指定:昭和51年12月24日
所在:庄原市高野町高暮
面積:88.25ha
この地域は、庄原市高野町の西端に位置し、自然度の高い優れた天然林の形態を備え、この地方を代表する植物相を保ち、良好な自然環境を形成しています。
指谷山(海抜約900メートル)は、かなり急峻な山で、渓谷の浸食は初期の段階です。
植生は、指谷山東斜面に、コナラ・アベマキ林、ミズナラ林などがおおむね帯状を成して発達し、尾根筋及び谷筋には、それぞれ特有の森林群落が存在しています。特に、頂上付近のブナの巨木林は、特記に価します。
樹齢100年以上に達する大木も多く、原生に近い状態で保存され、海抜高に対応して樹種が漸次変化する例は、県下にまれに見る存在です。
動物は備北中国山地に見られるツキノワグマ、ノウサギ、ムササビなどの哺乳類、その他北方系の鳥類、昆虫類が生息しており、備北の野生鳥獣の代表的生息地として動物分布学上極めて学術的価値の高いものとなっています。
また、この地域は神野瀬川に構築された高暮ダムの上流に位置しているため、ダム満水時には、湖水が形成され、秋には紅葉と調和して景観的にも優れています。
指谷橋から望む指谷山
頂上付近のブナ植物群落保護林
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)