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令和2年度を振り返って【取組と成果】

印刷用ページを表示する掲載日2021年5月13日

目次

■令和2年度の総括

■新型コロナウイルス感染症対策の強化

■「欲張りなライフスタイル」の実現

■創造的復興による新たな広島県づくり

■令和2年度の主な取り組み(一覧表)

■令和元年度以前の振り返り

■令和2年度の総括

令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に大きな影響を受けた一年でした。

令和2年2月に感染症法上の「指定感染症」に指定された「新型コロナウイルス感染症」は、日本国内で感染が広がり、3月には本県でも最初の感染者が確認されました。
その後、世界的な感染の広がりを受け、3月24日には東京オリンピック・パラリンピックの開催延期が発表されました。

4月7日には、史上初となる緊急事態宣言が東京都や大阪府など7都府県に発出され、さらに4月16日には緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されました。
これを受け広島県内も大型商業施設や運動施設などが休業し、街中から人影がなくなりました。

緊急事態宣言は5月14日に解除されたものの、その後も感染拡大と収束の波を繰り返し、12月には広島市内で感染が急拡大し、医療提供体制の維持が課題になりました。

国内でも、首都圏や関西圏の都市部を中心に感染が拡大し、令和3年1月8日には2回目となる緊急事態宣言が発出されました。

こうした中、本県では、感染が拡大した広島市中心部の飲食店等を対象にした時短営業や休業要請など、県独自の集中対策に取り組んだ結果、徐々に感染状況が改善し、2月21日に集中対策を終了することができました。

その後も引き続き、PCRセンターでのモニタリングや医療機関や高齢者施設等での定期的なPCR検査などを実施し、感染の拡大が抑え込まれています。

現在は、PCR検査と並行して、県と市町が連携してワクチン接種も進めており、令和3年2月からの医療関係者の接種に始まり、4月からの高齢者を対象とした接種に続いて、全住民を対象とした接種の準備も進めているところです。

県では引き続き、感染状況を注視しながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策に全力で取り組みます。

 

また、令和2年度は、被爆75年を迎える節目の年でもありました。

4月末から開催予定だったNPT(核兵器不拡散条約)運用検討会議は、新型コロナウイルス感染症の影響で残念ながら延期になってしまいました。

しかしながら、平成29(2017)年7月に国連で採択され、世界各国で批准手続が行われてきたTPNW(核兵器禁止条約)が、令和2(2020)年10月24日に批准国が50か国に達し、令和3(2021)年1月22日に発効しました。

本条約の発効は「核兵器のない平和な世界」を実現する大きな一歩となるものであり、大変意義深いことだと考えています。

本県でも、核抑止に頼らない新たな安全保障アプローチに基づく政策提言の取りまとめや平和の取組への賛同者の拡大など、「核兵器のない平和な世界」の実現に引き続き取り組んでおり、被爆75年を契機に、こうした取組を強化するための新たな提案「ひろしまイニシアティブ」の骨子を令和3年3月に発表したところです。

被爆者をはじめとした多くの人々が願う、1日も早い「核兵器のない平和な世界」の実現に向けて、引き続き、取り組んでまいります。

 

そして、令和2年10月には、県民の皆様に10年後の目指す姿と取組の方向性をお示しする新たなビジョン「安心・誇り・挑戦 ひろしまビジョン」を策定しました。

新たなビジョンでは、まずは、県民が抱く不安を軽減して、安心につなげるとともに、県民の誇りにつながる強みを伸ばして、安心の土台と誇りの高まりにより、県内のどこに住んでいても、県民一人一人が、夢や希望に挑戦できる社会を目指します。

また、将来にわたり発展し続けるため、本県の強みである「都市と自然の近接性」を最大限生かした、自然豊かで心身が癒される適切な分散と、イノベーションを創出する知の集積や集合をうまく組み合わせ、それらを思いのままに行き来できる適散・適集な地域づくりを進めます。

新ビジョンロゴマーク

本県は、引き続き、県民の皆様の安全と生活を守ることを最優先に、取組を進めてまいります。

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■新型コロナウイルス感染症対策の強化

新型コロナウイルス感染症への対応

現在も全国的に感染拡大が問題となっている新型コロナウイルス感染症は、令和2年1月に国内で最初の感染者が確認されてから1年以上が経過しました。

本県でも、3月に最初の感染者が確認された後、4月に県内初のクラスターが発生するなど、5月に緊急事態宣言が解除されるまでに160名を超える感染者が確認されました。

その後、7月下旬と9月下旬に感染が拡大したものの、おおむね感染拡大は抑制された状態で推移していましたが、12月初旬から、広島市を中心として感染が急拡大し、12月12日からは、広島市中心部の飲食店に対する時短営業や休業要請などの「集中対策」を実施しました。

その後、1月に入ると感染は減少傾向となり、2月21日に集中対策を終了しました。

令和3年3月現在、広島県内の医療体制が直ちにひっ迫するおそれは少ない状況ですが、首都圏では、1月に発出された緊急事態宣言が3月まで継続し、変異株の発生等、今後も感染の再拡大が懸念されています。

本県でもPCR検査によるモニタリングの実施や検査体制の充実、感染事例に対する積極的疫学調査の徹底などを行うことで、引き続き感染拡大を最小限に抑え込む必要があります。

(検査体制・医療体制の確保)

本県では、令和2年1月末に新型コロナウイルス感染症特別警戒本部を設置した後、

  • 相談窓口の設置と、24時間体制での相談対応(積極ガードダイヤル)
  • 行政、民間検査機関等におけるPCR検査体制の拡充 ・身近な医療機関で受診、検査が可能なPCR検査体制の整備
  • 県内各地でのPCRセンターの設置 ・医療機関や高齢者施設等での定期的なPCR検査等の実施 ・重症者が大幅に増加した場合に備えた受入病床の拡充等の医療体制の構築 ・軽症者用の宿泊療養施設の確保
  • 保健所の業務体制の強化 ・官学連携による調査研究体制の構築

など様々な対策に取り組んできました。

これらの取組や関係者の皆様の尽力もあり、現在は、相談、検査、治療のいずれについても十分対応可能な体制となっています。

さらに、4月からは県内各地のPCRセンターと広島市内の提携薬局を活用したPCR検査モニタリング調査も開始し、感染拡大の兆候を、いち早く捉える体制も整備しました。

PCRセンターでの検体採取テストの画像
(画像)PCRセンターでの検体採取テストの様子

 

(事業継続・雇用維持対策)

また、新型コロナウイルス感染症は、県内経済にも大きな影響を与えました。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や観光客の減少などにより、飲食業や宿泊業をはじめ、幅広い業種で厳しい状況が現在も続いています。

さらに、雇用面でも県内の有効求人倍率が低下するなど、本県経済は先行きが不透明な状況が続いています。

こうした状況に対応するため、県では、主に次のような対策を実施してきました。

  • 中小企業者の資金繰り支援のための実質無利子・無担保の融資制度の創設
    (令和3年3月末時点で34,995社に対し、約5,258億円融資)
  • 国の雇用調整助成金等の申請手続きに必要な費用の支援
    (令和3年3月末時点で2,944件、約2億6,772万円)
  • 観光関連事業者の事業継続を図るためクラウドファンディングを活用した資金調達支援
    (飲食関連1,230事業者に対し約1億6,575万円、観光関連176事業者に対し約9,969万円を支援)
  • 飲食店での感染防護対策の支援
    (令和3年3月末時点約7,600件、約5億円)
  • 県内宿泊事業者や旅行会社が行う宿泊、県内旅行割引プランの造成に要する経費を支援
    (延べ約27万人が利用)
  • 外食需要の低迷により需要が減少している県産和牛や水産物の学校給食への提供支援 ・観光需要の低迷で販売が減少している県産品のECサイトを利用した販売支援 など

