凍結含浸法で食材の組織を分解する軟化酵素を含浸すると,食材そのままの形を保った,料理の見た目も楽しめるやわらか食が作れます。
これは果物が熟す原理を模倣しています。
果物には自己分解酵素が豊富に含まれており,酵素の働きで組織が軟らかくなります。
しかし野菜や肉・魚などの食材には果物のような自己分解酵素がほとんど含まれていません。
そこで凍結含浸法で軟化酵素を含浸します。
すると果物と同様の作用が食材内で働き,煮込んでも硬いタケノコや,加熱すると硬くなる豚ステーキ肉も,果物が熟すように軟らかくなります。
食事のおいしさには,味や香りはもちろんのこと,形や色などの見た目も欠かせません。
見た目の良さは食欲を刺激して口から食べる喜びとなり,栄養摂取による体力回復にもつながります。
凍結含浸法で作製した介護食は,見た目はそのままで軟らかいだけでなく,様々な特徴があります。
次の各ページで,それぞれの特徴を紹介しています。
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