【漢詩「夏日雑詩 第七首」(『黄葉夕陽村舎詩』後編巻八)】
〔原文〕 〔訓読〕
山村連日暑威狂 山村 連日 暑威(しょい)狂(きょう)す
候晩行追一掬涼 晩を候(まち)て行く 追う一掬(いっきく)の涼
欲就前渓漱汀石 前渓(ぜんけい)に就きて 汀石(ていせき)に漱(すす)がんと欲(ほっ)す
旱沙没脚熱於湯 旱沙(かんさ) 脚(あし)を没(しず)め 湯よりも熱す
〔意訳〕
山村は連日の暑さで、その暑さは異常だ。
夜になるのを待って、ほんの少しの涼を求めようと出かけた。
近くの川に行って、水際の石に腰掛けて川の水で涼もうとしたが、
干上がった水辺の砂に足がとられると、湯よりも熱いじゃないか。