県産和牛を使った学校給食の画像
ひろしまモール

(新しい生活様式を踏まえた経済活動の安定的発展)

この他にも、アフターコロナやウィズコロナの時代を踏まえて、中長期的な視点から、コロナ禍で県内事業者が取り組む販路拡大や、非対面型ビジネスモデルの転換による企業の新事業展開や、業態の抜本的転換の後押しなど、事業継続の取組を支援しました。

  • ICTツールの導入が遅れている県内中小企業者に対する、非対面型ビジネスモデルへの転換を促進するためのツール導入と、その活用の支援(創業・新事業展開支援事業)
    (令和3年3月末時点の交付決定は導入支援に135社、実装支援に30社、交付決定額5,113万円)
  • 県内中小企業の新事業展開や、業態の抜本的転換を目指す取組の、戦略策定や組織改革等の支援(創業・新事業展開支援事業)
    (令和3年3月末時点で支援決定企業46社に対し支援着手)
  • ものづくり企業の持続的な発展の原動力となる応用、実用化開発に対する支援(ものづくり価値創出支援事業)
    (令和3年3月末時点で交付決定49社に対し約12億円)
  • AI・IoT・ロボットの導入など、生産性を高め、生産現場のあり方を変える設備投資に対する支援(企業立地促進対策事業《新型コロナ枠》)
    (令和3年3月末時点で交付決定20社に対し約10億円)
  • オンライン化などデジタル技術を活用して、コロナ禍における社会経済課題の解決を図る実証実験の提案を全国から募集し、県内での実証実験を通じて人材育成や集積につなげる取組(地域産業IoT等活用推進事業《ひろしまサンドボックス》)(391社から提案があり、現在、最終選定中)
  • テイクアウトやデリバリーなど新しい生活様式に適合した取組への新規参入支援
    (令和3年3月末時点で1,333事業者に対し、2億7,910万円の助成金を交付)
  • 事業者が行う「新しい生活様式」などに対応した新たな観光プロダクトの開発に要する経費への支援(観光プロダクト開発強化事業)
    (令和2年度採択件数27件に対し、交付決定額約9,951万円)

新たな観光プロダクトの開発

  • 誰もがストレスなく、安全・安心に県内周遊観光を楽しめるよう、観光関連事業者が行うデジタル技術等を活用した受入環境整備に要する経費を支援(デジタル技術等を活用した観光地スマート化推進事業)
    (令和2年度採択件数90件に対し、交付決定額約8億円)

 

(企業誘致の促進)

本県では、これまでもイノベーションの創出や多様な人材の集積を目的として、デジタル系企業の誘致に取り組んできました。

今回の新型コロナウイルスの感染拡大後、大都市一極集中のリスクが浮き彫りとなったことから、企業の移転・分散や、場所にとらわれない自由度の高い働き方に関心が高まり、企業から広島県内への移転の相談も大幅に増えました。

このためデジタル企業の誘致を加速するべく10月から1社あたりの交付上限額を2億円に拡充する「ひろしまオフィスプランニング助成事業」を開始したところ、600件を超えるお問い合わせをいただくなど、大きな反響がありました。(ひろしまオフィスプランニング助成事業)(令和2年度 企業誘致件数31社うちデジタル企業20社)

 

(安心・安全な県民生活)

今回の新型コロナウイルス感染症は、医療分野や県内経済だけでなく、社会の様々な面に影響を及ぼしています。

これに対応するため、本県でも様々な対策を行っています。

  • 新型コロナウイルスの影響などで収入が減少した世帯に対する生活福祉資金貸付制度による緊急小口資金の貸付
    (令和3年3月末時点で23,666件、約64億円を貸付)
  • 新型コロナウイルスの影響で対面での活動が制限される状況下、子育て中の保護者がオンライン上で気軽に相談・交流できる「おしゃべり広場」の開設

オンライン上での相談・交流「おしゃべり広場」の様子

  • 新型コロナウイルス感染症の影響で、寄付や会費収入等が減少し、社会貢献活動の継続に支障が生じているNPO等への支援
    (令和3年3月末時点交付実績として29件に対し7,887千円支援)
  • 新型コロナウイルス感染症の影響によりイベントの開催が困難になっているため、「新しい生活様式」に即した文化芸術イベント開催に対する支援
    (令和3年3月末時点の交付決定2,052件に対し約2億8,500万円支援)

本県では、引き続き、感染拡大の防止と社会経済活動の持続的な正常化を両立させていくため、感染拡大防止対策や医療提供体制の確保、事業の継続や雇用維持などの経済活動を支える取組に注力します。

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■「欲張りなライフスタイル」の実現

《デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進》

広島県では、行政や民間事業者など、様々な主体がデジタルトランスフォーメーションを実践することにより、社会課題の解決と経済発展の双方の実現を図っていくことを目指しています。

令和2年度の主な取組としては、これまで試験運用を行っていた都道府県では初となるAI移住相談システムについて、相談者が入力した言葉や文章から、AIが相談者のニーズや移住検討の熟度を判断して適切な情報を提供するなどの機能を強化し、令和2年10月から本格的な運用を開始しました。

また、児童虐待など子供の育ちに関わるリスクを、AIを活用して予測するシステムも開発を進めました。

そのほか、デジタル技術を活用した最適なインフラマネジメントの実現に向けて、公共土木施設に関するあらゆる情報を一元化し、各種データの融合や市町・民間企業との連携により、新たなサービスや付加価値の創出が可能となるシステム基盤の構築に向けた取組を進めました。

そうした中、新型コロナウイルス感染症を契機に、デジタル技術活用の有益性が再認識され、生活様式の変化への対応や経済の早期回復に向けて、デジタル技術を活用した変革の必要性がさらに高まりました。

このため、「新しい生活様式」の実現に不可欠な光ファイバ等の情報通信基盤の整備を促進するため、新たに光ファイバの整備や設備の増強を行う市町を支援する制度を創設しました。
また、新型コロナウイルス感染症対策では、携帯電話会社のデータにより県内の人の流れを毎日把握することで、その状況を県民の皆様へお知らせし、外出自粛要請等の効果測定を行いました。

こうした取組に加えて、広島県全体でデジタルトランスフォーメーションを推進していくため、県内の企業・事業者、教育機関、行政等の様々な主体をメンバーとする「広島県DX推進コミュニティ」を、令和2年11月に設立しました。
このコミュニティでは、DXの基礎を学ぶ勉強会や、先行事例を研究するワークショップ等を実施することとしており、これらの活動を通じて、メンバーがDXに対する理解を深め、デジタル技術やデータを有効活用したDXを実践することで、将来の広島県を共に創っていきたいと考えています。

また、DXの加速に向けて、様々な分野におけるDX施策の推進と行政のデジタル化の推進に積極的に取り組んでいくため、公共インフラのデジタル化等を推進する「建設DX推進担当課」など必要となる組織体制を整備し、さらに、デジタル技術の専門性を有する人材を確保するため、令和3年度から県庁に情報職の職員を採用しました。 県では、こうした取組などを通じて、本県のDXを一層加速してまいります。

広島県DX推進コミュニティ

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《希望をかなえるための後押し》

(社会で活躍する人材の育成)

広島県では、乳幼児期から大学・社会人までを見据え、生涯にわたって主体的に学び続け、多様な人々と協働して新たな価値を創造することのできる人材の育成に取り組んでいます。

