指定:昭和51年12月24日
所在:呉市川尻町柏
面積:39.65ヘクタール
この地域は、呉市川尻町の沖合に浮かぶ孤島柏島の天然林を中心として、豊かな植物相、動物相に恵まれ、良好な自然環境を形成しています。
この島は東西約800メートル、南北約700メートルのほぼ円形の全面積40ヘクタールばかりの小島です。島の最も高いところでは135メートルにおよんでおり、山腹は比較的急勾配です。そのため砂浜は少なく、北西部に一ケ所あるほかは高さ2~3メートルの海食崖に囲まれています。
この地域の植生の大部分は天然林であり、クロマツ、アカマツの常緑針葉樹とコナラ、アベマキを主とする落葉広葉樹がその大部分を占めています。島の周囲は、大部分が海食崖に囲まれているため森林植生がそのまま下がっています。また、北西部の砂浜に、ヨシの群落、ハマエンドウ、ツルナなどの海岸植生が見られます。
この島の動物は、タヌキ、イタチなどが見られますが、昆虫類、小鳥類が豊富で、ホオジロ、キジバト、ヒヨドリなどが確認されています。
柏島は、瀬戸内海国立公園野呂山の正面眼下にあるため、女猫の瀬戸を隔てた下蒲刈島及び上蒲刈島の曲線的な海岸線を含む自然景観の重要な構成要素になっています。
野呂山の正面眼下にある柏島
天然林に覆われた柏島
(呉市川尻町から望む)
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図25000(地図画像)を複製したものです。(承認番号平成25情複第286号)