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くりっぷ75号WEB版(令和3年7月30日発行)

表紙

【目次】
○教育委員会はどんなところ?
「学びの変革」を更に加速させます!
○公立高校の入学者選抜制度を変更
○教員の「働き方改革」推進中
○「学びたい」を経済的にサポート
○特別支援学校の取組
○親子のコミュニケーションを応援!
○大窪シゲキのこころの相談室
○相談窓口

教育委員会はどんなところ?

広島県教育委員会は、教育長及び5人の教育委員で組織されていて、教育における重要事項や基本方針を合議により審議・決定し、それに基づいて教育長が具体の事務を行っています。また、その事務処理を行う組織として事務局が設置されています。
広島県教育委員会の委員は、教育・学術・文化に関し識見を有する方の中から選ばれ、県民の代表である県議会の同意を得て知事に任命されています。県教育委員会の組織や、委員の活動内容について紹介します。

教育委員会の仕組み

定例的な活動(教育委員会会議)


教育委員会会議
(会議の様子)

事務局からの報告や日常の活動で得た情報や意見を基に、活発な議論を行っています。
教育行政における重要事項や基本方針を審議し採決(合議制)します。
この会議で決まったことを基に、事務局で具体的な事務を行います。

総合教育会議
知事と教育委員会が、教育に関する大綱や重点的に講ずるべき施策等について協議・調整を行います。

日常的な活動


学校訪問
<現地調査:令和2年11月>
近藤委員(左端)は広島西特別支援学校を訪問。「学校事務アシスタント」(写真中央)の活動や校内の様子などを視察しました。

■情報収集・会議の事前準備等自主的な勉強
■現地調査(学校等訪問)
■教育改革推進懇談会
■各種会議や研修会等への参加

関連のページはこちら

「学びの変革」を更に加速させます!

“オール広島県”で、「広島で学んで良かった 広島で学んでみたい」と思える、日本一の教育県の実現を目指しています。

求められる力

 

これまでとこれからの取組

 
第I期(平成27年度~平成29年度)
●児童生徒の「主体的な学び」を促すため、小・中学校では「『学びの変革』パイロット校」、高等学校では「探究コアスクール」
「活用コアスクール」を指定し、「課題発見・解決学習プロジェクト」の研究開発に取り組みました。
第II期(平成30年度~令和2年度)
● 第I期の成果を踏まえ、「課題発見・解決学習推進プロジェクト」、「異文化間協働活動推進事業」、「『学びの変革』ICT活用推進プロジェクト」等を実施し、「学びの変革」の全県展開に取り組みました。
第III期(令和3年度~)
●学習指導要領改訂の趣旨を踏まえ,これまでの取組の実践を基盤に,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を一層推進していきます。
●「本質的な問いによる授業改善」,「探究的な学習の充実」,「外国語教育の充実」等に取り組んでいます。
 今回は,「本質的な問い」による授業改善を詳しく説明します。
●「個別最適な学び」(児童生徒一人一人の学習進度や能力、関心等に応じた、それぞれに最適な学び)を推進しています。
● 具体的な取組事例の1つとして、下記の「東大LEARN in 広島」を実施(令和2年度までは「東大ROCKET in 広島」)

 


■「本質的な問い」による授業改善

児童生徒の学びを「知識伝達型の学び」から「主体的な学び」へと転換します。教師は、児童生徒の深い学びを促す質の高い問いを設定し、その問いに基づいて単元を構想できる授業力を身に付けていくことが必要です。そのために、「カリキュラムの質的向上」や「教員研修の更なる充実」を推進しています。

(1)「本質的な問い」とは  

「本質的な問い」を基にして,各単元での学びがあることを意識し,「生きること」と教科等の学びとを結びつけます。そのために3つの問いがあります。
本質的な問い

(2)「本質的な問い」に基づく単元の構想

児童生徒は「問い」について考える中で深い学びへと向かっていきます。

中学校社会科(歴史的分野)「ギリシャ・ローマの文明」を例

構想

(3)「本質的な問い」に 基づく教科等横断的な単元の構想

教科等横断的な視点で組み合わせることは、教科等や学年の間につながりを持たせ、学びに意味を与える働きを持ちます。

教科的横断


東大LEARN in 広島
「ピーナッツを守れ!~人力で挑むか?テクノロジーで挑むか?~」が開催されました

 不登校をはじめとする集団での学習になじめない児童生徒に対し、子供たちの知的好奇心を喚起するとともに、社会とのつながりを促し、学び続ける力の育成を目指すプロジェクト「東大LEARN in 広島」を6月下旬に開催しました。
 プロジェクトは2日間に渡って開催。1日目はオンライン会議システムを使ってオンライン学習。「ピーナッツの敵は何だろう?」と
いうテーマで「虫」「けもの」「鳥」「植物」という4つのチームに分かれ、ディスカッションをしました。
2日目は世羅町にあるユニオンファームせらにし ReSEED農園に集合。各チームに分かれて「ピーナッツの敵」を捜索したり、農園の方から話を聞きながら,土を掘り起こしてピーナッツの根を観察したり、農園にいる虫を図鑑で調べ、タブレットを使って撮影したり、さらに別のチームは農園を囲むネットに異常がないかをくまなく捜査したりしました。「証拠があった!」「こんな虫がいたよ!」「鳥の足跡がありました!」という子供たちの元気な声が農園に響きました。
今後も子供たち一人一人に応じた多様な「学びの場」の一つとして、県内各地で様々なプログラムを開催していきます。

東大LEARN1東大LEARN2
「ピーナッツの敵」を捜索中!