小・中・高等学校段階では、これからの社会で活躍するために必要な資質・能力の育成を目指した「学びの変革」に全国に先駆けて取り組んでいます。

令和2年10月には、「学びの変革」の先導的実践校として平成31年4月に開校した「広島叡智学園中学校・高等学校」が、西日本の公立学校で初めて、国際バカロレア・中等教育プログラムの認定校になりました。
引き続き、ここでの取組の成果を県内全体に発信することで、広島県全体の教員の資質・能力や専門性の向上を図り、県全体の「学びの変革」をさらに加速していきます。

また、令和3年度から5年間の広島県の教育の目標や施策の基本方針となる「広島県 教育に関する大綱」を、令和3年2月に策定しました。
大綱では、全国に先駆けて実践してきた「学びの変革」をはじめ、乳幼児期から社会人まで一貫した人材育成を進めてきた前大綱の理念を継承しつつ、「個別最適な学び」の推進や、デジタル技術の効果的な活用を通じた主体的な学びを促す教育活動の充実など、新たな時代に対応した教育施策を展開するための取組の方向性を整理しました。

さらに、18歳人口の減少やグローバル化、デジタル技術の進展など、高等教育を取り巻く環境が大きく変化し、厳しさを増す中、本県高等教育が学生から選ばれ続けるためには、将来を見据え、これからの社会で活躍できる資質・能力を備えた人材を継続的に輩出していくことが求められます。

こうした中、文理横断のリベラルアーツやデジタルリテラシー、語学など、複雑・多様化する課題を解決する上で基盤となる知識やスキルを学び、それらを実践・応用することにより、「解のない課題に果敢にチャレンジし、粘り強く新しい時代を切り開いていく人材」の育成を目指して、令和3年4月に叡啓大学を開学いたします。

学生の皆様が、叡啓大学で学び、自らの可能性が大きく拡げ、まだ見ぬ未来へと力強く巣立っていくことを期待しています。

叡啓大学キャンパス

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(子供の健やかな育ちを支える環境の充実)

子供たちが社会の宝として健やかに成長していくことは、県民全ての願いであり、子供たちを社会全体で育んでいくことが、ますます重要になっています。

このため、本県では『すべての子供たちが、成育環境の違いに関わらず、健やかに夢を育むことのできる社会の実現』を目指し、子供・子育て施策の総合的・計画的な推進を図るための基本的方向を定める「ひろしま子供の未来応援プラン」を令和2年3月に策定しました。

地域や子供の育ちに関わる関係者、企業など、県民全体でこのプランを共有し、目指す姿の実現に向けて子供・子育てに関する施策を総合的に推進していきます。

中でも、乳幼児期の取組と児童虐待の防止対策に、特に注力して取り組む必要があると考えており、「ひろしま版ネウボラ」の構築や、県と市町、関係機関、地域などが結集して、児童虐待の防止や早期発見・対応につなげる体制づくりを進めました。

令和2年度は、府中町において、児童虐待など子供の育ちに関わるリスクを予測するためのAIシステムの開発を進めるとともに、新たに府中市においても、AIモデル導入に向けた準備を開始しました。

引き続き、県民の皆様が安心して妊娠・出産・子育てができるよう「ひろしま版ネウボラ」の全県展開に向けた取組を進めるとともに、市町の関係部署と連携し、子供の育ちに関わる様々なリスクについて、AIを活用して予防的支援を行う仕組みの構築に取り組んでまいります。

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(働き方改革・女性の活躍推進)

生産性の向上を図りながらイノベーションを創出し、企業が成長していくためには、従来の枠組みにとらわれない働き方と、多様な人材、とりわけ女性が活躍できる組織づくりが欠かせないことから、本県では、県内の働き方改革と女性活躍促進の一体的な取組を行ってきました。

働き方改革については、誰もが働きやすい職場環境づくりのために、経済団体が創設した「広島県働き方改革実践企業認定制度」を活用した優良事例の「見える化」や、「働き方改革推進・働く女性応援会議ひろしま」の構成団体等による多方面からの経営者層へのアプローチ、ノウハウが不足している企業への個別支援等に取り組んできました。

これらの取組により、経済団体により認定された働き方改革実践企業は、平成29年に取組が始まった当初の目標である300社を超えました。

引き続き、改革に取り組む企業のさらなる拡大に向けて、関係機関と密に連携をとりながら、多方面からのアプローチを図る必要があると考えています。

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(多様な人材の活躍支援)

県では「ひろしましごと館」を中心に、全世代の就職希望者に対する職業適性診断や就業相談、各種セミナーの開催といった就業支援のほか、求人情報などの雇用労働情報の提供を行っています。

このほか、広島労働局や経済団体等関係機関と連携し、雇用関連施策を一体的に推進することによって、若者、高年齢者、障害者など多様な人材のニーズに応じた就業支援に取り組んでいます。

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《ゆとりの創出》

(第4次産業革命を好機とした生産性革命)

広島県は第4次産業革命という AI・IoT、ロボティクス等の新たなデジタル技術革新の潮流を好機と捉え、本県産業のイノベーションによる新たな付加価値の創出と生産性の向上を図り、持続的な成長を後押ししています。

AI・IoT等のデジタル技術を活用した実証実験「ひろしまサンドボックス」については、現在進めている9件の実証実験や県内企業等の新たなチャレンジをサポートするこれまでの取組により、「ひろしまサンドボックス推進協議会」に県内外から1,800者を超える方々に参加いただいています。

令和2年度は、「ひろしまサンドボックス」の一環として次のような取組を行いました。

1つは、広島らしい「スポーツ」をテーマに、プロ野球公式戦の実データを用いた配球予測AI開発コンペ「ひろしまQuest プロ野球配球予測AI開発コンペティション」です。
このコンペには、全国から延べ2,000人を超える参加と1万件以上の投稿をいただくなど大きな反響をいただきました。
令和2年10月に行った成果発表会では、「vs AI~プロ野球配球予測対決~」と題して、コンペに入賞したAIモデルと、元千葉ロッテマリーンズの里崎 智也さんとの配球予測対決を行いました。

ひろしまQuestプロ野球配球予測AI開発コンペティションの様子

2つ目は、広島のプロスポーツの新たな応援スタイルを構築する実証プロジェクトです。
これは、スポーツバーをイメージしたバーチャル空間で、利用者それぞれのアバター(分身)が交流しながら、コロナ禍でも集まってスポーツを楽しみ、応援できる場「バーチャルワールド広島」を新たに構築しようというものです。

バーチャルワールド広島

3つ目は、デジタル技術を活用して、コロナ禍における課題解決を図る実証実験「D-EGGS PROJECT」です。
令和2年11月にスタートした、このプロジェクトには、全国から391件ものアイデアの応募があり、最終審査では県民の皆様にも評価していただき最終的に30件のアイデアが選ばれました。
現在は、県内の企業や団体と共同して県内での実証実験が進んでいます。

本県では、引き続き、これらのような取組を広く発信することにより、技術やノウハウを持つ県内外の多様な企業や人材の集積する好循環を作り出していきたいと考えています。

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(中小企業・小規模企業の持続的な成長への支援)

本県では、県内企業の大半を占め、本県経済の活性化や雇用機会の創出など、地域産業を支える重要な担い手である中小企業・小規模企業に対し、人口減少による労働力不足の顕在化、国際競争の激化や第4次産業革命などの社会経済情勢の変化に対応できるよう支援を行っています。

今回の新型コロナウイルス感染症の拡大による経済への影響は極めて厳しく、県内産業についても、幅広い業種で深刻な影響を受けました。

本県では、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、長期的な視点からコロナ禍での「新しい生活様式」における事業の新たな展開や、事業者の試行錯誤や創意工夫を支援するため、次のような事業を実施しました。

