平成30年7月豪雨災害では,多くの建築物等が被災しています。
倒壊・損壊した建築物等では,石綿(アスベスト)を含む建材が露出するなどして,石綿が飛散するおそれが高くなります。
石綿を含む建材は,ビルや工場のほか,一般家屋にも使用されていることがあります。
県などでは,大気中の石綿のモニタリング調査結果を実施しました。
また,復旧作業等にあたっては,次のことに注意してください。
施工部位 | 石綿含有建築材料の種類 |
---|---|
天井,壁の内装材 | スレートボード,けい酸カルシウム板第1種,パルプセメント板 |
天井,床の吸音断熱材 | 石綿含有ロックウール吸音天井板,石綿含有吹付け材 |
天井結露防止材 | 屋根折版用断熱材,石綿含有吹付け材 |
床材 | ビニル床タイル,フロア材 |
外壁,軒天の外装材 | 窯業系サイディング,スラグ石こう板,押出成型セメント板,スレートボード,スレート波板,けい酸カルシウム板第1種 |
耐火被覆材 | 吹付け石綿,石綿含有吹付けロックウール,石綿含有耐火被覆板,けい酸カルシウム板第2種 |
屋根材 | スレート波板,住宅屋根用化粧スレート |
煙突材 | 石綿セメント円筒,石綿含有煙突断熱材 |
被災した建築物等の確認の結果,吹付け石綿等(石綿含有の可能性がある建材を含む)の露出等,石綿飛散のおそれがある状況が確認された場合は,建築物等の所有者又は管理者が石綿の飛散・ばく露防止の応急措置を講じる必要があります。
種類 | 措置 | 内容 | 注意事項 |
---|---|---|---|
飛散防止 | 養生 | ビニールシート等によって飛散防止を図る。 | 飛散防止措置を実施した場合にも,露出した石綿含有建材飛散の防止措置を実施していることについて掲示をすることが望ましい。 |
散水・薬剤散布 | 水・薬液等の散布を行い,湿潤化・固形化等の措置を行う。 | ||
ばく露防止 | 立入禁止 |
散水・養生等が行えない場合は,石綿へのばく露を防ぐ為,対象建築物の周囲をロープ等によって区切り,立入禁止とする。 |
立入禁止措置のみを講じた場合には,周辺住民等への情報提供のため,石綿含有建材の露出がある旨の掲示を併せて行う必要がある。 |
一般家屋の解体工事にあたっては,作業員や周辺住民の健康被害を防止するために,石綿の事前調査や適切な飛散防止対策を実施するなどの法令等で定められた事項を遵守してください。
【解体作業関係者向け】
被災した一般家屋の解体作業に係る石綿(アスベスト)飛散防止対策について(リンク)
平成30年8月に県などが避難所,災害廃棄物の仮置き場等で実施した大気中の石綿のモニタリング調査結果を公表します。
調査結果は,通常の一般環境と同程度の濃度でした。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)