広島県では,行政事務遂行の過程で作成される文書(行政文書)に,1年・3年・5年・10年・30年などの保存期間を決め,簿冊(注)単位で管理しています。保存年限の満了した文書は,廃棄していますが,廃棄予定文書のうちから歴史資料として重要な文書を,昭和40年度以降,毎年選別・保存してきました。昭和63年に当館が開館してからは,こうした行政文書の選別保存業務は,当館において実施しています。
また,平成23年度以前は保存期間に「長期」という区分があり,期間を定めずに長期間県庁で文書を保存することになっていました。このような長期保存文書のうち,完結後30年が経過したものの一部が当館に移管されています。
注)広島県の行政文書は,昭和30年代以前は簿冊に編綴され,それ以後は「文書整理ケース」と称する文書箱(B5,B4,A4,ダンボール)に収納されていますが,ここではそれらを総称して「簿冊」としています(以下同じ)。
当館では,所蔵する行政文書を公開利用に供するため,『広島県行政文書簿冊目録』を作成し,閲覧室に配架しています。この目録には,文書を作成した課ごとに,請求記号,簿冊表題,作成開始年度・完結年度が記載されており,以下の2種類の文書が含まれています。
1.再選別の結果,永久保存することになった文書
2.再選別が済んでいない文書
このうち1.は,請求記号の最初に"S"が付いているもので,簿冊表題だけでなく,その文書の内容説明を[概要]として付してあります(一部例外あり)。また,1.については,簿冊に含まれる1件ごとの文書の件名を記載した『行政文書件名目録』を別に作成し,整理が済んだものから順次公開しています。
この他に,当館に移管された長期保存文書の目録を別に作成しています。
行政文書の検索に当たっては,その文書がどの課で作成されたものかを推定し,簿冊目録で該当すると思われるものを探し,更に件名目録で確認してください。
探し方が分からなければカウンターの職員に相談してください。また,職員によるパソコン検索も行っています。
行政文書の閲覧は,文書等閲覧申請書により,簿冊単位で請求してください。なお,その際,以下の点を御留意ください。
当館では,広島県が森林管理のために収集した,広島県全域の航空写真(複製)を保存しています。
これらの写真群は,平成21年3月に広島県農林水産局農林整備部林業課より文書館へ移管されたもので,総枚数は17,950枚に及びます。撮影年代は昭和22~23年頃(米軍撮影),昭和37~平成9年(林野庁及び国土地理院撮影)で,印画紙に焼き付けられたものを直接ご覧いただけます。
航空写真の検索に当たっては,ご覧になりたい場所・年代等をカウンターの職員にご相談ください。