  •  ものづくり価値創出支援事業
    企業の研究開発投資を停滞させず、新たな付加価値創出につながる技術開発活動を促進するため、中小・中堅企業等を対象とする、研究開発や新技術・新製品開発に向けた事業化可能性検証に対する支援を実施しました。
  •  創業・新事業展開等支援事業
    ICTツールの導入が遅れている県内中小企業者に対して、非対面型ビジネスモデルへの転換を促進するための導入支援を行い、さらに将来的に中小企業等が活用可能な新たなデジタルサービスを創出するための支援を行っています。

引き続き、急激な事業環境の変化に対応し、本県経済の安定的な発展を図るため、県経済を牽引する企業の育成や、「新しい生活様式」に対応した事業展開の支援などに取り組みます。

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(イノベーション・エコシステムの共通基盤の強化)

本県では、これまで新しい事業が次々と生まれる事業環境「イノベーション・エコシステム」の形成に向け、新たなビジネスや地域づくりの取組の創出を促す常設の拠点となる「イノベーション・ハブ・ひろしまCamps」の設置、さらにCampsでの常設のコーディネーターによるアドバイスや、交流イベントの企画・実施を通じて、様々なつながりの創出や、アイデアの事業化支援を行ってきました。
この結果、イベント等の参加者間での自発的な活動も生まれるなど、イノベーション・エコシステムの形成に必要な要素は整いつつあります。

令和2年度は、これらの取組をさらに押し進め、7月には内閣府から広島地域が「スタートアップ・エコシステム拠点都市」に選定されました。今後はグローバルな視点も取り入れながら取組を進めていくこととしています。

さらに9月には、世界でも有数のIT大国インドにおいて、新事業の創出や創業を支援する最大級の施設である「T-Hub」と、日本の自治体で初めてパートナーシップを結び、インドの企業やデジタル人材と県内企業が共同して、新たな事業を創造するプログラムを開始しました。
また、各分野のトップレベルの専門家を講師として、様々な社会的課題を解決する人材を育成するビジネススクール「ソーシャルイノベーションスクール in 広島」を10月にイノベーション・ハブ・ひろしまCampsで開校しました。

今後も、引き続き新しい事業が次々と生まれる「イノベーション・エコシステム」の形成に向けて取組を進めます。

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(多様な創業と新事業展開の促進)

行政、経済団体や金融機関等で構成する「オール広島創業支援ネットワーク」を構築し、創業希望者へきめ細かい支援を行っています。

こうした取組の結果、ネットワークの中核機関である「ひろしま創業サポートセンター」を活用した創業件数は令和3年3月末で343件、平成25年度の開設以降の累計では699件となり、創業創出効果が表れています。

ひろしまスターターズ

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(多様な投資誘致の促進)

県内への投資誘致について、製造業を中心とした従来型投資誘致に関しては、企業ニーズを踏まえ、企業立地助成制度の不断の見直しを行いながら、企業へのきめ細かい営業活動を実施してきました。

この結果、広島港五日市地区で造成を進めている工業用地について、広島港を利用して輸出入等を行うグローバルな大規模生産拠点の立地を計画する企業を公募したところ、菓子・食品等製造業のカルビー株式会社と、ポンプ・タービン等製造業の株式会社シンコーの2者に決定し、5月に立地協定を締結しました。

また、本県では、これまでもイノベーションの創出や多様な人材の集積を目的として、デジタル系企業の誘致に取り組んできましたが、今回のコロナ禍において、大都市一極集中のリスクが浮き彫りとなったことから、企業の移転・分散や、場所にとらわれない自由度の高い働き方に関心が高まり、企業からの移転の相談も大幅に増えました。

このため、10月からデジタル系企業を対象に、1社あたりの交付上限額を2億円に拡充する「ひろしまオフィスプランニング助成事業」を開始したところ、600件を超える問い合わせをいただくなど、大きな反響があり、11月には、アメリカ大手デジタル系企業のVeeva(ヴィーバ)の日本法人が、東京からオフィスの一部を広島市へ移転させることを発表しました。

こうした取組の結果、令和2年度は前年度を大幅に上回る31社が、オフィスの移転・拡充を行いました。

引き続き、デジタル企業の移転を促進し、デジタル人材の転入と本県で育成されたデジタル人材が活躍する受け皿の確保を進めることで、人口減少対策と県内企業のDX化を促進してまいります。

ヴィーバ(Veeva)日本法人の広島移転

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(観光地ひろしまの推進)

広島県の総観光客数及び観光消費額はこれまで好調に推移していましたが、平成30年の豪雨災害の影響により減少し、平成31年は前年を上回ったものの豪雨災害前の水準までは回復していない状況でした。

こうした中、令和2年4月から、これまで県で取り組んできた観光施策の多くの部分を県観光連盟に移管し、県の観光施策を一元的に実施することで、本県の観光産業を一層成長させるべく体制を強化しました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大によって、本県観光関連産業も極めて深刻な影響を受けています。

新型コロナウイルスの感染拡大により、県内の主要観光地における観光客数は令和2年3月から大幅に減少しはじめ、4月、5月の観光客数は前年比で約8割以上減少し、6月以降も低迷が続いています。

また、令和2年度に開催を予定していた「サイクリングしまなみ2020」「ひろしまトリエンナーレ」は厳しい感染状況から中止とし、「ひろしま はなのわ2020」も規模を縮小しての開催となりました。

これに対して、県では7月から、観光関連事業者を支援するため、県内宿泊事業者による宿泊割引プランや、旅行業者による県内旅行割引プランに対して県独自の支援を行い、延べ約27万人の方に御利用いただきました。
また、クラウドファンディングを活用した資金調達の支援も行い、観光関連事業者176事業者に対して、約9,969万円の支援をいただきました。

さらに、観光関連事業者が行う「新しい生活様式」などに対応した観光プロダクトの開発に対する支援を行った結果、キャンプ場でのグランピング体験と温泉、果物狩り、神楽など、地域ならではの体験を組み合わせた地域連携型の観光プロダクトなどが開発されました。

今後、新型コロナウイルスの感染状況を注視しながら、観光プロモーションや旅行割引プランへの支援などを実施し、本県の観光客の回復につなげていきたいと考えています。

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(担い手が生活設計を描ける農林水産業の確立)

本県は県内農業の持続的な発展に向けて、平成30 年3月に「農林水産業アクションプログラム(第2期)」を策定し、経営力の高い担い手が生産の大部分を占める力強い生産構造への転換を目指し、意欲のある担い手に対する企業経営への転換支援や、食品関連企業等の農業参入への支援などに取り組んでまいりました。

その一環として、県が安芸高田市に大規模農業団地を整備し、生産に必要な施設導入等を支援したことなどにより、ハンバーガーの全国チェーンである(株)モスフードサービスなどが「モスファーム広島」安芸高田農場を開設し、令和3年3月から本格的な生産を開始しました。
この農場では、8.5ヘクタールの農地でレタスを生産し、生産されたレタスは初夏と秋を中心に、県内のモスバーガーの店舗などへ提供される予定です。

大規模農業団地の整備

また、本県の農業の担い手育成のために開設している「ひろしま農業経営者学校」では、令和2年7月から新たに、産地の核となる若手農業者を対象として経営発展の意欲の醸成を図る講座「経営発展チャレンジコース」を開講したところ、定員を上回る50名が受講しました。
11月からは、令和元年度に引き続き、新たな農業ビジネスを創造する人材の育成を目指して、企業経営を目指す農業経営者を対象に、県立広島大学と連携して「アグリ・フードマネジメント講座」を開講しました。

さらに、収益性の高い経営を確立するため、施設内の温度や湿度、光、炭酸ガス濃度や養水分などを調節し、作物の生育に最適な環境を実現する環境制御技術の導入に向けて、既に令和元年度から実証試験に取り組んでいるトマトに加えて、9月からきゅうり、レモンの実証試験を開始しました。
この試験では、温湿度や炭酸ガス濃度を自動調整することで収量を1.5倍から2倍にする技術を実証する予定です。

