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安政2年(1855)10月2日,江戸では直下型の大地震が発生し,地震に伴う火事の発生もあって,下町を中心に死者約4300人,倒壊家屋約1万戸という大惨事となった。
「地震並出火細見記」は安政江戸地震を記録した多色刷りの木版印刷物であり,江戸における地震被害の情報がこうした印刷物を通して各地にもたらされた。地震被害の状況や火災の状況等を細かく記している。