ピーナッツ

当日の詳しいレポートはこちら
東大LEARN in 広島についてはこちら

 

令和5年度から公立高校の入学者選抜制度が変わります!

広島県では、令和5年度の公立高等学校入学者選抜(令和5年2 ~ 3月実施)から制度が大きく変わります。
現在の中学2年生からがその対象で、「広島県の15歳の生徒にどのような力を付けさせたいか」という観点から、入学者選抜制度を改善します。

主な4つの変更点は?

1. 生徒自らが志望校を選べるように各高等学校の教育目標や実施内容(実施する検査の項目や配点)等を事前公表

2.調査書は、志望校・氏名・性別・学習の記録(評定)の4点に簡素化

3.「選抜(I)・(II)・(III)」を、「一次選抜・二次選抜」の2回とし、入学者選抜に係る期間を短縮

4.受検生全員に、面談方式で「自己表現」を実施

選抜の方法は?

新しい入学者選抜には、一次選抜(一次募集)と二次選抜(二次募集)があります。
一次選抜では、「一般枠による選抜」と、入学定員の50%以内で、学校・学科の特色に応じて実施する「特色枠による選抜」
の2通りの選抜方式があります(「特色枠による選抜」を実施しない学校もあります)。
以下の内容は、全ての学校・学科で実施する「一次選抜」の「一般枠による選抜」のものです。「特色枠による選抜」の内容は、
学校・学科ごとに異なりますので、必ず入学者選抜実施内容シートで確認してください。

学力検査

・ 配点は、国語・社会・数学・理科・外国語(英語)の5教科×50点
・ 特定の教科の配点を他の教科より高くする傾斜配点もあり

調査書

・中学校の校長が作成し、受検する高等学校へ提出
・ 中学校3年間の「学習の記録」は、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭、外国語の
 9教科を5段階で評定
・「 学習の記録」の学年間の比重は、第1学年:第2学年:第3学年=1:1:3

自己表現

・ 自分自身のこと(得意なことやこれまで取り組んできたことなど)や高等学校に入学した後の目標などについて、自分で選んだ言葉や方法で表現する
・ 受検生は、受検会場で「自己表現カード」を作成。翌日、面談方式で実施

独自検査

学科やコースによっては、特色に応じて実技検査や作文などの独自検査を実施する場合あり

入学者選抜制度の詳細・最新情報を随時公開中!

新しい制度の詳しい内容や使用する各書類の様式などを県教育委員会ホームページで公表しています。
生徒向けのリーフレットを作成していますので、併せてお読みください。

選抜制度資料写真  >最新情報はこちらから 

 

~次世代を担う子供たちの“夢や希望”を実現するために~
すべての公立学校で、「働き方改革」を推進中

広島県では、小学校で約3割、中学校で約6割、高等学校で約4割、特別支援学校で約1割の教員が、過労死ライン相当以上の長時間労働となっています。教員が限られた時間の中で、心身ともに充実して子供たちと向き合い、授業をはじめとする本来期待されている役割を果たしていくためにも、「働き方改革」を進めていく必要があります。そこで、県教育委員会では、令和2年3月に「学校における働き方改革取組方針」を改定し、教員の時間外労働を国の指針に合わせて、原則1カ月45時間以内、1年間60時間以内にすることを目標にしています。
教員の時間外労働についてのグラフ

「取組方針」に基づいた各学校における「働き方改革」の取組例

● 勤務時間外の留守番電話対応
児童生徒の生命や安全に関わる緊急時は、まず警察・消防・病院・児童相談所等へご連絡ください
● 部活動休養日
週当たり2日以上の休養日を設定(平日1日以上、土・日曜1日以上)
● 定時退校日の実施
週1回以上の定時退校日を実施

保護者・地域の皆さまへお願い

現在、日本全体で働き方改革に取り組んでいるさなかであり、学校現場もその例外ではありません。
教員の長時間勤務は致し方ない・やむを得ないという世間の風潮を変えていくため、これまで当り前に対応してきた事柄についても、検討・見直しを行うこととしています。
例えば,留守番電話対応や学校閉庁日の実施等については、ご不便に感じることもあろうかと思いますが、子供たちの“夢や希望”を実現するための「働き方改革」に、ご理解とご協力をお願いいたします。

県立学校における閉庁日の実施

夏休み

令和3年8月12日(木)13日(金),16日(月)の3日間

冬休み

令和3年12月28日(火)、令和4年1月4日(火)の2日間

期間中、学校は原則閉庁し、窓口業務は行いません。
※各種証明書などの発行は郵送でも受け付けますので、事前に学校へ問い合わせください。

 