加えて、近年需要が増大しているレモンの生産量を増やすため、現在の主な生産地である島しょ地域に加えて、沿岸部の水田での生産ができないか現地実証試験を開始しました。

12月には、ロボット技術やICTの活用による省力化や高品質生産を実現するスマート農業への理解を深めてもらうため、「広島県スマート農業フェア」を開催しました。

また、近年急速に生息域を拡大しているニホンジカによる農林業被害の拡大抑制と防止を図るため、センサーカメラ等のIoT技術を活用し、県内5箇所のモデル地区において、低コストで効果的なシカの捕獲技術確立への取組を行いました。

シカの捕獲技術確立への取組
(画像)通信型センサーカメラ(右上)で撮影されたシカ

令和2年度は「農林水産業アクションプログラム(第2期)」の最終年であることから、令和3年度から令和7年度までの5年間の新たな実行計画である「2025広島県農林水産業アクションプログラム」を策定しました。
新たな計画においては、『生産性の高い持続可能な農林水産業の確立』を基本理念とし、スマート農林水産業の実装等を通じた生産性の向上や経営力の高い経営体の育成などに取り組んでまいります。

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(持続可能な医療・介護提供体制の構築)

本県では、高齢者人口の増加に伴い、医療・介護ニーズが高まる一方で、医療・介護を支える人材や体制の確保が必要となる中、全ての県民が質の高い医療・介護サービスを受けることができ、住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、医療・介護提供体制の整備に向けた取組を進めています。

その一環として、2025年を見据え、限られた医療・介護資源を効率的に活用して、病床の機能の分化及び連携を進め、質の高い医療提供体制を整備するとともに、在宅医療の充実をはじめとした地域包括ケアシステムの確立、医療・福祉・介護人材の確保等の施策に関する方向性を示す「広島県地域医療構想」を策定しています。

しかしながら、今回の新型コロナウイルス感染症の流行は、本県の医療提供体制に大きな影響を及ぼしました。 コロナ禍をはじめとした社会経済情勢の変化と、これまで明らかになった課題に対応できるよう、地域医療構想を実現させ、県の医療を将来にわたって持続可能なものとするための方策の検討を進めています。

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(がん対策日本一に向けた取組の推進)

本県では「がん対策日本一」の実現に向け、これまで、がんになるリスクを軽減するための予防対策やがん検診受診促進の取組強化など、総合的ながん対策を推進するとともに、「広島がん高精度放射線治療センター」の運営などに取り組んできました。

特にがんの早期発見につながる「がん検診」については、がん検診の実施率の低い中小企業の個別訪問による検診実施の働きかけや、協会けんぽ被扶養者に対する受診勧奨等に取り組んでいます。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響で、4月中旬から約1か月半、ほとんどの機関でがん検診がストップしたことなどにより、受診者数は大きく減少し、この検診控え等による早期発見の遅れにより、今後の、がんによる死亡者数の増加も懸念される状況となりました。

このため、12月を「がん検診予約強化月間」と位置づけ、電話・LINEによる「予約サポートセンター」と、「WEB予約サポートシステム」を開設し、コロナ禍で減少した「がん検診」の予約を後押しする取組を行い、1,477件のアクセスがありました。

広島県がん検診WEB予約サポートシステム画面がん検診予約サポートセンターサイト画面

併せて、12月には、がん患者さんやご家族などに対して、療養生活に役立つ情報を届けるために作成している「がん患者さんとご家族のためのサポートブックひろしま」の10年ぶりとなる改訂版の発行を行いました。

サポートブックには、がんに関する最新の情報や患者さん・ご家族の声、患者団体等からのメッセージなどを掲載しており、がん診療連携拠点病院などの県内医療機関や、地域包括支援センター、図書館などで配布しています。

また、県のホームページからウェブブック版の閲覧やダウンロードができます。

がん患者さんとご家族のためのサポートブックひろしま

引き続き、県では、がんによる死亡者数の減少を目指して取り組んでまいります。

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《地域活力の基盤づくり》

(中山間地域の地域力強化)

県では「広島県中山間地域振興計画」に基づき、地域に暮らす人々が、将来に希望を持ち、安心して心豊かに、笑顔で幸せな生活を営むことができる中山間地域を目指し、関連施策を総合的に展開してきました。

令和2年度も引き続き中山間地域の課題解決に向け、「ひろしま里山・チーム500」を核として、地域づくり実践者の活動の継続・発展を後押ししました、この結果、381人の方が登録され、地域づくり活動に積極的に取り組んでいらっしゃいます。

また、こうした取組を後押しするため、「ひろしま『ひと・夢』未来塾」に昨年度新設した起業支援の専門コースを、今年度は8月にオンラインで開講しました。

さらに、現在のコロナ禍で新しい生活様式への対応が求められる状況下、テレワークが急速に普及し、地方での分散勤務への注目が高まっています。

本県でも中山間地域へのサテライトオフィス誘致に取り組んだ結果、11月に東京のデジタル企業「バレットグループ株式会社」が本社から開発部門の一部を移転して、江田島市にエンジニアが常駐する開発ラボの設置を決定し、令和3年3月にオフィスを開設しました。
この他にも誘致に取り組んでおり、これまでに18社が進出を決定しています。

チャレンジさとやまワークサイト画面

さらに令和2年度は「中山間地域振興計画」の最終年であり、1月には令和3年度から令和7年度までの5年間を計画期間とする「第2期広島県中山間地域振興計画」を策定しました。

策定に当たっては、人口減少の加速やデジタル社会の到来、新型コロナウイルスを契機とした新しい生活様式や働き方などの潮流変化を踏まえ、5年後の目指す姿とその実現に向けた取組の方向性をとりまとめました。
新たな計画においては、これからの5年間を、中山間地域を次世代に託すための力強い土台を築く期間と捉え、地域の基盤や特性を生かし、デジタル技術を最大限に活用した「スマートな里山づくり」を進めることで、持続可能な中山間地域を実現していきます。

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(都市圏の活力強化)

社会情勢が大きく変化する中、将来にわたって本県が持続的に発展するためには、人口、産業、都市基盤などで中国地方最大の集積地である広島都市圏の中枢拠点性を、さらに高めていく必要があります。

広島市都心の拠点性の向上については、令和2年3月に経済界を中心として広島都心のまちづくりの検討を行う「ひろしま都心活性化推進協議会」が発足し、具体的なまちの姿や、まちづくりのルールの在り方とその運用方法などの検討が行われているところです。
こうした動きを受け、令和3年4月には、地域住民や民間企業、エリアマネジメント団体、行政といった様々な関係者が連携し、継続的に広島都心のまちづくりを推進していくための新組織「広島都心会議」が設立されました。

さらに9月には、広島駅周辺及び紙屋町・八丁堀の都市再生緊急整備地域のうち、都市の国際競争力の強化を図る上で特に有効な地域が、国の特定都市再生緊急整備地域に指定され、税制面の特例や都市拠点インフラの整備に対する予算支援など支援措置が拡充されることになりました。

また、サッカースタジアムについては、中央公園広場におけるスタジアムと広場エリアに求められる機能等について、サッカースタジアム建設推進会議に係る関係4者(県・広島市・広島商工会議所・サンフレッチェ広島)で議論を進め、期待する整備の方向性をとりまとめました。
この方向性は、3月末に広島市が実施した設計施工事業者の選定に活用したほか、4月以降に広島市が公募する広場エリアのにぎわい施設整備事業者の選定においても活用される予定です。

