凍結含浸法で用いる軟化酵素は,細胞と細胞をつなぐ接着物質を分解する酵素です。
栄養成分の詰まった細胞自体の分解は抑えつつ,形状を保持したまま軟らかくするため,軟化後も食材中の栄養成分はそのまま保持されています。
凍結含浸法は加熱ではなく酵素分解により軟らかくするため,加熱で退色しやすい緑色野菜も,鮮やかな緑色を保持したまま軟化します。
また加熱分解したり,煮汁に溶出しやすい栄養素も保持されます。
下の図は,凍結含浸法と長時間加熱後のブロッコリーの品質を比較したものです。
凍結含浸ブロッコリーは軟らかく,色も良く,ビタミンCも多く保持されています。
加熱法では20分煮ても歯茎で潰せず,色は退色し,ビタミンCの含有量は半分以下に低下します。
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