指定:昭和50年3月14日
所在:三次市作木町下作木
面積:54.13ヘクタール
この地域は、作木町の南部に位置し、江の川本流の浸食に伴って、支流作木川との間に懸垂合流をなす常清滝を中心とする特異な地形、地質及びそれと一体をなす動植物相が、良好な自然環境を形成しています。
吉備高原面と江の川の低位面との落差によって形成された常清滝は、流域面積は狭く、水量も多くありませんが、その高さは120メートルを越え、華厳の滝よりも高く、那智の滝に匹敵します。
滝壷下流の両岸は、ケヤキを主とする森林を構成し、滝の両岸の絶壁は、アラカシ、ウラジロガシを主とする常緑広葉樹林です。
滝の上流の河床は、トチ、アサガラ、ミズキを主とした河床高木林を呈しており、斜面は、アベマキ、コナラを主とした落葉広葉樹林に常緑広葉樹が混在しています。
常清滝を中心とした渓谷山地一帯の動物社会は、テン、ムササビ、ツキノワグマの山地森林性の哺乳類、ヤマセミの鳥類、カゲロウ類の水生昆虫などによって構成されています。
この地域の中心である常清滝は、古くから地域住民に親しまれ、宗教的な浄化の聖域として尊敬されてきました。 また、この滝の部分は、昭和35年に県名勝として指定されています。
常清滝
広葉樹林の中を通る巡視道
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)