引き続き、広島市と連携して中枢都市にふさわしい都市機能の充実・強化に向けた取組を推進していきます。

備後圏域の活性化については、福山駅前地区の拠点性向上に向けて、福山市が策定した「福山駅前再生ビジョン」の実現に向けて、福山駅前デザイン会議に参画しています。
11月には、福山市において閉館したエフピコRiMの再生に向けた運営事業者の公募が開始され、3月に事業候補者が決定したところです。
引き続き、福山市と連携し、三之丸町地区の再生やエリアマネジメントの活性化に向けた人材育成や機運醸成への支援など、備後圏域の拠点性の向上に向けた取組を支援します。

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(東京圏等から広島への移住促進)

本県では東京一極集中を是正し、東京圏等から広島への新しい人の流れをつくり出していくために、移住につなげる仕組みづくりに取り組んできました。
まず、広島らしいライフスタイルの魅力を、専用WEBサイト「HIROBIRO」等を通じて広く発信し、移住希望者の関心をひきつけると同時に、デジタルマーケティングを活用した情報発信も行い、潜在的に移住の可能性がある人達に対して、その人に応じた具体的な広島での暮らしのイメージを発信しています。
また、東京に設置した移住相談窓口「ひろしま暮らしサポートセンター」でのきめ細かいサポートや、地域での受け皿づくりを市町や関係団体等と一体となって進めてきました。

今回のコロナ禍により「ひろしま暮らしサポートセンター」では、4月と5月に移住相談窓口の対面面談を休止しましたが、それを契機に、オンライン面談のシステムを取り入れ、オンライン移住セミナーをほぼ週1回のペースで開催しました。

さらに10月からは、これまで試験運用中だったAI移住相談システム「あびぃちゃん」の本格運用を開始しました。
令和3年3月31日時点までの登録者数は20,489人にまで増加し、1日当たりの相談件数は多い日で700件を超えており、これは登録制のウェブ移住相談窓口としては、全国最大規模です。

あびぃちゃんあびぃちゃんLINE相談

これらの取組の結果、毎年公表される移住希望地ランキングにおいて、令和2年は、セミナー参加者数では全国2位、窓口相談者数では全国6位となるなど移住希望先としての広島県の人気は高まっています。

今回のコロナ禍は、人々に日常生活における安全・安心の重要性を強く認識させ、東京一極集中のような過度に進行した「密集・密接・密閉」の危うさと、人と人との距離を保つ「分散」がもたらす価値に気付かせました。
引き続き、全国各地域の方々に広島県での新しい働き方や暮らし方の魅力を伝え、全国から本県への移住の促進に取り組みます。

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(地域共生社会の実現)

本県では、県内全域で、県民が、社会的に誰一人孤立することなく、世代を超えて、住み慣れた場で、生き生きと暮らすことができる「地域共生社会」の実現を目指して「広島県地域福祉支援計画」を策定しました。

これは、住民、専門職、関係機関が切れ目なくつながり、地域が抱える生活課題の早期発見から解決まで着実に導く「重層的なセーフティネット」の構築を進めていくものです。

8月からは、住民と専門職の連携を後押しする担い手を育成するため「地域の支え合いコーディネート機能強化研修」を開催しました。
また、外国人が、地域とつながりを持ちながら、安心して生活できるよう、7月からは、外国人と地域との橋渡しを行う人材を育成・発掘するモデル事業に取り組んでいます。

引き続き、地域共生社会の実現に向けた取組を進めていきます。

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《暮らしを楽しむ機会の創出》

(スポーツを核とした地域づくり)

広島県では、平成31年3月に「スポーツ推進計画」を策定し、競技力の向上やスポーツ参画人口の拡大など、スポーツ振興を進めるとともに、スポーツの力を活用して、地域の活性化や県民の健康増進といった様々な課題の解決に積極的に取り組むこととしています。

こうした中、令和2年4月には、スポーツを通じて地域活性化を支援する広島県版スポーツコミッション「スポーツアクティベーションひろしま(SAH)」を設置しました。

SAHでは、県内各市町のスポーツ資源を活用した取組「わがまち💛スポーツ」を推進しており、令和2年度は、モデル事業として、福山市、府中市、北広島町の取組を支援し、スポーツを核とした地域づくりを推進しています。

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《広島の価値の共鳴・共振》

(国際平和拠点ひろしまの形成)

核兵器のない平和な国際社会の実現に向け、「国際平和拠点ひろしま構想」に基づき、核兵器廃絶と復興・平和構築のための取組を包括的に進めています。

令和2年度は、被爆75年の節目の年でもあり、広島から平和のメッセージを国内外に発信する絶好のタイミングであることから、夏に記念行事を集中的に実施しました。

まず、被爆75年を迎えるにあたって、核兵器廃絶に向けた国際的な機運を高め、賛同者を拡大するため、海外の著名人に対して、「被爆100年を展望し、これからの広島に求める役割・期待すること」についてメッセージを募りました。

その結果、バラク・オバマ元米国大統領、ローマ教皇フランシスコ台下をはじめ様々な方からメッセージをお寄せいただきました。

メッセージ(オバマ元米国大統領)メッセージ(ローマ教皇)

7月からは、国際NGOである「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」と共同で、世界平和に具体的に貢献し、グローバルに活躍できるリーダーの育成を目指して「核兵器と安全保障を学ぶ広島-ICANアカデミー」を開講しました。
当初は、広島での宿泊研修を行う予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインでの開催となりました。

しかしながら、世界中から31名もの若い世代の参加があり、参加者は核兵器の人道的影響、核兵器と安全保障の政治的・法的・技術的側面、市民社会の活動、外交と国連の役割など、核兵器と安全保障に関して多角的な面から熱心に学びました。

ICANアカデミー

また、8月6日には、国連と連携して国際平和のための対話イベント「UN75 in Hiroshima」を開催しました。

これは国連事務総長がビデオメッセージによる開会あいさつで述べたように「すべての人にとってより良い未来を実現するために国際協力を一緒に活性化する方法についての世界最大の対話」の一環として開催したものです。
イベントでは一般公募で選ばれた参加者による「SDGs(持続可能な開発目標)の実現のために軍縮はどう貢献できるか」というテーマのプレゼンテーションが行われました。
様々な切り口からの提案がされましたが、どの提案からもチャンスを最大限に活かそうとしている熱心で若い世代の変革者の存在を感じることができ、意義深い対話イベントでした。

UN75inHiroshimaの様子

続いて、8月8日には「2020世界平和経済人会議ひろしま」を開催しました。

「世界平和経済人会議」は、ビジネスと平和構築のあり方を多面的に議論し、経済活動を通じた国際平和の実現の方策を探る試みで、平成25(2013)年に初めて開催しました。
今回も、様々な分野の専門家が参加して議論が行われ、最終的に、今後25年の世界を視野に入れ、民主的で自由なビジネスの前提条件となる「積極的平和」実現のための行動を始めることを宣言する「2020広島宣言」を発表しました。
コロナ禍のため、オンラインでの開催となりましたが、県外を中心に例年の倍以上の方々に参加していただくことができ、また、多数のグローバル企業のトップの方の登壇が実現するなど、デジタル時代の新たな可能性を感じさせる取組となりました。

さらに、10月には核兵器禁止条約の批准国が50か国に達し、その90日後の令和3年1月に条約が発効しました。

これは「核兵器の違法性」が、国際社会で認められたということであり「核兵器のない平和な世界」に向けて大きな一歩だと考えています。
一方、核兵器を取り巻く現状は依然として危機的な状況にあります。
条約の発効を機に、より多くの国の署名・批准につながり、核兵器国を含めた核兵器廃絶の議論が進むよう、引き続き「核兵器のない平和な世界」の実現に向けた取組を進める必要があります。

