現代の大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済システムは、資源エネルギーの枯渇問題や廃棄物処理場のひっ迫、ダイオキシン問題など、極めて深刻な問題を引き起こしており、地域経済社会においても、環境への負荷が少なく持続的発展が可能な循環型社会へと転換していくことが強く求められています。
びんごエコタウン構想は、資源循環型の地域社会の構築に向けた先進的なモデルケースとして、広島県の備後地域に循環型経済システムの一大拠点を形成し、地域ぐるみで「ゼロエミッション」の理念を実践するためのマスタープランとして、平成12年3月に策定したものです。
びんごエコタウンモデル地区(福山市箕沖町地内)
※特に資源循環施設の集積を図るモデル地区として、福山市箕沖町の一部を設定しています。
備後地域は、瀬戸内海沿岸の中核的な工業拠点として発展し、鉄鋼、化学等の素材産業が多く集積しています。
こうした既存の設備や技術を生かして、フロン類の破壊処理や、使用済みプラスチックの高炉原料化、混紡繊維衣料品のリサイクルなど、先進的なリサイクルシステムが構築されつつあります。
このような、備後地域の大きなポテンシャルを生かして、新たな先進的リサイクル施設の集積を図るとともに、これら施設間や地域産業の有機的な連携を促進し、あるリサイクル施設の不要物を別の施設で、更にリサイクルを行うなど、地域内の徹底したゼロエミッション化や、圏域を超えた広域的なリサイクル拠点機能として充実させることにより、「資源循環」の一大経済拠点の形成を目指すものです。