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公共用水域等水質測定結果 - 平成18年度の調査結果概要

印刷用ページを表示する掲載日2024年7月31日

 水質汚濁の状況について,平成18年度の水質環境基準の達成状況をみると,カドミウムなど人の健康の保護に関する環境基準は,すべての公共用水域で達成されています。

 生活環境の保全に関する環境基準について,その代表的な指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)及びCOD(化学的酸素要求量)をみると,河川のBODについては91%,湖沼のCODについては63%,海域のCODについては14%の水域で環境基準を達成しています。(図1)

図1 環境基準達成状況の推移

環境基準達成状況の推移

資料:県環境対策室

注)達成率 = (環境基準達成水域数/環境基準類型指定水域数)×100

湖沼については,平成13年3月に3水域(土師ダム貯水池,弥栄ダム貯水池,小瀬川ダム貯水池),平成17年4月に2水域(三川ダム貯水池,八田原ダム貯水池),平成18年3月に3水域(渡之瀬ダム貯水池,温井ダム貯水池,帝釈川ダム貯水池)が類型指定されている。

● 水質環境基準の達成状況等

 公共用水域の水質の状況を常時監視するために策定した平成18年度水質測定計画に基づき,河川38水系232地点,湖沼8水域8地点,海域6海域72地点について水質測定を実施しました。その結果は次のとおりです。

1 健康項目

 人の健康の保護に関する項目(カドミウムなど26項目)については, 145地点(河川33水系101地点,湖沼4水域4地点,海域6海域40地点)で5,602検体を調査しました。その結果,全地点で環境基準を達成していました。(表1

2 生活環境項目

 生活環境の保全に関する項目(BOD,COD等9項目)については,306地点(河川232地点,湖沼8地点,海域66地点)で調査しました。

(1)COD等

 環境基準の類型指定がある238地点(河川165地点,湖沼8地点,海域65地点)についてみると,不適合率(環境基準値を超える検体数/調査対象検体数)は,河川17%,湖沼26%,海域21%であり,過去4年(平成14~17年度)の平均と比べて,河川,海域ともにほぼ横ばい傾向にあります。また,湖沼については,富栄養化が進み対策を講じる必要のある3つのダム貯水池を新たに類型指定しています。(表2表3表4

(2)全窒素・全燐

 湖沼の全窒素については2地点,全燐については8地点で調査しました。その結果,環境基準の不適合率は全窒素は100%,全燐は51%でした。(表5

 また,海域の全窒素・全燐については,50地点で調査しました。その結果,環境基準の不適合率は全窒素21%,全燐18%でした。(表6

● 水域別の状況

 環境基準の類型が指定されている河川82水域,湖沼8水域,海域14水域について,それぞれBOD,CODの環境基準の達成状況をみると,達成率は河川で91%,湖沼で63%,海域で14%であり,過去4年(平成14~17年度)の平均と比べてみると,河川で達成率が上がっています(表7)。

 また,全窒素及び全燐の環境基準の類型が指定されている湖沼8水域,海域9水域について,環境基準の達成状況をみると,達成率は湖沼で全窒素0%,全燐25%,海域で全窒素78%,全燐100%でした。
表8

● 富栄養化の状況

 県内の海域及びダム貯水池においては,生活排水等の流入による窒素・燐濃度の上昇(富栄養化)が原因となって植物プランクトンが繁殖し,赤潮等の漁業被害や水道水源の利水障害が発生しています。

 このため,海域及びダム貯水池の主要地点において,窒素・燐の水質測定を実施しました。

1 海域の状況

 各水域における年平均値は,全窒素0.15~1.23 mg/l,全燐0.018~0.070 mg/lでした。安芸津・安浦地先,燧灘北西部は比較的良好な水質を維持していますが,広島湾,備讃瀬戸の各海域は富栄養の状態にあります。(表9

2 ダム貯水池の状況

 利水容量1,000万m3以上のダム貯水池の測定の結果,全窒素の年平均値は0.26~0.93 mg/lの範囲内にあり,全燐の年平均値は0.008~0.039 mg/lとなっています。

 ダム貯水池別では,弥栄,樽床,王泊,温井,高暮の各ダム貯水池は比較的良好な水質を維持していますが,土師,三川,八田原,帝釈川の各ダム貯水池は富栄養の状態にあります。(表10

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