また、本県では、被爆75年を契機に、平和の取組を強化するための新たな提案として「ひろしまイニシアティブ」の策定を進めており、令和3年3月に骨子を発表し、その推進組織として令和3年4月に「へいわ創造機構ひろしま(略称:HOPe)」を設置しました。
今後は、このHOPeを中心に、「核兵器のない平和な世界」の実現に向けた取組を進めてまいります。

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(「ひろしま」ブランド価値向上の推進)

本県では「ひろしま」ブランドの国内外での認知・評価を高め、魅力ある地域として「選ばれる」ようになるため、「ひろしま」の魅力を表現する4つのブランドコンセプト(「自然と都市が融合した暮らし」「内海と山々が織りなす食文化」「平和への希望が集う場所」「創造性あふれる次世代産業」)を定め、地域全体のイメージアップに向けた情報発信と個々の地域資産の価値の向上に取り組んできました。

令和2年度は、その取組をさらに進めるべく「ブランド・コミュニケーション戦略チーム」を新設し、さらに県のブランド戦略を統括する「CBO(Chief Branding Officer)」に民間企業から、高度な専門的知見及び実績を有する外部人材として山田 精二氏に就任していただきました。
新たに就任したCBOのもとで、県が行う様々な事業において、顧客視点をもって、ブランド価値向上を意識した取組が進んでいくよう図ってまいりました。

今後は、広島の見られたい姿(ブランドステートメント)を策定し、観光、自然、産業など、全ての分野において「ひろしま」のブランディングを意識した取組を進め、広島の価値を県民の皆様に再認識してもらうとともに、国内外からの共感の獲得につなげていきたいと考えています。

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■創造的復興による新たな広島県づくり

《安心を共に支え合う暮らしの創生》

本県では令和3年度に平成30年7月豪雨災害の発災から3年を迎えるなか、これまで「復旧・復興プラン」に基づき、被災者の方々の生活再建や県内企業等の経済活動の再生への支援、被災したインフラの早期復旧などに全力で取り組んできました。

被災された方々の住宅再建については、3月末時点で仮住宅の入居世帯は41世帯となり、ピーク時の約3パーセントにまで減少しました。
また、災害関連事業の進捗により再建が遅れる世帯の方々に対しては、7月以降も応急仮設住宅の供与期間を延長しています。
その他の世帯の方々については、7月までに住宅再建が可能となるよう、個別訪問の強化等により、個々の事情や状況に応じたきめ細かな支援を実施するなど、市町や関係機関と密に連携しながら、引き続き、全力で取り組みます。

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《未来に挑戦する産業基盤の創生》

本県では、被災企業の速やかな再生のため、発災直後から被害状況を踏まえ、相談窓口の開設や、グループ補助金や持続化補助金等の各種支援制度を設け、被災企業の再生を支援してきました。 中小企業者等の施設・設備の復旧等を支援する「グループ補助金」については、復旧が完了していない事業者の個々の復旧スケジュールを十分に把握しながら適切に進行管理を行いました。
この結果、令和2年度末までに交付決定者631者のうち、629者に対して補助金約64億円を支払いました。

また、公共事業の遅延により復旧工事に着手できず、令和2年度内に事業を完了できない事業者の方については、引き続き支援を行っていきます。
この他、グループ補助金の対象とならない大企業向けの支援では、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社が三原市に最新鋭の工場を新設し、6月に稼働を開始しました。

さらに、企業活動の非常時に強い体制の整備を促進するため、企業等に対して、BCP(事業継続計画)の策定支援や、BCM(事業継続マネジメント)を経営戦略として位置付け、日頃から意識していただくための取組を行いました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、会場集合型のセミナーなどの開催が延期等になる状況の中ではありましたが、オンラインも併用してのセミナーや、個別の企業訪問や同業組合への周知などを行い、BCPやBCMの普及を図りました。

BCP策定支援

また、農地・農業用施設の復旧については、全4,317箇所のうち、令和3年3月末時点で3,797箇所の工事に着手しており、このうち2,486箇所の工事が完成しました。

引き続き、平成30年7月豪雨災害による被害の早期復旧に努め、生産活動の早期再開を目指します。

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《将来に向けた強靭なインフラの創生》

本県では平成30年7月豪雨による被災地の一日も早い日常の回復が図られるよう、公共土木施設の災害復旧事業などの災害関連工事に全力で取り組むと同時に、「社会資本未来プラン」に基づく治水対策や緊急輸送道路の橋梁耐震補強など、より効果的、効率的なハード対策による事前防災に取り組んでいます。

公共土木事業の公共土木施設の災害復旧事業では、先月末時点で全2,550箇所のうち、2,338箇所の工事に着手し、このうち1,468箇所の工事が完成しました。
砂防・治山の災害関連緊急事業については、本県が実施する全170箇所のうち、令和3年3月末時点で全ての箇所の工事に着手し、このうち155箇所が完成しました。
これらの災害関連工事については、引き続き、市町と連携しながら着実に工事を進め、令和3年度中の完了を目指して取り組みます。

砂防ダム

ため池の総合対策では、「農業用ため池の管理及び保全に関する法律」に基づく届出を、市町や地域に精通した方々との協力により所有者等へ働きかけた結果、防災重点ため池については、令和3年5月末までに概ね提出される見通しが立ちました。

また、約7,200箇所の防災重点ため池については、令和3年5月末までに、浸水想定区域を「広島県ため池マップ」により公表できるよう作業を進めています。

さらに、老朽化したため池の補強工事を進めるとともに、既に利用しなくなったため池の廃止工事を令和3年3月末までに69箇所着手しました。
引き続き、令和2年10月に施行された「防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法」に基づき、ため池の劣化などを診断し、健全性を評価した上で、計画的に防災工事を進めていきます。

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《新たな防災対策を支える人の創生》

本県では、平成26年8月の広島土砂災害を教訓に、「災害死ゼロ」を目指して、県民、自主防災組織、行政等が一体となって「『みんなで減災』県民総ぐるみ運動」を展開してきました。

令和2年度については、新型コロナウイルス感染症の避難所での感染拡大が懸念される状況にあったため、避難所以外の安全な場所への避難などコロナ禍での避難の在り方について、県民の皆様に注意喚起を行っています。

新型コロナ感染予防・啓発チラシ

7月には、災害が発生するおそれが生じた際の行動や、自分と家族の避難のタイミングを、あらかじめ決めておく、「ひろしまマイ・タイムライン」を、全ての児童を対象に、防災教育に関する授業や夏休みの宿題などの機会を活用し取り組んでもらえるよう、県内全小学校に教材を配布しました。

また、パソコンやスマートフォンでもマイ・タイムラインを手軽に作成できるよう、7月14日には、専用WEBサイトも開設しました。

ひろしま・マイ・タイムライン

この他、10月には、土砂災害を可視化するためにバーチャルリアリティを活用した教材を完成させ、現在、学校の出前講座や市町等の行う防災教室で活用していただいています。

一方、災害時の情報収集手段として、6月からSNS上の情報から県内の被害状況を把握するSNS投稿解析サービスの活用を開始しました。
また、7月からは「防災チャットボット事業」の実証実験を行いました。
これは、SNSのLINEを利用し、LINE上のAI防災チャットボットから、県・市町職員、自主防災組織リーダー、消防団員等に情報提供を呼びかけ、被害情報(概要・位置・写真)を送っていただくものです。
これにより災害時における被害情報の迅速な収集が可能になることが見込まれます。

「『みんなで減災』」県民総ぐるみ運動」は、令和2年度で5か年計画の最終年度を迎えたことから、第2期「広島県『みんなで減災』県民総ぐるみ運動行動計画」(令和3年度~令和7年度)を令和3年1月に策定したところであり、引き続き、「災害死ゼロ」の実現に向け、平成30年7月豪雨災害に関する県民の避難行動の調査・分析結果などを踏まえ、避難行動の促進に重点的に取り組んでまいります。

