行っています。
気温が上昇してきた今月中旬に,本年度の研究圃場の潅水を開始するため,貯水池の給水ポンプを稼働させたところ,なんとメインの給水管に劣化による穴が空き,潅水用の水が漏れ始めたではありませんか。
5月の10連休を前にした時期の給水管の破損は,果樹研究部にとって緊急事態です。
早速,抜本的な修繕工事を依頼しましたが,特殊な管であるため,直ぐには交換用の給水管を準備することができず,工事の着手が5月の連休明け以降になりそうです。
このため,果樹研究部では当面の潅水対策が喫緊の課題となり,各研究員が研究圃場を管理する職員と共に思案に暮れていましたが,こうした現場のトラブルに習熟した管理第二課の職員が機転を利かせ,早速,修理用グッズを購入し,給水管の応急措置を講じてくれました。
これで,たちまちの研究圃場の水不足は回避できそうです。
とは言え,できるだけ早い時期に,新たな給水管への交換が完了しますように!
(果樹研究部&管理第二課)
平成31年4月22日 果樹研究部に於ける研究課題の説明会&研究圃場の巡回
新年度が始まり3週間が経過しましたので,新たな職場に着任された職員の方も少しずつ職場の様子を理解しつつあるのではないでしょうか。
農業技術センターの各研究部には,研究を主体的に計画&実行する研究員と共に研究圃場の管理や調査の補助等を担ってくださる職員がおられます。
年度当初に計画した研究課題の成果を確実に得るためには,共に支えてくださる職員の方々にも研究の目的や実施内容を理解していただいた上で研究活動を円滑に推進する必要があります。
そこで,果樹研究部では,本日の午前中に関係者全員で研究課題の説明会と研究圃場の巡回を行いました。
まずは,関係する職員が会議室に一堂に集い,夫々の研究員から本年度に実施予定の研究課題の概要説明を受けた後,カンキツ分野と落葉果樹分野に別れて,実際に使用する研究圃場を巡回し,管理上の留意点等を確認しました。
本年度に実施予定の果樹に係る研究課題については,こうした取組によりお互いの理解度を高めたので,これから迎える農繁期も大きなトラブルなく凌ぎ切り,年度末には夫々の研究課題の当初目標を達成できますように!
(果樹研究部Nh)
平成31年4月19日 研究圃場の落葉果樹の生育は今…?
サクラの開花期は見頃の時期を過ぎて終盤に差し掛かかりましたが,果樹研究部の研究圃場に植えてある落葉果樹の生育は,今どのようになっているのでしょうか?
露地栽培のナシ「幸水」です。
今週の半ばに満開期を迎え,丁度今が見頃です。とは言え,果樹研究部には,ナシの花粉アレルギーの職員もおり,その人にとってはこの時期の圃場は近寄りたくないかも…。
露地栽培のモモ「あかつき」です。
既に開花期が終わり,展葉を迎え,これから新梢が伸び始めます。
簡易被覆栽培のブドウ「ピオーネ」です。
ちょうと今,展葉の時期を迎えています。
露地栽培のイチジク「蓬莱柿」です。
せん定によつて切返してある枝の芽は,やっと膨らみ始め,これから展葉を迎えます。
これから収穫を終えるまでの時期は農繁期で,忙しくなりそうです。
(果樹研究部Nh)
平成31年4月18日 果樹研究部の試験研究設計検討会
今週の火曜日の午後に,果樹研究部に於いて,本年度の試験研究設計検討会が開催されました。
夫々の課題担当者が,本年度に当研究部で実施予定の21の試験研究課題等の目的,取組内容及び到達目標について説明した後,今後の展開に向けた助言等の意見交換を行いました。
設計会議を終えたので,これから本格的な試験研究の取組が始まります。
さぁ,目的に沿った到達目標の達成を目指して頑張っていきましょう!
(果樹研究部Oy&Nh)
平成31年4月15日 瀬戸田町で温州ミカン「石地」の主幹形栽培研修会を開催
3月28日の研究員日記では,呉市下蒲刈町と蒲刈町に於いて,生産者や技術者を対象に温州ミカン「石地」の主幹形栽培の研修会を開催したことをご紹介しました。
先週末(12日)には,尾道市瀬戸田町で主幹形樹を導入している生産者ら約20名が集い,園地を巡回しながら果樹研究部の研究員による技術紹介の説明やせん定などの実演を交えて,栽培研修会が開催されました。
参加された方からは,「実際の樹を見ながら栽培技術について意見交換すると理解しやすい」との感想をいただきました。
現地での温州ミカン「石地」の主幹形栽培研修会は今後も開催していく予定ですが,果樹研究部の研究圃場にも「石地」の主幹形栽培園はありますので,関心のある県内の果樹生産者の皆様の視察をお待ちしています。
このホームページの「視察・見学」の欄にある申請書にご記入いただき,果樹研究部にご連絡いただければ日程等を調整いたしますので,ぜひ,お越し下さい。
(果樹研究部Ky&Nh)
平成31年4月9日 安芸津職場の全体会議で様々な情報を共有しました
4月2日の研究員日記では,果樹研究部と管理第二課のある安芸津の職場に7名の職員をお迎えし,新しい顔ぶれで新年度がスタートしたことをご紹介しましたが,昨日の午後には,今後の円滑な業務の推進に向けて,全体会議で様々な情報を共有しました。
果樹研究部の敷地内に咲くサクラの花は丁度今が見頃ですが,サクラの開花が終わる頃には,研究圃場に植えられているカンキツ,ブドウ,ナシ,モモ,イチジク等で樹種特有の多様な管理作業が押し寄せ,一段と忙しくなってきます。
このため,会議では,今月に計画している諸作業の確認を始め,農作業事故防止に向けたヒヤリハット事例報告や,農薬の誤散布防止のためのミニ研修等を行いました。
今月下旬には10連休も控えており,これから気の抜けない日々が続きます。
(果樹研究部&管理第二課)
平成31年4月2日 新しい顔ぶれで新年度がスタートしました
果樹研究部と管理第二課のある安芸津の職場では,数輪のサクラが咲き始めた先週末に退職者4名と異動者2名を送り出したばかりですが,昨日はサクラの開花が一段と進む中で,新規に着任された7名の職員をお迎えし,着任式やオリエンテーション等が行われました。
新しい顔ぶれも揃ったので,5月から元号が「令和」となる本年度も,より貢献度の高い農業技術センターを目指して,力を合わせて頑張っていきましょう!
また,新元号の意味にちなんで,梅の花のように,日本人が明日への希望を咲かせる国でありますように!
(果樹研究部&管理第二課)
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