 

学費負担を軽減する制度
「高校で学びたい」を経済的にサポート

 
1.高等学校等就学支援金
公立高校等※
授業料が実質無償になります。
【対象】
・保護者の収入が基準額未満の世帯の生徒
・年収の目安は4人家族で約910万円未満
【金額】
公立高校全日制の場合:年間11万8,800円
2.高校生等奨学給付金
国立・公立学校等※
授業料以外の教科書代などを支援します(返還が不要です)
【対象】
・生活保護世帯
・住民税非課税世帯
(その他要件あり)
【金額】
対象の高校生等1人当たり:年間3万2,300円から14万1,700円

3.高等学校等学びの変革環境充実奨学金
国立・公立・私立高校等

生徒用コンピューターの購入費などを支援します(返還が不要です)
【対象】
・生活保護世帯
・住民税非課税世帯
(その他要件あり)
【金額】
公立高校全日制の場合:年間3万5,000円を上限
4.高等学校等奨学金・入学準備金
国立・公立・私立学校等
中学3年生や高校生等に学資金の一部を貸付します(返還が必要です)
【対象】
・保護者等の年間収入額が基準額以下(その他要件あり)
・年収の目安は4人家族で665万円以下
【金額】
入学準備金:5万円・10万円・15万円から選択
※入学準備金は中学校3年生のみ対象
修学奨学金:月額1万8,000円~3万5,000円
※高校等へ入学前に貸付ができます

※国立・私立高校等にも同様の制度があります。詳しくは進学予定の学校へ確認してください。

 

特別支援学校の取組
県立呉特別支援学校江能分級 オリーブ栽培を通した地域貢献

呉特別支援学校江能分級では、江田島市が特産化に取り組むオリーブの苗を生産者に提供してもらい、平成29年度から栽培に取り組んでいます。平成30年度は数粒しか収穫できなかったオリーブの実も、生産者による指導や江田島市オリーブ振興協議会の協力の下、令和元年度には27kgを収穫し、オリーブオイルに加工することができました。
 このことをきっかけに、児童生徒のオリーブへの関心は高まり、「オリーブで江田島市が元気になってほしい。何かできることをしたい。」と、生産者の手伝いも始めました。今では、「学校で作ったオリーブオイルを、地域の施設等で使ってもらいたい。」と、夢を広げています。
オリーブオイル栽培の仕方や地域の活性化について学ぶ
(写真左)世界に一つしかない,おいしいオリーブオイルができあがりました
(写真右)高等部の生徒たちは,地域おこし協力隊員から栽培の仕方や地域の活性化について学びました
県立呉特別支援学校江能分級のホームページはこちら

 

親子のコミュニケーションを応援!
遊びの中に学びがある

幼い子供は、さまざまな遊びの中から感じる・動く・考える・人と関わるなど、大切な力を身に付けていきます。
親子で体を動かしたり、ごっこ遊びを楽しんだりしながら、子供の成長を感じてみてください。
遊びは、大切な学びの時間です。

遊びの中にも学びがあるねこ子育てのコツを見てみよう(親子コミひろしま)

 

大窪シゲキのこころの相談室

子供や保護者が抱える,質問や疑問などに寄り添って回答してもらうコーナーです。

大窪シゲキ広島エフエム「9ジラジ」でメインDJを務める大窪シゲキさん

Q 進路のことで、親と激しく口論になりました。どうしたら、落ち着いて話ができるでしょうか。(高校3 年生)

A それはつらいよね。ただ、親も本気で向き合っているからこそ口論になると思います。みんなが言いにくいことを家族は気を使わずに言ってくれるから、実はありがたい存在。まずは嫌々でも受け止めてみない? 時間がたてば頭の中にあるイライラがミライにつながるはず。自分の進路の第一次面接は親です。そこを突破できれば説得力は増します。そのための説得材料を考えてそろえることが未来への一歩。大丈夫、本気ならばできる。親の道ではなく自分の道を歩き出そう、顔晴れ! 明るい日と書いて明日です。

Q 令和5 年の高等学校入学者から選抜制度が変わり、「自己表現」という面接があるそうです。人前で話をするのが大の苦手です。(中学2 年生)

A 分かる~。現在はラジオDJ でしゃべりまくっている僕ですが、中・高生のときは口下手でした。どうしたかと言うと慣れることです。学校で緊張する人を見つけては、あいさつなどで積極的に話しかけていました。意識してやると数カ月で無意識のうちにできるようになります。あとは自分の中で伝えたいことを探しては声に出しながら書くこと。好きなことや得意なことなら言葉があふれ出てきます。やらなきゃできないままですが、やればできるようになるはず。苦手は成長の種です。あなたの声で未来に花を咲かせましょう。

大窪シゲキさんへ質問・相談がある方は

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※質問や相談のすべてに回答を行うものではありません。ご了承ください。

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