また、災害時の対応を円滑に進めるため、令和3年2月には県庁内にマルチディスプレイやWEB会議システムなどのICT技術を活用したオペレーションルームを設置し、災害時の情報収集や初動対応能力を強化しています。
県では引き続き「自助」「共助」「公助」にわたる、より効果の高い被害防止策を構築してまいります。

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■令和2年度の主な取り組み(一覧表)

時期 区分 内容
4月

「スポーツアクティベーションひろしま(SAH)」を設置

スポーツを通じて地域活性化を支援する広島県版スポーツコミッション「ひろしまアクティベーションひろしま(SAH)」を設置

県観光連盟と県観光課が一体となった新たな観光推進体制がスタート

県域の観光施策を観光連盟において一元的に実施するため、県の観光業務の大半を県観光連盟に移管

令和2年国勢調査広島県実施本部を設置

令和2年国勢調査を正確かつ円滑に進めるため、「令和2年国勢調査広島県実施本部」を設置

新型コロナウイルス感染症について、広島県初となる緊急事態宣言の発出 4月7日に首都圏,関西圏等を対象区域として発出された、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が4月16日に対象区域を全都道府県に拡大
5月

広島県に対する緊急事態宣言の解除

4月16日に全都道府県を対象区域として発出された緊急事態宣言が、首都圏、関西圏等の一部地域を除き解除

「モスファーム広島」安芸高田農場の開設が決定(PDFファイル) モスフードサービスが、県が整備した大規模農業団地に、中国・四国地方では初となる「モスファーム広島」安芸高田農場を開設
6月

コカ・コーラ ボトラーズジャパン新・広島工場が稼働開始

7月豪雨災害で被災した三原市のコカ・コーラボトラーズジャパンの新・広島工場が稼働を開始し、工場長が初回製造品を知事に贈呈のため表敬
土砂災害警戒区域等を示した標識の設置 標識によって地域住民が常日頃から土砂災害のリスクを意識し、防災学習などに活用いただけるよう取り組む(令和2年6月、県内初となる標識を熊野第四小学校へ設置)
7月

「ひろしまマイ・タイムライン」専用WEBサイト開設

災害に備えて、県民が自らの防災行動計画をあらかじめ作成する「マイ・タイムライン」。その作成をサポートする専用サイトを開設

核兵器と安全保障を学ぶ広島~ICANアカデミー開催 国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」と共同で、世界平和に具体的に貢献し、グローバルに活躍できるリーダーの育成のため、ICANアカデミーを開催
8月

UN75 in Hiroshima開催

被爆75年かつ国連創設75年である2020年に、 公募によって選ばれた方と中満国連事務次長が議論を行う対話イベント「UN75 in Hiroshima」 を開催

2020世界平和経済人会議ひろしま開催 ビジネスと平和構築のあり方を多面的に議論し、経済活動を通じた国際平和の実現の方策を探る試み「世界平和経済人会議」を開催
10月

令和2年国勢調査の実施

日本国内に住んでいる全ての人及び世帯を対象とする最も基本的な調査であり、第1回調査から数えて、100年の節目を迎えた国勢調査を実施

広島県の新たなビジョン「安心・誇り・挑戦 ひろしまビジョン」の策定

10年後の目指す姿と取組の方向性を示した新しい広島県の総合計画である「安心・誇り・挑戦 ひろしまビジョン」を策定

AI移住相談システム「あびぃちゃん」本格稼働開始

試験運用中だったAI技術を活用した移住相談システム「あびぃちゃん」の本格稼働を開始

プロ野球配球予測AIと元プロ野球選手との配球予測対決

「ひろしまサンドボックス」の県内人材育成の一環として行った『ひろしまQuestプロ野球配球予測AI開発コンペティション』の入賞AIと元プロ野球選手との対決イベント

叡啓大学が文部科学省から設置認可

令和元年10月31日付けで文部科学大臣に申請した叡啓大学の設置について、令和2年10月23日付けで認可

VR教材を活用した砂防出前講座開催 小学生を対象にVRゴーグルを用いた疑似体験を通じて、豪雨災害についての正確なイメージを持ち、早めの避難の重要性を学習する出前講座を実施
11月

アグリ・フードマネジメント講座2020を開講

企業経営を目指す農業経営者を対象に、県立広島大学と連携して「アグリ・フードマネジメント講座」を開講

ヴィーバ・システムズ(米国本社)役員が知事をWEB表敬

東京に日本法人本社を置くヴィーバ・ジャパン株式会社が広島県へのオフィス移転を決定し、米国本社役員と知事が対談

「広島県DX推進コミュニティ」創設発表会を開催

県内のDXを促進するため「広島県DX推進コミュニティ」を創設し、キックオフイベントを開催
12月

がん検診予約強化月間の開始

新型コロナ感染症の影響で受診者数が減少していることから、12月を「がん検診予約強化月間」とし各種取組を展開

「バレットグループ株式会社」代表と江田島市長、知事が意見交換会を実施

東京のデジタル企業「バレットグループ(株)」が江田島市のサテライトオフィスに開発ラボを設置することになり、代表と江田島市長、知事の対談を開催

広島県内で初めて高病原性鳥インフルエンザが発生

12月7日に三原市の採卵鶏農場において県内初となる高病原性鳥インフルエンザが発生

スマート農業フェアの開催

ロボット技術やICTの活用による省力化や高品質生産を実現するスマート農業への理解を深めてもらうためのイベントを開催

新型コロナ感染拡大防止集中対策を開始

広島市内を中心に新型コロナ感染者数は急増、これに対応するため、広島市中心部飲食店への時短営業要請等の拡大防止集中対策を開始

「がん患者さんとご家族のためのサポートブックひろしま」改訂版発行

がん患者さんやご家族などに対して、療養生活に役立つ情報を届ける冊子「サポートブックひろしま」の改訂版を発行

「紅葉谷川庭園砂防施設」が、戦後の土木施設として全国初の重要文化財に指定 令和2年12月、「紅葉谷川庭園砂防施設」が、意匠的に優秀で歴史的価値の高いものとして、戦後の土木施設として「全国初の重要文化財」に指定
1月

第2期「広島県『みんなで減災』県民総ぐるみ運動行動計画」

令和3年4月からの第2期「広島県『みんなで減災』県民総ぐるみ運動行動計画」(令和3年度~令和7年度)を策定

2月

「第2期広島県中山間地域振興計画」策定

持続可能な中山間地域の実現に向けて、総合的な取組を進めていくための基本計画となる「第2期 広島県中山間地域振興計画」を策定

「バーチャルワールド広島」第1弾実証イベント開催

コロナ禍において、デジタル技術を活用した新たなプロスポーツ応援スタイルを構築する実証プロジェクト「バーチャルワールド広島」を開催

「教育に関する大綱」を策定

令和3年度から令和7年度までの5年間の広島県の教育に関する施策の方向性を示す「教育に関する大綱」を策定

3月

「ひろしまイニシアティブ」骨子の発表

核兵器のない平和な世界の実現に向けた取組を強化するための、広島からの新たな提案を発表

「へいわ創造機構ひろしま」(HOPe)設立の発表

「ひろしまイニシアティブ」を推進するための新たな組織を令和3年4月に設立することを発表

社会資本未来プラン

令和3年度から令和12年度(10年間)の社会資本マネジメントの基本方針となる「社会資本未来プラン」を策定

DX施策を推進する組織の再編(PDFファイル) 「広島デジフラ構想」を推進する「建設DX担当課」等、DX施策を推進するための組織を新設
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