このページの本文へ
ページの先頭です。

(15) 湯の山県自然環境保全地域

印刷用ページを表示する掲載日2023年6月1日

湯の山(ゆのやま)県自然環境保全地域

指定:昭和52年1月19日
所在:広島市佐伯区湯来町大字和田
面積:85.11ヘクタール

 この地域は、太田川の支流水内川の一支谷にあって、二段滝を中心とする特異な地形、地質及びそれと一体をなす動植物相が良好な自然環境を形成しています。
 湯の山渓谷は、水内川の支流に形成された渓谷で、規模は小さいながらも、随所に巨岩、絶壁が見られるなど変化に富んでいます。なかでも「たらたら滝」は、この渓谷を代表する滝です。
 この滝は、2段から成り、上段滝、下段滝いずれも高さは約20メートルで、上下の滝の接点である中段は千畳敷と呼ばれ、幅20メートル、長さ約30メートルの岩床を形成しており、見事な二段滝となっています。
 この地域の岩山上にはアカマツ林の代表的な林相が見られます。概して、ここのアカマツ林は、斜面下部でアラカシ、ウラジロガシなどの常緑樹林が優勢を占め、中腹以上では、ウリハダカエデなどの落葉樹林が優勢となり、山背では、ツツジ類が多いアカマツ林となっています。地形に応じた規則的な配列が見られ、極めて整った岩山のアカマツ林としてその植物群落学上の価値は非常に高いものです。
 また、滝の近辺では、ツツジ類が豊富です。
 渓谷の流水は、夏期には枯渇するらしく、水生動物はあまり見られません。
 水生動物以外では、ニホンザル、アナグマ等の哺乳類が生息しており、鳥類では、シジュウカラ、カケスなどのほか、ツグミ、ヒヨドリなどの田園性の小禽類が数多く見られます。
 また、近くには、鉱泉が湧出する湯の山温泉があり、古くから地元の人に知られ、昭和33年には、「湯の山旧湯治場」として県史跡に指定されています。

多羅多羅の滝
多羅多羅の滝の写真

位置図
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)

おすすめコンテンツ